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YOSHIKIとHYDE 奇跡のコラボレーション

「Red Swan」「ZIPANG」によせて

予感はしていた。YOSHIKIとHYDE、双方のインスタにどこかのレコーディングスタジオで撮られたような、2ショットの写真がアップされたあの時から、二人で何かしらの音源を発表してくれるのではないかと密かに期待していた。

HYDEが主宰するHALLOWEEN PARTYでX JAPAN「Say Anything」「ENDLESS RAIN」、L’Arc~en~Ciel「MY HEART DRAWS A DREAM」「叙情詩」をすでにコラボしていた二人だから、いつか絶対二人での新曲を披露してくれるに違いないと確信していた。

2018年10月3日、YOSHIKI feat. HYDEとして「Red Swan」のリリースが決まった。多くのファンと同様に、私は素直に喜んだ。まさか二人のコラボが音源化される時が来るとは。昔なら考えもしなかったことが、今、実現した。同じ時代に生きていられて、本当に良かったと思った。

ちょうど同じ頃、初めて健康診断でひっかかってしまった。今すぐ命に関わるような状況ではなかったけれど、経過観察と処置が必要と言われて、落ち込んでしまっていた。処置のため病院に向かう当日も、街では「Red Swan」のショートバージョンが流れていた。偶然耳にして、早くフル音源が聞きたいな、フルで聞くためにもがんばろうと勇気付けられた。

「Red Swan」がテレビで生初披露されることが決まり、私はなるべく大きな画面で見たいと欲張ってしまった。リビングでは家族が裏番組を見るに違いない。他の部屋のテレビは小さい。私は車で片道2時間くらいかかる知人の家でテレビを見させてもらおうと目論んだ。当日はあいにく天候が悪く、しかも見て帰って来ることを考えると深夜零時は過ぎそうだ。私は本気だったけれども、そんな数分のためにバカみたいなことはやめなさいと家族からとがめられ、結局「Red Swan」の時だけ、リビングでテレビを見させてもらうことになった。生放送だから、大画面で見たかった。往復4時間かけてでも、その数分のためなら、がんばれる自信があった。それくらい真剣だった。いろいろな都合でリアルタイムで見られない人たちも多い中、リアルタイムで見られるだけでも恵まれているのに、大画面で見たいなんて欲張りだなと我ながら呆れもしたけれど、奇跡のコラボをなるべく整った状況で見たいと思ってしまったのだ。無事に鑑賞することができた。直前まで雨だったのに奇跡的に止んだらしい。二人はまさしく神だなと思った。

少し遡って、2018年7月のこと。SENDAI PITでも2DAYS開催されたHYDE LIVE 2018に参戦していた。そこでピアノの旋律が美しい新曲「ZIPANG」を初めて聞いた。元々HYDEのバラードは大好きだった。壮大で神秘的なその楽曲を聞いて、ピアノパートをYOSHIKIが弾いてくれたら、さらに素晴らしい楽曲になるだろうなと、甘美的なHYDEの歌声に酔いしれながら聞いていた。

そして今年2019年2月6日HYDE feat. YOSHIKIとして「ZIPANG」がリリースされた。HYDEファンとしてHYDEの新曲が聞けるだけでも十分にうれしいのだが、ピアノをYOSHIKIが弾いてくれていることにさらなる喜びがある。YOSHIKIが奏でるピアノは歌い手の歌をさらに輝かせてくれる魔法のような力がある気がして、昔ピアノを習っていた身として、YOSHIKIのことも尊敬している。YOSHIKIのピアノの音色自体が、歌声にもなっているように思えて、まるでデュエットでもしているかのような錯覚に陥ることもある。中盤のダイナミックなピアノパートなんて特に圧巻だ。繊細でかつ迫力のあるYOSHIKIのピアノという歌声が多くの人々の心に響くのは当然のことだろう。

「ZIPANG」のMVを見て、最初は意外だと思ってしまった。ジパングというタイトルからもちろん日本のことを歌っているのは理解しているつもりだった。けれど、HYDEとYOSHIKIが日本らしい日本の曲にこんなにしっくりするとは思わなかった。海外でも活躍している二人はどこか日本人離れしていて、英語も堪能だし、むしろ海外のルックスの方が似合っていて、海外寄りの日本人に見えていたから。けれど、この曲で今さら、ああ二人とも日本に生まれた日本人なんだと改めて再認識されられた。日本で過ごさなければ分からない四季の移ろいや、慎ましい日本人の心などを完璧に歌とピアノで表現していて、彼らは改めて日本を代表する日本人アーティストなのだと実感されられた。
HYDEは海外でインタビューを受ける機会が増え、改めて日本について考えさせられることが増えたという。そこで日本の良さを再認識し、今の日本人はその日本の良さを分かっているか、忘れてはいないかと警鐘の鳴らすようなニュアンスの歌詞に仕上げたのだろう。海外でも活躍する機会が増えたからこそ、生まれた楽曲なのかもしれない。

つい最近、定期検査を受ける時も「Red Swan」を聞きながら、病院へ向かった。これからもきっと長い間ずっと続けなければいけない検査を数カ月ごとに受ける度に、不安や落ち込むことが待ち受けている。病気からは逃れられないけれど、「Red Swan」や「ZIPANG」を聞きながら、自分を奮い立たせようと思っている。だって生きていれば、絶対にありえないような奇跡のコラボを聞ける時が来ることもあるのだから。YOSHIKIとHYDEはこれからもお互いのライブや楽曲を通して、コラボし続けてくれると思う。彼らはそれぞれのファンにとって、私にとっても生きがいだ。彼らの音楽を糧に、少しでも長く同じ時代を生き続けることができたらと願っている。

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