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過去、今、そしてこれから

LUNA SEA LUNATIC X'MAS

 一生ライブで聞けないと思っていた曲がある。でも、聞くことができた。そんなLUNATIC X’MASには、LUNA SEAの過去も今も未来も詰まっていた。

 私がLUNA SEAのファンであるSLAVEになって早22年。数字だけ見ると長いように感じるが、実際はそうでもない。ライブで聞いたことのない曲はたくさんあった。そう、私がSLAVEになる前に発売されたアルバムの曲である。勿論当時の曲が演奏されることもあるが、やはりシングル曲や定番となる曲がほとんどで、アルバムに収録されている大半を聞いたことがなかった。

 しかし12月22日「IMAGE or REAL」、12月23日「SEARCH FOR MY EDEN」というライブのタイトルを目にした時に諦めていた願いは希望へと変わった。1枚目のアルバム
「IMAGE」が発売された1992年に行われた全国ツアーと、2枚目のアルバム「EDEN」が発売された1993年に行われた全国ツアーのタイトルと同じなのだ。
 諸事情により両日参加はできないという悔しい気持ちをぐっとこらえつつ、23日の「SEARCH FOR MY EDEN」に足を運んだ。

 音楽素人でただのファンである私が言うのはおこがましいが、LUNA SEAの音楽のクオリティは本当に高いと思う。メンバー一人一人の技術の高さは言うまでもなく、とにかく音が厚い。本当に厚い。ライブに行くとLUNA SEAの音楽で身体の表面から内面まですべてが包み込まれて震えているように感じる。力強く身体に響き渡るベースとドラム、巧みで美しく繊細なギターの音色、そして圧倒的な表現力と声量を持ち合わせたボーカル。「EDEN」のアルバムが発売されて25年以上たった今、「EDEN」の曲たちがどのように化けるのか楽しみで仕方がなかった。

「JESUS」で幕を開けたライブは序盤から中盤にかけて主に「EDEN」の曲が演奏され、終盤にかけてライブで盛り上がる比較的演奏の機会が多い曲で構成されていた。そしてアンコールでは2017年にリリースされたアルバムから「BLACK AND BLUE」が演奏され、ただ昔を振り返るだけではない、今現在を走り続けるLUNA SEAも見せてくれた。

 私がこの日、初めてライブで聞いた曲は「ANUBIS」「STEAL」「LAMENTABLE」「RECALL」「Claustrophobia」「STAY」の6曲である。大げさかもしれないが夢のような出来事で、実際演奏するかもしれないと心構えしていてもイントロが流れると一瞬身体が固まるくらいの嬉しさだった。
 妖艶な世界観が増し、吸い込まれてしまいそうな「ANUBIS」。とてもポップで軽快な「STEAL」は個々の表現力の高さから深みを感じ、「LAMENTABLE」の中盤からの壮大さと終盤に向けての迫力に思わず力が入った。5人が奏でる上質な音に、体中が温かな、柔らかな心地よさに包まれた「RECALL」。言葉を失う程圧倒された「Claustrophobia」に、力強く新鮮ささえも感じた「STAY」。

 しかしこの日、私の胸を最も打った瞬間はこの6曲ではなかった。演奏される確率も比較的高い「BELIEVE」の終盤。

「遠い過去 遠い未来 あなたが 何処かにいたなら(きっと)
一人でも 凍えても 優しさ ときめき あふれて」

ファンの合唱だけが場内に響いた時、あまりの美しさに胸が熱くなった。一体感とはこのことをいうのかもしれない。それくらいに約数万人の歌声はひとつになり何よりも綺麗な音色を奏でていた。私の見間違いでなければ、ビジョンに映し出されたRYUICHIの表情も、少し瞳が潤んでいたように思えるくらいだった。

 ヒットチャートを席巻した1990年代、2000年の終幕からREBOOTまでの10年間、そして走り続ける今。インタビューなどを読んでいてもわかるように決して順風満帆ではない。私たちファンが知り得るだけでも様々な出来事が起きているのだから、きっと想像以上の苦悩や葛藤、挫折や絶望もあったかもしれない。でも、信じて待ち続けたファンが、SLAVEたちがいる。LUNA SEAを愛し続けている人がいる。この日の「BELIEVE」はメンバーとSLAVEたちとの絆を感じさせるもので、私の中では一番印象に残っていて、ライブでしか体感できないパワーを実感した。

 ライブから数日経って、私は娘に手紙を書いた。
「何かひとつでいいから夢中になれるものを見つけて欲しい。そうしたら強くなれる。」
 思春期の頃、人並に人間関係に悩み未来が見えない時もあった。でも私には音楽があった、LUNA SEAがいた。孤独を消し去り、大人への憧れや、明るい未来を見つけることができて、どんなに苦しくても辛くても一歩踏みとどまって進むことができた。
 今回ライブで「EDEN」の楽曲を聞きながらそんな思春期の頃の気持ちを思い出したのだ。だからこそ、何かひとつ心の支えとなるものを見つけて欲しいという願いを数年後の娘へ宛てた。思春期に受けた衝撃はずっとずっと心に残って色あせないものだと思ったからだ。

 LUNA SEAだけに夢中だったあの日とは違って、私にも他に好きな音楽があり、聞くジャンルも様々である。だけれども今もLUNA SEAのライブに行くと変わらず胸が熱くなるし、5人がステージ中央で演奏している姿は私の中では日本三景のひとつだ。飽き性の私が懲りずにずっと好きでい続けられるのは特別な存在なんだと実感している。

 今年30周年を迎えるLUNA SEA。「過去」を「今」に進化をさせた彼らがどんな未来を描くのか。現在5月にファンクラブ会員限定の無料ライブと日本武道館の公演が発表されている。きっとまた、想像もつかないようなことで私たちを楽しませてくれるに違いない。そんな未来に期待を膨らませながら、これからも彼らの音楽と共に歩み続けていきたい。

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