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OKAMOTO’Sをめぐる「BOY」の旅

武道館までに総復習

OKAMOTO’Sのニューアルバム「BOY」が発売されました。
デビューから10年目にして、過去最高のアルバム。
6月には武道館公演も決まった彼らの姿を、収録されている全10曲と共にたどってみる旅です。
ビジュアルも素敵なこのアルバムを、ぜひ手元にご用意ください。

OKAMOTO’Sは日本の4ピースロックバンド。
メンバーは、ボーカルのオカモトショウ、ギターのオカモトコウキ、ベースのハマ・オカモト、ドラムのオカモトレイジ。
もともとは中学校からの同級生が、文化祭に出るために組んだバンドだったそうです。
気がつけばそのまま今でも音楽をやっているという奇跡。
岡本姓は岡本太郎が由来であり、メンバー全員がラモーンであるラモーンズへのリスペクト。
ビッグネームを引き合いにして大真面目かと思いきや、軽いノリで始めたのを面白いからそのままにしているような不思議なユルさには定評があります。

—–【6.偶然】
気まぐれで線路を降りなくて
答えは結局同じだろう

—–

18歳でメジャーデビューする直前からアメリカでのフェスやツアーが盛況という、破格の快進撃をおさめます。そして立て続けにアルバムを出していきます。

—–【1.Dreaming Man】

Is it instant? yah it’s a new stance
(インスタントだって?まぁね、これが新しいスタンスさ)
We’re sick being forced to pay for useless romance
(もう俺たちはお前に押し付けられた、使えもしないロマンスに金を出すことにうんざりなんだ)

—–

若すぎる彼らにはバンドとしてのロールモデルはありませんでした。
さまざまなジャンルを器用に操りながら、情熱のありったけを目の前の音楽にぶつけていきます。
それでもどこかクールな距離感。
4人ともばらばらなジャンルで最高の音楽にどっぷり浸かっていたバンドの落とし所は一体どこなのか…その辺はとにかく初期の作品を聴いてみてください。きっと驚くことでしょう。

—–【3.FOOL】
You need a place to sit down (座る場所が必要だろ)
Like a calm calm fluffy chair (フワッフワの安らげそうなイスとか)
休まなきゃ死んじゃう

—–

デビュー5年目のOKAMOTO’Sは、5枚目のアルバム「Let It V」や、5.5枚目のコラボアルバム「VXV」や、5周年ライブのDVDも出し、ひたすらに登ってきた斜面から、一つの見晴らしのよい平地に出たような感じでした。全体的にテンションの高い曲が多めで、ライブで定番となるナンバーがいくつも生まれました。

—–【7.NOTHING】

Everything’s here everything’s ours in the screen
(何もかもあって、何もかも俺たちのもの、スクリーンの上では)
Temperatures of love is low ‘cause no one can touch but…
(誰も触れられず愛の熱は冷めている…でも)
Do we really need love? oh! oh!
(俺たちに愛なんて本当に必要なのか?)

—–

一つの転機は6枚目のアルバム「OPERA」です。
歌詞の内容をそれまでよりもパーソナルなものにしていくことによって、親密でリアリティーのある世界が見えてきました。
実はこれ、一人の男を追ったロックオペラ作品なんですよ!
しかもオマージュもあり、タイアップ作品も多数収録されているという…
アルバムに対するアプローチが一気に広がった重要な内容です。
この辺からギターのコウキさんがリードボーカルをとる曲が出てきます。

—–【9.DOOR】
君の前にいくつかのドア 過去や未来や今現在
そのほかにもいくつかの可能性

朝にはいつも電車の中 穏やかすぎる悪意の中
いつも結局誰かのせい

How Does It Feel? どうだい?
わかってると思うけれど

—–

彼らのルーツは、洋楽も邦楽もかっこいいものは全部アリという自由なスタイル。
新しくても古くても、有名でもそうでなくても、「おもしろければなんだってよし」。
中古レコード屋さんで眠っている無限の出会いを求めては共有していく。
でもかっこ悪いのは…たぶんナシ。

—–【4.Higher】
I wanna get higher I wanna feel stronger (ぶっ飛ばしてくれ、強く居たい)
夢の中にずっといたいや So I walk a little faster (だから俺は少し早く歩いた)
I wanna get higher forget and get higher (高く飛びたいんだ、全部忘れて)
Taxiさえ捕まらないや So I walk a little faster (だから俺は少し早く歩いた)

—–

7年目はシングル「BROTHER」をリリースした後、47都道府県すべてを回ったツアーの年。
年末に、レコードと配信のみでリリースしたアルバム「BL-EP」も出ました。
骨太で、いまだかつてない自由な構成のロック。
英語詞も増えてきます。

—–【8.Animals】
Diffelence in your Eyes いつからだろう
何を聴いても 昔ほど心に刺さらない
余計なことを 考えすぎて
何も素直に受け取れなくなってしまった

—–

8年目に出た「NO MORE MUSIC」という衝撃的なタイトルのアルバム。
帯のコピーに「音楽、必要ですか?」とつけても解散説すら流れないOKAMOTO’Sの自由っぷり。
知的で大人っぽいロックに身も心もすっかりやられました…
リード曲の「90’S TOKYO BOYS」は、ほぼご当地ソング的な身近で具体的な内容ですが、ミレニアル世代の矜持と切なさの危ういバランスを感じます。
90’Sと銘打ってしまう割には、思わせぶりな示唆も与えず景色に徹し、いっそ清々しい態度。

—–【5.ART(FCO2811)】
ストリートミュージシャンがいた 1人でギター、掻き鳴らしながら

酷い雨が降り出して工事現場の人たちは仕事の、手を一度止めて

アメリカはメイン州に住む俺の祖母が星になった、日本とアメリカは

—–

もう音楽なんていらないんじゃないんですか?という問いを投げた彼らは
きっと納得づくでやっていたんだろうなって思うと、ちょっと喰わされた感じですけれど、
それでも
どうしても
どんなときも
音楽を作り続けるだろうってどこかで信じられるのは、その熱量のせい。
とことんまで話し合い、変化し続け、納得がいかないことは潔くやらない、という
スタイルそのものが、彼らの、そして私たちとの、信頼。

—–【2.Hole】

Yeah, before I pass I sure will gonna write a song
(死ぬ間際に曲を書くだろう)
How my life was, how I miss my band Wow…
(人生どうだったとか、バンドが恋しいとか)
Yeah, heaven must be boring they might need some bands
(天国は退屈だろう、きっとバンドが必要さ)
We can play some more, some more music Wow…
(もっと演奏できるかな、もっと音楽を)

—–

「BOY」ってなんだろう。
90年代に東京で過ごしたこと。
18歳でデビューして28歳になること。
時が経ち知識や経験が増えても、ステキな音楽は「BOY」を与えてくれる。
いつまでも踊り続けよう、今ここで。
そして、武道館で。

—–【10.Dancing Boy】

Dancing Boy
やがて薄れゆくTeenage Dreams
君の翼ならOne More Time
Well you know?

Better believe in your lightning strikes
手と手を取り合ってTry
今も変わらない想いはLove Love…

—–

(了)

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