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最後のレター

最後に残してくれた曲が私を救った 04 Limited Sazabys 『Letter』

あまりにも突然の出来事だった。
大学で実家から離れて暮らしていた私に実家から一本の電話が入った。
兄が交通事故に遭って亡くなったと。
来年から地元での就職が決まり、やっと一緒に暮らせると思っていた矢先の出来事だった。あまりにも突然すぎて、現実を受け入れられなかった。葬儀が目の前で行われていても、きっと悪い夢を見ているんだと思っていた。

そんな時、葬儀に参列していた当時の兄の彼女から兄が最後に聞いていた曲を教えてもらった。
それが04 Limited Sazabysの『Letter』だった。
兄はロックがとても好きで、その中でも地元が同じである04 Limited Sazabysをメジャーデビュー前から応援していた。
ロックに全く馴染みのなかった私は兄の部屋で04 Limited Sazabysのシングル『TOY』を見つけ、『Letter』を聞いてみた。自然と涙が溢れてきた。現実が受け入れられず、泣き崩れる親を見て気丈に振る舞うしかなかった私の感情が一気に溢れてきた。

あんなに通じ合ったのに
盲目になって今日も拗ねる
今でも思い出す光

どれだけ兄のことを思っても、もう会うことができない切なさ。きっと私以上に兄は悔しさでいっぱいで最後に何も伝えられなかった辛さ。
『Letter』の歌詞の意味を考えれば考えるほど天国に逝ってしまった兄の気持ちがここに残されているような気がした。
兄が亡くなったのは『TOY』が発売された1ヶ月後の出来事だった。
きっとこの曲は兄が最後のメッセージとして残してくれたレターだと私は思った。絶望して生きる意味さえも失いかけそうになっていた私に強く生きろと兄が言ってくれているような気がした。

それから04 Limited Sazabysの曲を片っ端から聴き、今まで行ったことがなかったライブハウスにも行くようになった。母と一緒に04 Limited Sazabysの武道館公演も参加した。母と二人最初から最後までいろんな感情が溢れ、号泣した。きっと兄も一緒に聴いている気がした。

気付けば私は兄が亡くなった歳になり、今生きる希望を与えてくれるのは紛れもなく04 Limited Sazabysの曲の力である。社会に出てどれだけ理不尽なことがあっても、曲を聴けばまた頑張ろうと思える。心がボロボロになり自分が嫌いになりそうになった時も、ライブに行けば自分を肯定してもらえるような気がする。本当に私にとって04 Limited Sazabysに出会えたことは一生の財産である。もし、04 Limited Sazabysに出会っていなかったら、今きっとこんなに前向きに生きられてはいないだろう。

いつになるか分からないが、生きる希望を与えてくれた音楽にどんな形であれ恩返しをすることが、今の私の夢である。

お兄ちゃん素敵なレターをありがとう。私の一生をかけて返事を書くね。

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