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消えない思い出と騒がしい未来

2021年も、その先も、嵐と共に歩む

2019年1月27日、嵐が2021年より活動休止をすると発表した。

それを聞いた私は思ったよりも冷静で、自分が歳を重ねたことを感じた。私なりにではあるが、居心地が良くとも、好きなことでも、続けることの難しさを経験してきたから、その思いを受け入れることは出来た。

ただ、それと同時に、私の未来が砂嵐のようにモノクロで、形の見えないものになった気がした。

私はその時、大学卒業間近で、新しい道に行く直前であった。
卒業したら、足を踏み入れることに躊躇することになる「見慣れた街なみ」、顔を合わせることが当たり前だった「いつもの仲間たちが離れてく、旅立ってゆく」。再会したとしても、それは「最高の退屈な日々」なのではなく、非日常になる。日常だったはずの景色、人たちが、思い出となり、特別なものになっていく、その変化を受け入れる準備がまだ出来ていなかった。

それでも、私の人生は続く。環境の変化があっても、好きなものが近くにあって、好きでい続ければ、私は「きっと大丈夫」。

その好きなものの一つが嵐だった。
嵐は、私の思い描く未来の中に、確実にいた。

週2回のバラエティで5人の笑顔を見て、CDとBlu-rayは初回限定盤を買うために早く予約して、ライブの日は青いスカートを履いて朝からワクワクして夜を待つ。
私を取り巻く環境がどうなるかは分からなくても、彼らが私の日常にい続ける、そのことだけで充分だった。私の人生にこの先もずっと変わらないものがある、その事実は、希望であり、安心を与えてくれるものであった。

だから、彼らの活動休止ということは受け入れられたけれど、
日常であった、当たり前にいてくれていた彼ら5人が“過去の思い出”となる、5人並ぶ姿は記憶の中だけでしかなくなる、
そんな日が2021年に訪れることを考えることが出来なかった。それぐらい、私の中で嵐は日常だった。

そんな感情を持ったまま、2019年4月18日、私は東京ドームに向かった。

目の前で奏でられる楽曲。それを聴きながら、私は当時の嵐のドラマ、pv、バラエティを思い出した。

しかし、それだけではなく、私は、自身の思い出を振り返っていた。最初の曲から最後の曲まで、全ての曲でそれが無意識的に起こったのだ。
自分でも正直、驚いた。

勉強が辛かったこと、部活に励んでいたこと、別れを悲しんだこと、恋をしていたこと。沢山のことを乗り越えようと自分を奮い立たせていたこと。懐かしい友人たちの顔も脳裏をよぎった。嵐の楽曲たちが、まるで私の記憶の一片かのように思えた。嵐の20周年のお祝いと、5人の姿を目に焼きつけるために、東京ドームに足を運んだのだが、終わった時、私自身のことを考えてしまった。

「嵐を好きになる前の記憶は断片的だが、嵐を好きになってからの13年間のことは物語のように思い出せる。

13年間、沢山の楽曲たちと供に沢山の感情を覚えて、私は年を重ねてきたのだ。そして、私はそれを覚えているし、思い出せる楽曲たちがある。それは幸せなことなのではないか?」

嵐とその楽曲たちは、私の日常である。しかし、私が思っていた以上に、私の一部でもあった。それを感じたとき、私は「きっと大丈夫」だと思った。彼らが互いに違う道を歩きだしたとしても、私の中で嵐は過去のものになることはない。

嵐は、嵐の楽曲は、
私に沢山の経験をくれた。
一歩踏み出さないといけない時、
背中を何度も押してくれた。
そのことで傷ついたことも数えきれなほどある。
でも、そのことさえ今では愛しい過去だと思える強さも、彼らは私にくれたのだ。

嵐は過去になると思っていたが、それは違った。私にとって、かけがえのない存在で、人生の一部だと思えるまでは、ずっと一緒に歩み続けるのだ。

私の話ばかりになってしまったが、今、そんな風に、私が感じられているのは、
嵐5人が20年ずっと変わらず、温かく、優しく、強く、楽しく、私たちに向き合い続けて、想いを届けてくれたからだ。遠くの存在なことは承知だし、大袈裟だと思われるかもしれないが、彼らに出会えて、同じ時間を過ごせたこと、運命で、財産だったとそう感じてしまうほど、この13年間は幸せだった。ありきたりだが、“ありがとう”の言葉では足りないくらいだ。

2021年以降、モノクロで殺伐としてしまった未来に色と輪郭が戻ってきた。

私は、嵐が愛しくさせてくれる過去と与えてくれた強さを持って、年を重ねていくのだろう。もちろん、一緒に。
たまに、瞳を閉じれて、彼らと過ごした季節を思い出すかもしれないが、その淋しさも幸せな感情だと思うだろう。

そして、
きっと待っているであろう、
彼らとの騒がしい未来を思い描く。

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