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カフカからKFK、そしてその先

彼らの解散

 たしか一昨年の冬の年が開ける前、カフカからお知らせがあった。そう言えば来年のライブ予定が一切発表されていない。もしかして。そんなまさか。いやでも……
 カフカはそんな不安を若干の変化球で裏切ってくれた。改名します。アルバム出します。ライブもやります。そんな盛りだくさんの内容をすぐには理解できずに、それでも良かったと胸をなで下ろした。
 そうして生まれたKFKは、カフカの文学的で少し暗くて鬱っぽい、人間らしい面は残しつつ、カフカでは絶対にありえなかったヒップホップやエレクトロなど、さまざまなジャンルを盛り込んだ曲たちを生みだした。
 1stミニアルバムを聴いた時、「超自由音楽集団」という名前がぴったりのグループだなと一人で震えた。その後カフカ時代のアルバムを聴いて、ほんとに同一人物かと首を傾げた。その後何回か聴いて、あぁ、芯は変わってないんだと嬉しくなった。

そんなKFKから、つい先日またお知らせがあった。
「解散することとなりました」
理解するのに時間がかかった。理解できたら泣けてきた。ホームページに載っているメンバーのコメントを読むのが怖かった。ホームページに飛ぶまでに、かなり時間がかかったのに、コメントを読むのにまた時間がかかった。
 「別の道を」とか「それぞれの人生を」とか、明るくて前向きな言葉たちがつらかった。それ以上に、KFKクルーに向けた謝罪の言葉たちがつらかった。
それでも、KFKの4人が「この4人の誰か1人でも欠けたらKFKは成立しない」という結論に達したこと、脱退という選択をしなかったこと、それが大きな救いだった。

 ラストアルバムは、Lullaby For My Errors――直訳すると、私の誤りのための子守唄。他にもlullabyには「気持ちを和らげる歌」という意味が、errorには「思い違い」という意味がある。
 「ズレ」や「差」と記されていたメンバー間でのすれ違いを和らげる歌。とりあえず今の私が出した解釈はこれだった。もちろん実物を聴いたり、ラストライブの空気を感じたりしたら考えが変わるかもしれないけれど。

 メンバーのコメントの中に、13年間音楽に向き合っていたという文があった。13年前の私はまだ幼稚園児だ。幼稚園児が大学生になるまでの間、音楽に向き合っていた。それが簡単にできることじゃない事くらい、誰にでもわかる。KFKは解散するけれど、彼らはそれぞれ生活しつづける。だからここはあくまでも通過点。カフカ時代の曲「線香花火が落ちるとき」のMVのように、13という数字がニコニコマークになるような、彼ら個人のこれからが素晴らしいものになることを願うばかりだ。

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