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人工流星がみせる奇跡の一夜

WEAVERのアルバム・小説『流星コーリング』に寄せて

“例えば今夜 世界が終わり
明日が来ないとして
代償に一つ望むのなら
流れ星を 夜空に一杯
描いて奇跡を君に見せよう”(「最後の夜と流星」)

映画やアニメのタイアップのために曲が作られるということはよくある話で、
WEAVERもドラマ「素直になれなくて」やアニメ「山田くんと7人の魔女」等のタイアップとして楽曲を提供してきた。
しかし、3年ぶりとなる今回のアルバムはアルバム丸ごと”ある小説”をテーマに作られている。

その小説は『流星コーリング』河邉徹(KADOKAWA) だ。

タイトルや著者を見てピンときた人も少なくないだろうが、
この小説はWEAVERのドラマー兼作詞家の河邉徹が作った作品である。
WEAVERがタイアップして作った曲は、どれも基となる作品の世界を忠実に表現しているので、
もっとタイアップが増えればいいのにと個人的に思っていた。
しかし自分たちで小説を書いて、それをアルバムにしてしまうという発想はなかったので、
その発表を聞いた当初は驚き、期待で胸が膨らんだ。

2019年1月に人工流れ星を搭載した衛星が打ち上げられ、
2020年には人工流れ星が、瀬戸内海で見ることができるというニュースから着想を得て、
『流星コーリング』は作られた。
小説の舞台自体も広島で、天文部に所属する主人公・りょうが、人工流星を見に行った日から時間がループしてしまうというSFチックな内容である。(ネタバレになるので小説の多くは語らない)

「流星コーリング」プロジェクトが発表されたのは2018年7月。
ハイブリッド総合書店hontoでの連載時は、小説の中で音楽が流れてくる仕様に感動を覚えた。
連載時に発表された曲は全部で4つ。
「最後の夜と流星」、「栞 feat.中曽根泉(HY)」、「Loop the night」、「透明少女」

どれも曲単体で聴いても美しく、ピアノロックバンドのWEAVERらしい音楽だが、
『流星コーリング』を読むとそれぞれの曲や小説に対する理解がさらに深まる。
著者である河邉が作詞をし、『流星コーリング』を読んだ杉本が曲を書いているから、
楽曲が『流星コーリング』の世界観そのものなのだ。
連載時から小説の続きが気になって仕方が無かった。

その作品が2019年3月6日にやっと発売された。
私は著者であり、作詞家の河邉徹のおすすめである
小説『流星コーリング』を読む→アルバム『流星コーリング』を聴く、アルバム『流星コーリング』に収録されている「エピソードF」を読む
という楽しみ方でこの『流星コーリング』を読んだため、
3月5日にフラゲしたにも関わらず、
アルバムを聴くのに5日も要してしまったが、
小説を読んでからアルバムを聴くことで改めて「流星コーリング」の作品全体がわかった気がして、
作品に対してさらに愛が深まった。

小説や漫画を読んだときに、この作品のこのストーリーには、あのアーティストのあの曲が合うな、と想像したことはないだろうか。

それが、もうすでに著者から提供されているとしたら?

作品を100%表現した音楽がこの世に存在するとしたら?

こんなに胸が躍る作品はないだろう。

この作品は、小説とアルバム、二つで一つの作品だ。

2019年3月23日からアルバム『流星コーリング』を引っ提げてライブツアー「I’m Calling You~流星前夜~」、2019年7月7日から「I’m Calling You~流星ループ~」が始まる。

サブタイトルからもわかるように、ライブも「流星コーリング」を想起するものになっている。
小説を読み、アルバムを聴き、そしてそれらを昇華させるライブがある。

「I’m Calling You~流星ループ~」では、『流星コーリング』の舞台、長野や広島でもライブを行う。そして広島が最大のキャパシティとなっているのは、もちろん聖地巡礼もかねてライブに、という需要を見込んだ上でのセッティングだと密かに思っている。

2019年10月、WEAVERはデビューして10周年となる。

流星前夜、流星ループときたら・・・?

今年もまたWEAVERから目が離せない1年になりそうだ。
 
 
 

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