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駆け抜けたサラバーズ、そして始まったばかりの『2』

〜あの頃は聴いてたリスナーにもう一度、古舘佑太郎の歌に触れて欲しいという願いを込めて。〜

『The SALOVERS』
2008年に、高校の同級生と結成し、その翌年、10代限定夏フェス「閃光ライオット2009」に出場。
審査員特別賞を受賞し、2010年にはEMI MUSIC JAPANからメジャーデビュー。
稀に見るスピードで駆け上がったバンドにとって、出した作品。それが【SAD GIRL】だった。
 

《ささやかな事で傷ついた僕らは
あの日の空を忘れられないんだ

いつかはゲルニカのような美しさ
あなたにも伝わりますように

旅に出ようかあなたのいない場所へ
忘れたい事ばら撒いて
いつかまた思い出さないように》
The SALOVERS / SAD GIRL-歌詞引用
 

衝撃だった。当時高校生の時の僕にとって、こんなにロックはヒリヒリして
こんなにダイレクトに気持ちが伝わるものなのだと。
青春と言葉や歌詞で表現するのは簡単だが、彼は生き様で表現していた。
そんな彼が僕は大好きだったし、今でも【China】や【サリンジャー】を聴くと、
あの頃の気持ちがフラッシュバックする。
 

今思えば、2013年の【アンデスの街でこんな夜はHOT HOT HOT!】というシングルが出たくらいから、彼らは大人になったように思えるし、彼のリリックに文学的な良さを感じるようになった気がする。ダイレクトではなく、この作品のここの言い回し、上手いな的な。

それが一番感じる曲は、惜しくもサラバーズとしては、最後のアルバムとなった
【青春の象徴 恋のすべて】というアルバムだ。
そのアルバムには、歌詞カードがついておらず、まるでここからバンドが始まるかのような
ワクワクするアルバムだった。いくら2年アルバムを出していないとは言え、その別れはあまりにも突然だった。
 

《友情の全てを代償にしてまで目指す
夢に疲れただけさ
少年は大志を抱きすぎて死んだ
そして生まれ変わるのさ
次の街では離れ離れかもね
だから今はほら
Hey Hey 嗚呼 Hey Hey 嗚呼 青春の向こう側で
Hey Hey 嗚呼 Hey Hey 嗚呼 いつか待ち合わせをしよう》

Disaster of Youth / The SALOVERS-歌詞引用
 

この曲を最初に聴いた時、寂しすぎて最後まで聞けなかった。
《少年は大志を抱きすぎて死んだ そして生まれ変わるのさ》
この一節だけで何度苦しくなったことか。
あぁ本当にサラバーズは終わるんだなと感じた。
 

そして生まれ変わるのさといった、その2年後、彼は『2』というバンドで帰ってきた。

僕は、彼がバンドとして帰ってきたことが本当に嬉しかった。
ソロなどの活動はしていたが、あのヒリヒリしたロックスターのような彼を僕はずっと見たかった。
しかし、それと同時にもう一つの感情が押し寄せる。
それは至極当然だが、『もうサラバーズは復活しないのかな』ということだ。
そんな気持ちを持ちながら、恐る恐る『2』の新譜を聴いてみる。
 

《何億 何兆と輝く銀河のどっかの星で
運命の恋人よ ケプラー グリーゼ
だけど今は 目の前にいる君に恋してる》
2 / ケプラー-歌詞
 

僕はこの歌を聴いた瞬間、思わずガッツポーズしてしまった。
あの古舘佑太郎が新たな仲間と帰ってきて、その仲間がものすごくかっこいいのだ。
彼は、大人になっても尚、僕たちのような大人になりきれない人たちに歩み寄ってくれる。
前までなら、何事もがむしゃらにやっているように聞こえていたが、このバンドは違う。
大人の余裕を持ちながら、自分の気持ちを表現する上で、
ガムシャラにやるところはやり、歌を聞かせるところは、聞かせるの緩急が完璧だ。

そこに関しては、ギターのP助さんが、作曲していることが一番大きいと思う。
曲を作り上げるスピードも中々のもので、1枚目のアルバムを出した際に、
すでにあと2枚のアルバムを出せる程に曲はストックされていると意気込んでいた。
この曲をスパンを空けずにリリースする能力というのは、今の時代では一番大事なスキルだと思う。
例えばあいみょんさんなどは瞬く間に売れたが、彼女は間髪を入れずにシングルを売り続け、リスナーを飽きさせず、分母を急激な勢いで増やした。
そのような影響から見て、サラバーズの2年アルバムを出さず、売れなかったと言うのは至極当然だったのかもしれない。
 

2枚目の表題曲では、自分たちをこう例えている。

《ゾンビみたいに何度倒されても俺たちは
すぐに蘇り立ち上がれるんだ
ミイラ取りがミイラになるみたいに俺たちは
一度死んでから仲間になったんだ》

なんだこのかっこいいバンドは?!と思う歌い出しから
最後にはこのように歌いきっている。

《初期衝動の殻から抜け出して
破壊と再生を繰り返して
君の元に辿り着くまでは
物語が続いてく!》
2 / GO 2 THE NEW WORLD-歌詞

最後にしっかり言い切ってくれた。僕は何よりもそれが嬉しかった。
そして、2/6には、全国流通盤初のシングル【フォーピース】が発売される。
この歌は、2らしい音楽でもあり、古舘佑太郎にとってのバンドへの考え方が赤裸々に語られている歌となっている。

彼らの旅はまだ初まったばかり。
何よりも僕は、また古舘佑太郎の音楽と一緒に生きれること。それが嬉しいのだ。

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