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映画「ボヘミアン・ラプソディ」は果たして名作か

QUEENが残した結論

 さて、噂の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見た!
 
 QUEENの伝記映画、いや、むしろフレディ・マーキュリーの伝記であるとも言える映画である。
 映画自体は楽しかった。大画面で見るQUEEN、大音量で聞くQUEENは迫力があったし、映画が終わった瞬間はなんとも切ない気持ちだった。QUEENの音楽は魂を揺さぶり、高ぶらせる。感情をむき出しにされるが、それでいて聴きやすくて良質だ。フレディがもし今生きていたら、なんて考えたりもした。
 
 しかしである。映画を見終わり、だんだんと日本のQUEENファンはどう思っているのだろうと気になりはじめた。彼らの「そのまま」を描いたものではないような気がしたのである。
 
 もちろんドキュメンタリーではなく、映画であるという時点で多少の脚色は仕方がないと思う。それにQUEENの歴史をたかが数時間にまとめてしまうこと自体が無理なのはわかっている。しかし、僕たちが見たかったのは、あっという間にスターになって、孤独になり、最後は・・・というようなありきたりなストーリーだったのだろうか。
 
 ここからは少しネタバレになる。まだ鑑賞していない読者の方は注意してほしい。
 
 僕が少し残念に思ったのは、日本でのQUEENの熱狂ぶりが取り上げられていないことだ。僕はリアルタイムでは彼らの音楽を聴いてはいない。しかし、情報はある。
 
 彼らの成功への道、そこに日本は外せないはずだ。これは日本人だからそう思っているわけではない。QUEENはたしか日本でとてつもない人気だったはずだ。本国でもまだまだ売れる前である。時代遅れと揶揄されていた彼らの音楽が、世界的なものになるまでに、日本での成功はとても重要なターニングポイントである。
 
 映画の中では「アメリカツアー」のほうが大きく取り上げられていた。それ自体は別にいいのだが、日本とのつながりが、フレディが着ているガウン代わりの着物だけ、というのはいささかいただけない。リアルタイムで彼らを追いかけていた日本のファンはどう感じただろうか。
 
 そして、もうひとつ気になったことは、「あっという間にスターになった」という展開である。もったいない。
 フレディはザンジバルで生まれ、きっと様々な経験をして、音楽性を育んできたはずである。生まれてから死ぬまでを描くには、あまりにも濃い人生だったとはいえ、僕たちが知りたかったのは、彼の考え方や育ち方、そしてその魅力である。QUEENが世界的なバンドになるまでにどのような苦労があったのか、もっと掘り下げてほしかったのは言うまでもない。
 
 世界的なバンドを描いた映画というのは、そのバンドに興味のない人にも見てもらいやすいように、わかりやすいストーリーになりがちであり、史実からも異なって描かれてしまうことも多い。それにしてもこの映画は、わかりやすすぎて、そして美しく描かれすぎている気がしたのだ。

 ロックンロールは難しい。この映画を見て、どう感じるかは人によって異なるだろう。僕は誰の意見も否定はしない。あくまでも僕の感想を書きたかっただけだ。

 さて、映画への感想は、多種多様だとして、一つだけ間違いなく素晴らしいものがあった。
 
 それはQUEENの音楽のすばらしさである。
 
 「ボヘミアン・ラプソディ」はもちろんのこと、作中で流れる彼らの曲は、誰が聞いても良質だ。素晴らしい。
 「キラー・クイーン」も「地獄へ道づれ」も「レディオ・ガ・ガ」も・・・

 ロックンロールを語るなら、これがすべてじゃないか。
 
 素晴らしい音楽を残したQUEEN。これがすべての結論なのである。

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