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サンボマスターZepp DiverCityにてツアーファイナル

全員優勝、酸欠上等の最高の夜に

東京テレポート駅を出ると、イルミネーションであたりは煌めいていた。もうクリスマスも近いんだなと寒さを噛み締めて歩く。向かっているのは、Zepp DiverCityにて、待ちに待ったサンボマスターのツアーファイナル。
 

私の学生生活もついにファイナルだ。
思い返してみれば、就職活動という荒波に飲み込まれた辛い日々だった。
膨大な量のエントリーシートが書けない時、サンボマスターの「美しき人間の日々」を聴きながら書いた。どうしても潰れそうになった時、必ずサンボマスターの音楽を聴くと決めていた。

大袈裟かもしれないけど、結構な苦労をした。それだけじゃない、日常生活でも泣くことが増えた。どうしてこんなに私は弱くなってしまったんだろうと思ってばかりいた。

今日は2018年12月15日、今年もあと半月。
彼らはどんなライブをするんだろう。ステージに目をやりながら、そんな想いを巡らせて彼らを待っていた。

ステージが整い18時過ぎ、客電が落ち、メンバーが登場。始まった一曲目は、いろはすのCMでお馴染みあの名曲。「世界をかえさせておくれよ!!」とフロアのみんなが叫び、拳を突き上げ熱唱している。
 

こんなにもバンドと一緒に歌うことが自然なライブは初めてかもしれない。間違いなく一体感を超えた何かがあった。
 

「生きていてくれてありがとう」この言葉を、何度もVo.山口は伝える。そして「17歳も55歳も辛いことはおんなじなんだ、比べられないんだ」と話す。本当に私もそう思う。辛さや苦しさは比べてはいけない。そんな私たちへ「居場所はここなんだからな!!」と心強く伝えてくれようとした。
 

周りを見渡せば、見ず知らずの大人たちがこんなにもサンボマスターの音楽で楽しんでいる、幸せそうにしている。私だけじゃない、周りの大人みんな泣いていた。大人だけど泣くし、叫ぶし拳を上げて熱唱する。
 

気付けば涙は止まらず、私の大好きな一曲がゆっくり鳴り始めた。今年も日本は多くの災害によって、沢山の人が辛い思いをした。大切な人を亡くした人が沢山いる。それは計り知れない悲しみだ。
 

いつまでも続いてゆくと

僕はずっと思ってたんだよ
 

ずっと続くと思ってしまう、この日々に。それはどれだけ幸せなことなのだろう。ギターとVo.山口の声がフロア全てに響き渡る。私はここに生きていると感じていた。
それからギターの音がさっと止んで、静寂だけが残るステージとフロア。
 

あいたくて あいたくて

どんな君でも

願いごとがもし一つかなうならば

いますぐに いますぐに

抱きしめたいんだよ

“ラブソング”より
 

叶うこと叶わないこと、全てがこの「ラブソング」で報われる気がする。本当に大切にしたいものに向き合わせてくれる一曲だ。それとは裏腹に、大切にしていても裏切られ、哀しみに暮れることだってある。
 

天国行きのバスなら乗らずに見送って

あなたが人を裏切るなら

僕は誰かを殺してしまったさ
 

“あなたが人を裏切るなら僕は誰かを殺してしまったさ”より
 

この曲は、鋭い言葉で綴られているのにどこか愛がある。誰かに心の刃を向けたくなる時、自分に向ける時がある。「そんな時は必ず俺たちが見つけに行く!!」とVo.山口が言う。「勝手に死なないでくれ!!」と叫ぶ。そして、その刃をそっと置いてほしいと。それは本当の自分ではないと。なぜ見つけられるのかって?
それはキラキラと輝いているからだと。
 

もしもキミが 心の中の

悲しみだとか

痛みを抱えきれなくなって

自分自身を今 見失いそうになっても
 

“輝きだして走ってく”より

もうずっと止まらない涙が頬を伝って落ちていった。どうしてこんなに心の中に入り込んでくるのだろう。きっと悲しかったことを鮮明に思い出したからなのだろう。でもなぜか元気が湧いてくるのだ、サンボマスターの音楽は。喜びや生きる力に変わっていく。駆け抜けなきゃ、これからも。キラキラと輝けるように。

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