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王者の羽ばたき

[ALEXANDROS]の「ワタリドリ」によせて

“追い風 届けるよ
僕等 一心に 羽ばたいて
遠い過去を 背負ってた
あなたを未来へ運ぶよ”

これは[ALEXANDROS]の代表曲「ワタリドリ」の歌詞の一節である。

この歌詞は懸命に羽ばたく渡り鳥の姿に自分達のことを重ねたものだろう。では、「あなた」とは誰のことだろうか。もちろんこの曲を聞く人のことである。しかしその中でも特に夢を抱き、挑戦し、苦難している人のことを指していると私は考える。
 

[ALEXANDROS]は遅咲きのバンドである。
メンバーが高校を卒業すると同時に華々しくデビューするバンドが数多くある中で彼らは大学生、社会人を経てデビューした。1stシングルを発売した時には既に30歳手前であった。

バンドマンとは売れる保証のない職業である。
最初は夢を応援してくれていた人たちも彼らが歳を重ねるにつれて現実を見るべきだと言うようになる。

そんな中でも自分達の夢を信じ続け、守り抜いた彼らだからこそこの曲を作ることができたのではないだろうか。この曲は同じように夢を追う仲間に宛てた応援歌であるように感じられる。
 

彼らの夢は「世界一のバンドになる」ことである。現在はこの夢を夢で終わらせないために階段を全速力で駆け上がっている最中である。しかしふと振り返った時、そこには自分達と同じように夢を追いかけ、もがいてる同志の姿が見えたのではないだろうか。

彼らはもし私が困っていてもきっと助けてはくれないだろう。それは決して彼らが冷たいからではない。今ここで私を助ければこの場はどうにかなるかもしれない。しかし、それでは私自身の実にはならない。たとえ辛く苦しくとも自力で苦難を乗り越えたからこそ掴めるもの、見える景色があることを彼らは知っているからである。しかしそうは言っても私達は困難を前にしたら怖気付き、逃げ出したくなる時もきっとある。

「ワタリドリ」はそんな人達に向けた応援歌であり、共に階段を登っていこうという曲なのである。1人では登りきれない階段も[ALEXANDROS]と一緒なら登ることができるのではないかと思わせてくれる曲である。

彼らはOasisやU2といったUKロックに憧れ、その背中を追いかけて音楽の道へと進んだ。
そんな彼らもいつの間にか多くの後輩が憧れ、追いかけたくなるような背中の大きな存在になったのである。
 
 

“追いかけて 届くよう
僕等 一心に 羽ばたいて”

日本のロックシーンにおいて確固たる地位を気づいた彼らだがその旅路はまだまだ終わらない
彼らは世界一になるその日まで全力で羽ばたき続けるだろう。

“ワタリドリの様に いつか舞い戻るよ
ありもしないストーリーを
いつかまた会う日まで”

そして世界一になった暁には、誰も想像出来ないような素晴らしい景色を私たちに見せてくれるに違いない。

彼らは私たちのはるか先を圧倒的なスピードで突き進んでゆく。しかし私だって彼らに置いていかれる訳にはいかない。私も[ALEXANDROS]の背中に魅せられ、共に世界一を目指す仲間の一員なのだから。

私はバンドマンでは無い。しかし私にも自分が生き抜くと決めた世界がある。私もその世界で世界一を目指してひたすらに邁進して行き、いつかは誰かに追い風を届けられるような人になりたいと思う。

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