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幸せについて

あいみょん7thシングル「ハルノヒ」発売に寄せて

彼女の作る音楽、といっても私は楽器やメロディに詳しくないのでこと歌詞について、「よくこんな詩が浮かぶなあ」と何度も思ってきた。
そして、新譜「ハルノヒ」でもまた、「ははあ~よくこんな詩が…」と幾度目か思う。

情景はとある街。
ふたりの背中を傍で見ているかのようなあたたかなもの。
出だしから、やわらかい声も相まってほっこりするけれど、当の本人は一世一代ド緊張しているかもしれないし、かたやあっけらかんとしているかも、はたまた大照れしている?
ふたりとも特段とくべつには感じていないかもしれない。
特別な瞬間というのは、おおよそ後になってからじんわりと実感するものだ。
 

二番の歌詞に『優しさに甘えすぎて 怯えすぎた男の背中に 掌を添えてくれるのはもう 前を歩く君じゃなきゃダメだから』とある。
頼りなくもたくましく、勝気で、繊細でやさしさに満ちた夫婦を思い浮かべ微笑んでしまいながら、胸がじんとする。

アニメーションのエンディングで初めて聴いた夜、『いつかはひとり いつかはふたり』という語るような印象的なメロディと歌詞を、就学前くらいの子どもたちですら口ずさむようになるのかと思って、ドキリとした。
エゴに過ぎないけれど。

幸せは多いほうがいい。
悲しみは少ないほうがいい。

それはそうだけれど、そう上手くもいかない。
幸せも悲しみも少しずつやってきてくれたらと思うけれど、それも、そう上手くはならない。
家電製品が何故かあれこれ一度に壊れるように、辛いこと悲しいことは前触れなく起きて、幸せな日常をうばっていく。

だからこそ
『どうか未来が こちらに手を振ってほしい』

生きてゆくための目印はどこにもない。
ひとりで、ふたりで、もっともっと大勢で、その先でいつかひとりになっても、泣き笑い、躓き傷みながら見つけていくしかない。
でも未来が手を振ってくれるのなら、きっと笑顔であってほしい。

「火を噴くような幸せが待っていますように」と話す彼女に、そこまでの幸せって必要?と思った。
けれど思い直す。ささやかでいいなんて思うわたしも、今の幸せに気づきながらも幸せな未来がほしいのだ。
もの・ことの大小ではなく。

しがらみ、悩み、面倒なこと。
雨嵐の中から自分の手で、誰かと力をあわせて幸せを掴み取ろうとする貪欲さこそが生きてゆく醍醐味なのかもしれない。

この時期の風物詩は今年も早足で、もう緑の葉がそよぐ。
まだ肌寒い春の日に。

『』・・・新譜 ハルノヒの歌詞

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