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もう止まらない、最強で最大の冒険へ。

HOWL BE QUIET 新体制初全国ツアー ファイナル渋谷公演に寄せて

 
たとえば、貴方が誰かと待ち合わせているとしよう。
待ち合わせ場所に既に着いている貴方に、相手から一通の連絡が来た。
「ごめん!着くの遅れる!どれくらい遅れるかも分からないし、そもそもちゃんとそこに着けるかも分からない!とりあえず遅れる!」

さあ、どうする?
 
 

2018年 梅雨
それは、友人と空きコマで談話教室にて話していた時に彼女がふと口にした言葉。
「ハウル、どうなっちゃうのかなあ。」

同年、2月に行ったDousite? Tour 追加公演を終えてもバンドからの一報はなかった。
彼女と同じように私も不安だったのだ。

これからどうなる?そもそもバンドを続けてくれるのだろうか?
さまざまな不安が頭をよぎった。 それでも私たちは最後に観たライブで彼らが言った「またね!」を信じて待っていた。
 

その日から4月21日の渋谷 CLUB QUATTROでの新体制初の全国ツアーのファイナル公演までの間に色んなことがあった。
メンバーの脱退、不安、新メンバーの加入、希望。そして2年ぶりの新曲配信。
いつもハウルのライブを一緒に観に行っている私たち4人も、高校を卒業してこの春から晴れて大学・専門学生となった。

2年という時間は恐ろしいほどに長く、濃いものなのだ。
 

開演してからは、本当にあっという間だった。
「Dousite」のラスト 黒木健志(Gt)の見せ場で、まさかの弦が切れるというハプニング。
「Daily Darling」のおもちゃ箱のような新しい締め方。
「レジスタンス」などのアップテンポの曲で黒木と笑顔で向き合ってリズムを刻む岩野亨(Dr)。
物販の靴下を買ってほしい、という意を込めた遠回しなMC。そして突然始まる靴下販売数調査。

見慣れたハウルの中にどこか新しい要素が加わっていて、見ていて新鮮な気持ちになったのは私だけではないはずだ。

また、私は去年10月に加入した松本拓郎(Ba)の演奏を聴くのがこの日初めてだった。
「にたものどうし」の入りで座りながらテクニカルな演奏をする彼が、他のメンバーと6つも離れている末っ子なのだということが信じられなかった。
 

『2年だよ、2年。』
ライヴ終盤のMCで竹縄航太(Vo/G/Piano)が話した。
そう、冒頭に話したあの待ち合わせだ。私たちはこのありえない待ち合わせに2年も待ったのだ。

進みたいのに進めない。遠回りばかりしてしまった。そんな苦しかった胸の内を彼は明かしてくれた。

そのまま竹縄は話し続けた。
『この2年間で俺らに出会ってくれた人もいれば、ライヴに来なくなった人もいるかもしれない。だからさ、そいつらに言っといてほしいんだよ!HOWL BE QUIET!あいつら!7月!31日に!』

その先を聞かなくてもすぐに伝わった。
だって、それは私たちがずっと待ち望んでいたものだから。

『2年ぶりのアルバム出すってよ!』

刹那、私はこの日までの2年間を走馬灯のように思い返した。

授業の空きコマに友人とやり場のない不安を涙ぐみながら話したこと。
他のバンドが新譜を出し、それらを引っさげてツアーを回っているのを見て羨ましく思ったこと。

ああ、やっと始まるんだ。動き出すんだ。
私は全てが報われたような気持ちになりその場で声を上げて泣いた。
 

2019年4月21日。この日はHOWL BE QUIETにとっても、私たちにとっても第2章へつながる大切な日になったことだろう。
ずっと楽しみにしていたライヴが終わってしまった寂しさは物凄いけれど、寂しいと思えるのは次も絶対に会えるから。
それを彼らは教えてくれた。
 

この日の最後に披露した「ギブアンドテイク」はHOWL BE QUIETとファンの間で結んだ約束のような曲だった。
 

「君の愛など 片手でゆうに受け止めよう/長期の返済も覚悟しといてさ 永遠にギブアンドテイクしていようよ」

私は既にギブアンドテイクする準備できてるよ。貴方たちはどう?
 

「ギブアンドテイク」後、竹縄は言った。
『HOWL BE QUIET、ここからだからな。』

HOWL BE QUIETの最強で最大の冒険はまだ始まったばかり。

「いざ“全未来”尋常に勝負だ」- Wake We Up

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