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“ドーム”の舞台を“ダンスフロア”に変えた

未来を踊り続けよう、星野源と共に

いつでも、出会いなんてものは突然にやってくる。それは人生を変えるほどの大きい出会いもそうで、良くも悪くもわたしたちは翻弄され続ける。
そういえば、私が星野源に出会った時も突然だった。いつも見てるテレビ番組から流れるポップな音楽に「楽しそうな曲だな」と興味を持ったのがきっかけだった。その時出会ったのが『SUN』という曲だ。あれから約4年経とうとする今年、私は初めて彼のライブを見た。幻のように過ぎてった3時間だった。
今回ドームツアーという事で、正直不安感が無かった、と言ったら嘘になる。私自身大きい会場が初めてで、ライブハウスに慣れていた私は少しだけ緊張していた。がしかし、今まで申し込んでいたツアーやライブは全落ち、やっとの思いで当選したファイナルの日、これは楽しむしかないと沖縄から遠征をした。
ドームのゲートをくぐった時の独特な雰囲気を感じた時は本当に胸を打たれて、こんなにもたくさんの人がこの人の音楽を楽しみにしてるんだな、というのがすごく感じられた。みんなが笑顔だったのだ。それも相まって、さっきまで残っていた緊張が無くなり純粋に楽しもう、と思えた。
開演時間の17時をちょっと回ったところで、今まで明るかった照明も暗くなり、ライブが幕を開ける。ここ何年かのツアーはナレーション始まりだったので、今回はどんなことが聞けるんだろうと思っていたら中央の花道のステージから星野源が登場し、初期のライブで彼が必ず最初に歌っていた「歌を歌うときは」から始まり、会場は一気に彼の世界に引き込まれる。アコースティックギターを持ってしっとりと、でも力強く歌い上げるのを見ると本当に胸が締め付けられた。そして初めから彼に魅せられた後、2曲目はアルバム、ツアーともに表題曲の「Pop Virus」へ。そこで「成長」を見せつけられたように思え、まるで“昔”から“今”へバトンタッチをしてるように見えた。
一流ミュージシャンからのコメントや、彼らしいゆるっとしたMCなどで私たちを楽しませてる間に、もうライブは後半戦に。オーディエンスの盛り上がりもほぼ最高潮に高まっている時、始まったのは彼の代表曲とも言える「恋」。会場に集まった3万5000人全員が一人一人めいめいに踊って、ドームからダンスフロアへと変わる。小さな子供たちも、老若男女問わず、彼の音楽を楽しんでいるのが伝わった。ライブで聴くとまた違った楽しみ方が生まれるなと思っていたら、曲も終わり、私が彼に出会うきっかけの曲「SUN」のイントロが流れた。初めて聴いた時は楽しい曲だな、だけだったのに、深く聴くと「僕たちはいつか終わるから 踊るいま」といつかある終わりを歌っているのに気付いた。私はそこにすごく惹かれたのを今でも覚えている。
彼は私が音楽好きになるきっかけの人で、たくさんの世界を見せてくれた人だった。あの後に色々な素晴らしいアーティストに出会えたけれど、新曲を出す度、心の底から熱中できたのも彼だけだった。「君の声を聞かせて 雲をよけ世界照らすような」わたしが本当にこの世界に絶望していた時、彼のこの言葉が何度も何度も救われた。最後の「Hello Song」が終わったあとに、彼が叫ぶように言ってた『クソみたいな毎日だけど、次会える時は笑顔で会いましょう』この言葉で全部蘇ってきて、ただ涙を流すことしか出来なかった。そう、彼だって人間であり、生活がある。私だってそうだ。はっきり言って、この世界はクソみたいなことしかない。人の目ばっかり気になって、自分の好きに生きていくことすら難しい。そんな世の中だ。だが、私たちはそんな世界に少なくとも希望を抱いている。たとえその希望が打ち砕かれたとしても、日々は続いてく。そこに絶望を連れたとしても。生きている限り、世界は続く。
だが、私はそんなクソみたいな毎日を、世界を、ささやかながらに救ってくれているのは、紛れもなく音楽で、星野源の存在だった。今回のライブは、3万5000人。ツアー全体で見ると、33万人を動員し大成功を収めたそうだ。『POP VIRUS』というアルバムを出し、これから星野源はどんな音楽を作ってくれるのだろうか。そう考えるだけでとてもワクワクするし、いつの日かまた笑顔で会える未来を、見ることが出来る。だって私はいつまでも星野源の音楽で、踊る準備は出来ているのだから。

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