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「変わらないもの」の象徴

GOOD4NOTHING・TANNYの脱退に寄せて

 15歳の頃から観てきたバンドが、ひとつの区切りを迎えようとしている。

 初期の頃から変わることなくメロディックハードコアを鳴らし続け、昨年ついに20周年を迎えたGOOD4NOTHING。その結成当初からのギターボーカルであるTANNYが、「音楽性の違い」を理由に脱退するなどと、誰に想像できただろうか。

 私にとってのGOOD4NOTHINGは、「変わらないもの」の象徴だった。今から約10年前、まだ中学生だった頃に出会ったバンド。地元の小さなライブハウスにも、都会の大きなフェス会場にも、幾度となく彼らのライブに足を運んだ。そこにはいつもTANNYがいて、いつも笑顔をくれた。彼らの音楽を聴けば、彼らのライブを観れば、いつだって私はキッズになれた。
 だからこそ、このバンドが迎える大きな変化は私にとってとてもショックな出来事だった。もうGOOD4NOTHINGのTANNYを観ることができなくなることが、ただただ寂しく悲しかった。変わらないものなど無いのか、そう思いもした。

 脱退が発表されてから数日、ずっとGOOD4NOTHINGを聴いていた。脱退のメッセージを何度も読み返した。そして気付いた。TANNYが新たな道を歩むとしても、GOOD4NOTHINGは私にとって、これからもずっと「変わらないもの」の象徴であり続けるのだと。

 TANNYの中で心境の変化があったことは、彼が述べる通り事実なのだと思う。しかしそれは突発的なものではない。「バンド結成当時からあった音楽性の違いと活動内容の相違」。TANNYはTANNYで、ずっと変わらない想いをここまで持ち続けてきたのだ。そして20周年という区切りを経て、その気持ちを貫き、新たなステージに進むことを決意した。いつだって真っ直ぐで嘘のない彼だからこその決意だ。
 GOOD4NOTHINGもその歩みを、いや、トップスピードの走りを今後も止めることはない。10年前、ドラマーのKAWAJINが脱退したときもそうだった。新たにSUNEを迎えて、それからの10年をまた走り続けてきた。今回も、4人から3人へという大きな変化を前にしても足を止めることはない。BPMを落とすことなく、メロディックパンクを鳴らし続けていく。

 私にとってのGOOD4NOTHINGは、もう一つあることを象徴している。「夢を追い続けること」だ。いつまでもキッズで、いつまでもあの頃の気持ちを忘れない。歌詞が、メロディーが、ライブが、彼らの全てがそのことをいつも教えてくれる。これほど愛せるバンド、そして最高のバンドマン達に出会えたことに、心の底から感謝している。
 だからこそ、どれだけ寂しくても、私はTANNYが抱き続けた「自分の音楽を作りたい」という思いを応援していく。そして、U-tan、MAKKIN、SUNEの3人が繋いでくれる、これからのGOOD4NOTHINGを応援していく。

 いや、応援するのではない。彼らの姿を追い続けることで、応援されているのはいつも私のほうだ。これまでのGOOD4NOTHINGが創り上げてきたものが私の支えであり続けることは変わらず、これからもきっと、どんな時にも背中を押し続けてくれる。
「親愛なる友よ もう一つの未来 出発の時だ」。TANNYの脱退は、彼自身にとっても、GOOD4NOTHINGにとっても終わりではない。2019年2月28日、現体制の4人で最後となるライブは、彼らにとって、私にとって、GOOD4NOTHINGに関わる全ての人にとって、『Start It Today』──出発の時──となるだろう。

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