2111 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

わたしという人間を認めてくれて

クリープハイプが愛しくなる

高校生の時、ロックバンドにはまり色々な音楽に触れ合った。いいバンドや曲を見つけては、いろんな友達に教えてまわった。
その中にクリープハイプがいた。でも17、18歳の自分は「メロディが好きだな」「雰囲気がいいな」くらいで、深く歌詞も理解できていなかったしクセのあるボーカルの声があまり馴染めなかった。
 

高校を卒業して、社会の中に飛び込み働き始めた。慣れない仕事、折りの合わない上司や先輩、同期のいない環境、上手くいかない職場内恋愛。
仕事と彼氏のストレスで鬱病になり数年で泣きながら退職した。彼氏と別れて遊びを覚えた。そんな自分への自己嫌悪でどんどん精神は酷くなっていくばかりで、人として腐った生活を送っていたと思う。
 

そんな生活の間にMONSTER baSHに初めて行った。
初めて生でクリープハイプを見た。圧巻だった。
演奏もMCも全てが心に刺さった。それまでフェスで見てきたものでは「やっぱり音楽って楽しい」と思いながらただ楽しんでいた。でもクリープハイプは違った。

その時は何て表現したらいいのかわからなかった。ただ私の中で音楽の新しい価値をみたような気がした。
 
 

フェスを終えて私はクリープハイプの過去のシングルやアルバムを少しずつではあったが買い集めていき、YouTubeに載っているMVを何度も何度も見ていた。

この時にはもうクリープハイプは私の生活の一部だった。
 

一方私の生活はというと、早く次の就職先を見つけなければいけない、でもどんな会社に行けばいいかわからない。見学に行ってもあしらわれる。最終面接まで進んでも内定はもらえなかった。そうしてしばらく就職先が決まらないまま、能力のない自分に嫌気がさしていた。
この時期私は毎朝出かける準備をしながら、そして毎晩ベッドに入ってから「栞」のMVを見ていた。
 

《うつむいてるくらいがちょうどいい
地面に咲いてる》
ー栞/クリープハイプ
 

この曲を聴いて何度も励まされ、何度も涙を流した。
朝化粧を済ませた後でも、寝る直前の枕の上でも涙は止まらなかった。
歌詞に励まされたのは勿論、ライブ映像に映るファンの楽しそうな表情や感極まって泣いている表情、メンバーの楽しそうで真剣な表情。全てが私の励みとなった。

でも一体何がここまで私の励みとなったのか?
そして改めて、なぜここまでクリープハイプの虜になったのかじっくり考えた。
 
 
 

私は昔から自己肯定感が低い。自分の短所は口を衝いて出る。
自分の容姿なり性格なり、嫌な部分が沢山あって、嫌いで嫌いで。でも憎みきれなかった。自分が弱くて変えられなかった。一丁前に言い訳はできるのに。それが余計自己嫌悪につながった。
 

そんな悲観的な自己解析ばかりしている時期にクリープハイプと再び出会った。
 

嫌な部分や人には言えないような悩みがあるような私を、クリープハイプは唯一肯定してくれている存在な気がした。そばにいてくれるような気がした。
「そのままでもいい」んだと、ずっと誰かに言って欲しかったことを言ってもらえた気がした。
 

もっとクリープハイプを知ろう。そう思っていろんなインタビュー記事を読み漁った。新しいものから数年前のものまで。
調べていると「バンド」という曲についての想いが語られているものがいくつかあった。そのインタビューでメンバーが語った気持ちを踏まえた上で改めて「バンド」を聴いた。

元から好きな曲ではあったけど、ギターとベースとドラム、尾崎さんの声一つ一つが本当に美しく、クリープハイプがいかにクリープハイプを愛しているかが伝わってきて涙が止まらなかった。
この文章を書いている今でさえ涙が出てくる。
 

《涙なんて邪魔になるだけで
大事な物が見えなくなるから
要らないのに出てくるから
余計に》
ー百八円の恋/クリープハイプ

余計に「クリープハイプが愛しくなる」
 

クリープハイプがクリープハイプを大事にしていることこそが、こんな私のことも認めてくれていると思わせてくれる。ただの自惚れや妄想だと言われても構わない。このおかげで過去の私が救われて、今の私がいるのだから。
彼らが彼らのバンドを大切にしている、ファンから大切に想われていることが私の励みになる。

《どこにでも どこにでも どこにでも
どこにいても どこにいても どこにいても
連れて行ってあげるから…
離さないでいてくれるなら…
連れて行ってあげるから 憂、燦々
離さないでいてくれるなら 何でも叶えてあげるから》
ー憂、燦々/クリープハイプ
 

私たちがクリープハイプを離さなければ、私たちがどこにいようが、きっとどこかへ連れていってくれる。
それがまだ行ったことのないライブハウスかもしれない。大きな会場かもしれない。
もしくは私のように、悲観的な考えしかなかった気持ちをほんの少しでも楽な方へ、そのままの自分を肯定できるよう手を引いてくれるかもしれない。
きっと私たちの気持ちを叶えてくれる。
 
 
 

《無理に変わらなくていいから
代わりなんかどこにもないから》
ー陽/クリープハイプ

《大丈夫だよ 君は君が良いから》
ーさっきの話/クリープハイプ
 

クリープハイプを愛おしく思うと、涙が溢れる。
他の人からしたら信じられないかもしれない、おかしいと思われるかもしれない。
でもそれでも、それだけ私がクリープハイプのことを想っていることに何の揺らぎもない。
恥ずかしいこととは思わない。おかしいとも思わない。自分の好きなものを好きと言いたい。好きという気持ちを強く持ちたい。好きの気持ちに終わりはない。
こう思わせてくれたクリープハイプ、こう思えている自分をいつまでも大切にしたい。
 

《あなたの髪が あなたの指が
あなたのアレが あなたの声が
あなたの歌が あなたの全てが
大事な物ばかりで困ってしまうわ》
ーさっきの話/クリープハイプ
 

クリープハイプの全てが大事なものばかりで困ってしまうわ
 
 

ありがとう

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい