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2017年5月30日

伊坂 (24歳)
21
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My Hair is Badと夏

ハイパーホームランツアー ライブレポート

始まる数分前。
「1曲目、なんだろうね」
「アフターアワーか告白!」
なんて言い合ってた。

3人が登場し、拍手とどよめきが起こる。
会場全体が揺れて前に詰める。

1曲目、告白。
久しぶりに椎木の声を生で聴いた。
アルバムが出た後ライブに行ってなかった。
告白を初めてライブで聴いた。新鮮。

始まる前から、ライブレポートを書くと決めていた。
だから真剣に見ていた。でも、ダメだった。
久しぶりのマイヘアに夢中になって、
わたしはただのファンだった。
拳を上げていたらいつの間にか5列目にいた。
セトリなんて覚えちゃいない。

「 福岡に革命を起こしに来た !」
椎木がそう叫び始まった、革命はいつも。
 

ずっとキラキラしていたいのに
当人 革命に革命が起きてまたふりだしへ
 

刺さった。24歳の椎木が書いたのかな、タメだな。
23歳だったのかな、もっと前かな。なんて。

真赤が始まる。
何度も何百回も聴いたこの曲。
この先何年経っても、何万回聴いても
いい曲だって言える。間違いなく言える。
わたしの2016年は真赤がないと始まらなかったよ。
エモいという言葉はこの曲のためにあるんだ。

わたしが今まで見た椎木は尖っていた。
でも、今日は少し違う気がした。
彼はふわっと笑っていた。

MCではyonigeを見に行った話。
女の子に腕組まれてドキドキしちゃった椎木。
「 簡単に抱けると思うなよ !」なんて椎木らしいね。
でも「 俺がドキドキさせてやる!」って男らしかった。

椎木が語る言葉には「君」のこと、「俺」のこと、そして見に来ている「わたしたち」のことがあった。

今日のフロムナウオン。
「ありがとうって言う。でも腹の底ではどう思ってる?言った方がいいから言ってる?心とか気持ちじゃない。腹の底ではどう思ってるかわからない。腹の底では何を考えているのかわからない。昨日ツイッターに雨だと書いたが晴れていた。腹の底では何を考えているのかわからない」

だから。腹の底にある感情を。

「俺が代弁してやる。黙って見ててくれて構わない」

「今日という日は今日しか無いっていう固まった言葉がある。でもそれは紛れもなく事実で、明日あなたたちがどうなるのか僕がどうなるのかわからない。でもこの世界がどうなろうと、今日は今日しか無いんだ」

彼が声を枯らして叫ぶ。
こんなフロムナウオン、初めて見た。

「やりたいことをやりたいよね
やりたいことがやりたいよね」

いつも椎木が言ってるこれ。
いつの間にか泣いてた。
わたしは、この一言で人生変わったんだから。まだ途中だけれど。間違いなくこの一言は、わたしを揺さぶったんだ。

大好きなアフターアワー、マイハッピーウェディング。チビだけど、チビなりに拳を突き上げた。
クリサンセマム、悪い癖。アルバムが出る前のライブで散々聴いた曲たちが愛おしい。

「 俺らがやってるのは宗教でも占いでもない。ロックバンドだ! 」

曲中に叫ぶ。
「ロックバンドが福岡にやって来た!」
そうだ。彼らはロックバンドだ。
かっこいいロックバンドだ。
女にチヤホヤされるために歌ってるんじゃない。
恋愛についていい感じのことを言いたくて歌ってるんじゃない。椎木は自分のために歌う。

今日来てくれてありがとう って何度も言った椎木。
ラスト曲は音楽家になりたくて。
素敵な音楽家のライブを、今見てるよ。

お辞儀をして去っていく彼ら。
消える灯り。
聞こえる「ワンモアー!」
汗と、込み上げる感情で心臓がまだバクバクと脈打つ。
彼らが戻ってくる。

アンコール、ドラマみたいだ。
夜の校舎なんて、ほんとドラマみたいだね。
でももらったボーダーなんて、妙にリアルだね。
彼らに出会って2年くらい経ったけれど、
未だにこの曲はセンチメンタルだ。

「ありがとうございました !」
と言った直後の夏が過ぎてく。ずるい。
ワンツーのタイミングを間違えたりしないよ。
誰よりも声を枯らしてワンツー!って言った。
拳を上げた。わたしの夏が始まった。
 

涙と汗でぐちゃぐちゃのまま
カウンターでもらった炭酸は、
夏の匂いがした。

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