2364 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

フィルム

星野源と出会ってから今日までの私

私が星野源と出会ったのは高校生の頃だった。
「去年ルノアールで」というドラマを母に勧められたのがきっかけだ。いい意味でとてもゆるくて、クスッと笑える、今でも大好きなドラマだ。私は後に上京することになるのだが、東京でルノアールを見つけた時、とても嬉しく、はしゃいでしまったのを覚えている(今思うとそこらじゅうにあったのだが)

ドラマを観た流れで、彼が音楽活動をしていることを知り、YouTubeで曲を聞いてみることにした。母が曲も良い!と大絶賛していたので、だいぶハードルが上がっていた。
初めて聴いた曲は「フィルム」という曲だった。

落ち着いた曲調、少し暗いような、ただその中にも光が見えるようななんとも言えない歌詞
そしてそこに流れる、ゾンビ映画のような少し不気味なMV
途中で流れる特典映像を見ながら、あっという間に5分29秒の映像が終わった。

どんなことも 胸が裂けるほど苦しい
夜が来ても すべて憶えているだろ
声を上げて 飛び上がるほどに嬉しい
そんな日々が これから起こるはずだろ

私は当時高校生で、学校があまり好きではなかった。何の為に通うのか、自分がこれからどうなるのか、毎日毎日考え込んでいた。良い友達には恵まれていたものの、常に漠然とした不安があり、先生にもよく反抗していた。

そんな時、この曲に出会って、この歌詞を聴いて、少し心が軽くなった。たとえ今、苦しくても、声を上げて飛び上がるほどに嬉しいことがあるはず。そう思えた。
この曲には様々な歌詞の解釈があると思うが、私はただただストレートにこの歌詞を受け止めた。

どうせなら 作れ作れ
目の前の景色を
そうだろ

衝撃的だった、そうだ、作ればいいんだ。私はなんとなく自分で自分の居場所がないような、そんな気持ちになっていたのだが、きっとそうではないのだと。自分の道は、居場所は、自分で作ってしまえばいいのだ。

それから私はYouTube上にある星野源の曲を全部聴いてみた。
優しいメロディーラインにちょっと暗い歌詞、でもその中に強さを感じられるような曲達だった。

数日後には母がCDを買ってくれて、やっとフルで曲を聴くことができた。あっという間に私たち親子は彼の音楽の虜になってしまい、毎日毎日CDを聴いた。

彼の音楽は、気持ちがすごく明るくなる!というのはちょっと違う
不安だった毎日を暖かい光で照らしてくれるような、そんな優しい音楽だ。

初めて行ったライブは 「星野 源 ワンマンライブ “STRANGER IN BUDOKAN″」
そう彼の病気療養後、初めてのライブだ。

会場は満員で、席は後ろから数列というかなり遠めの席だった。席は遠かったが、そんなことは関係なかった。復帰後初のライブということもあり、ファンの熱気を感じられて、ただひたすらにワクワクしていた。

星野源はミニスカートのナースと共に登場し、笑いを誘った。なんておちゃめな人なんだと、また好きになってしまった。

1曲目は「化物」という曲だった。私自身もマリンバを演奏するので、とても思い入れのある曲だ。
実は正直に言うと楽しすぎて、このライブの記憶があまり無い。笑っていたし泣いていたような気もする。ただただ、楽しかったのだ。ただただ、幸せな空間だったのだ。

ライブはあっという間に終わり、幸せな気持ちで地元に帰った。それから数年、今になってこの文章を書いているのは、先日2/16 星野源 DOME TOUR 2019 『POP VIRUS』名古屋公演に行ってきた余韻を何かにぶつけたかったからだ。

高校卒業後、上京した私は、星野源のライブがある時は必ず行っていた。ただ1度だけ、チケットが取れなかったことがあるのだが、とんでもない星野源ブームが来ていた時期だった。(少しばかり寂しかった)

ただ、地元と東京以外のライブには一切行ったことが無かった。
今回スケジュールの関係で母が東京公演に行けないこともあり、名古屋公演に申し込んでみた。
また当たらないのではないか、という不安はあったが、無事に当選した。

初めてのライブ遠征だ。泊まりがけでプチ旅行を兼ねて参戦することにした。

前日私は、案の定眠れなかった。東京駅からの新幹線でも全く眠れなかった。それほど楽しみで緊張していた。

名古屋にはあっという間に着き、開場後にドームへ向かった。自分の席に着いて驚いた、花道にもステージにもめちゃくちゃ近いではないか。あぁ今日まで仕事を頑張って良かった、神様は見てるんだな。。。と心から思った。

私は開演後、2,3秒くらいで泣いた。あまりネタバレはできないが、行った人は分かるだろう、意外な曲、演出で始まったからだ。あれはズルい、と思う。ちょっと泣くという程度ではない、大粒の涙を流してしまった。

1曲目から感動しすぎてしまったのではないかと思ったが、全くそんなことはなかった。2曲目以降も感動は更新されていき、アンコールまで全てが最高の時間であり、私にとって人生で1番楽しいライブになったのだ。

まだ公演が残っているのでネタバレができない、でもしたい、だがそれはできないので間接的な表現しかできないのだが、それはそれは幸せな時間であった。

初めて星野源の曲を聴いた時とは、今は違う雰囲気の曲が多い。しかしそれで私はファンを辞めなかった。意地とかではなく、最近の曲、そうイエローミュージックが私は大好きだ。

彼にしかできない音楽であると、私は思っている。日本の音楽が終わっているだなんてよく言われているが、そんなことはないと彼の曲を聴くと思うのだ。新曲を出す度に、期待を越えてくるから、星野源という男はとんでもない。

私が救われたように、たくさんの人が彼の音楽に救われているだろう。今でも フィルム は自分の応援歌のような曲だ。
これからも彼は、素晴らしい音楽を生み出してくれるだろう。私はそれが楽しみで仕方ない。

今回のライブが終わった時、音楽が好きで良かった、星野源に出会えて良かったと何度も何度も噛みしめるように思った。実は私は来週の東京公演にも参戦をする。そこでもきっと、好きが更新されていくのだろう。

今、私には

声を上げて 飛び上がるほどに嬉しい

そんな日々が起こっているのかもしれない。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい