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BUMP OF CHICKENの「新世界」

リリースを待ちながら思うこと

去る2018年12月12日。
スマートフォンを目覚ましに使っているわたしは、目に入った通知に叩き起こされた。アラーム音よりもよほど覚醒効果のあったそれは、BUMP OF CHICKENが新曲「新世界」を、ロッテ創業70周年の記念スペシャルアニメーションのために書き下ろし提供したというお知らせだった。
この「新世界」、”ベイビーアイラブユーだぜ”の部分だけ事前にCM放送されており、SNSでは「これは彼らの楽曲では!?」と沸き立っていた。ところが私は、それが彼らの音楽であるということを信じられずにいた。流れた歌はとても短くて、藤原さんの声である確証が持てなかったし、何よりCMキャッチコピーともなっている”ベイビーアイラブユーだぜ”の歌詞が、彼らの音楽ではあまりに聴きなれなかったからだ(後に、彼らのレギュラーラジオ内で、藤原さんは「意外と思われることにびっくりしている」という旨のことを仰っているが)。
内心勝手に「やられた……」と思いながらCMが視聴できるリンクをクリックしたのだが、「やられた」と思うのは早すぎたことを実感した。「新世界」は、歌詞も音も、とにかく魅力に溢れた音楽だったのだ。

この歌は
“君と会った時 僕の今日までが意味を貰ったよ”
というフレーズで始まり、
“頭良くないけれど 天才なのかもしれないよ
世界がなんでこんなにも 美しいのか分かったから”
と続く。そのあとの歌詞も、大好きで大事な存在への、まっすぐで切実で、あたたかい言葉が続く。それ自体もすぐにとても好きになったが、個人的な極め付けは「新世界」というタイトルだ。
タイトルだけ見た時点では「どういうことだろう?」と思っていたが、歌詞をきちんと聴いてものすごく納得した。というより、撃ち抜かれてしまった。ともすれば、”ベイビーアイラブユーだぜ”という愛らしいフレーズよりも。
自分にとってとても大切だと思う存在と出会ったら、世界が輝いて見えること。なんでもない毎日が、その存在があるだけで、想うだけで、楽しみが増えること。どうしようもなく浮かれてしまうこと。まさにそれは「新世界」だ。
そして、出会った大切な存在は、きっと恋人に限らないのだと思う。それこそ、「君と会った時 僕の今日までが意味を貰ったよ」というフレーズは、私が彼らの音楽に出会ったことでひしひしと感じている気持ちそのままだったりする。
さらに「新世界」は、ウキウキしちゃうような裏打ちの軽快なギターフレーズが心地よいし、紙鉄砲などをサンプリングして取り入れたとも聞いていて、もしかしたら彼らの音楽の中で一番ポップなのではないか、と個人的‪に思っている。そんな新しい音であるこの曲は、けれどもどこか少し懐かしくもあり、「ああ、そうだよねぇ」としみじみ思うような歌詞でもあり、そこが確かに彼らの、BUMP OF CHICKENの音楽だなぁとも思うのである。

私がこの音楽文を書いている2月上旬の時点では、この曲のまだフルバージョンのリリースは未定となっている。
この曲が使われているCMがまた魅力的で、音楽に合わせて登場人物達が歌ったり踊ったり、とてもとても丁寧に作られていて、繰り返し視聴している。
そんな感じに、完成した音楽が手元に届いて、「初めまして、あなたに会いたかった」と言える日を、ただただ楽しみに待っている。

※文中の歌詞引用は全て、BUMP OF CHICKEN「新世界」より

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