1856 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

私を裸にしたBUMP OF CHICKEN

へなちょこな私に魔法をかけた4人組

勉強もスポーツも出来ない、字が下手、スタイルも顔も悪い、ファッションセンスがない、仕事も出来ない。
おかげで小学校から社会人までいじられ役。
そんな私はいつも人と比べては自分にバツを付け、
平均に近づこうとあらゆる武装をしていった。
国家資格を取る、美文字の通信講座を受ける、
スポーツクラブに通う、高級デパートで服を買う。
そうやって少しでも他人より秀でたものを身につけてないと、生きてる価値はない。
そう思い込み、無理をしていた。

「どうして自分はいつまでたっても、他人と比べて欠点ばかりなんだろう」
35歳の夏、電車の中でそう考えていると
急に激しい動悸が起き、意識がなくなってしまうかもという不安感に襲われた。
それ以来そんな症状が頻繁に起こるようになり、心療内科に通うことになった。
「過去の嫌なことは忘れましょう」
「そんなに頑張らなくても、今のあなたそのままでいいんですよ」
医師やカウンセラーにそう言われても私の心には響かず、
薬でなんとか症状を抑えていた。

そんな時、7つ上の姉が
「BUMP OF CHICKEN聴きな」と言ってくれた。
私と対照的に成績優秀スポーツ万能、仕事も出来て友達も多くて頼れる自慢の姉なのだが
突然脳梗塞により左半身が不自由になり、絶望して自ら命を断とうとしていた時
彼らの曲を聴いて思いとどまったらしい。
私は藁にもすがる思いで、CDを片っ端から聴いてみた。

「胸を張って誇れるモンが
自分にどんだけあるのかって?
名前と誕生日と キュートな指紋ぐらいあれば充分だろう」
(グロリアスレボリューション)

「◯×△どれかなんて
皆と比べてどうかなんて
確かめる間も無い程
生きるのは最高だ」
(ray)

彼らの楽曲は私が身に纏っていた装備をポロポロと剥がしていき、
そんなの着なくてもただ生きてればいいじゃん?と言ってくれるようだった。
「そのままのあなたでいい」
医師やカウンセラー、周りの友人などは私の症状が良くなるようにと期待をかけて言ってくれているのだが
その気持ちが私にとっては負担になり、「言ってくれた人たちに元気になった姿を見せなければならない」とプレッシャーになっていた。
さらに「こうあるべき」等のあらゆる思い込みという鎧がその言葉を跳ね返していた。
しかし彼らの曲を聴いてると「こうあるべき」とか押し付けられず、リラックスしている状態になり鎧も剥がれて心に浸透していくのだ。
 

「笑われる事なく
恨まれる事なく
輝く命など無い」
(オンリーロンリーグローリー)

他人から「笑われること」と「嫌われること」は私が一番恐れていることだった。
転校先でバイキン扱いされ「よかったな、お前はクラス1の嫌われ者だ」とクラスメイトに笑われ、休み時間も一人で過ごした記憶。
それ以来、そうならないように自分を殺して他人に合わせて生きてきたが
無理した結果心療内科にかけこむことになった。

そんな私にこの曲は
他人の評価なんて気にするな、自分らしく生きてみろよ。
また重い装備だと肩凝るぞ?とぶっきらぼうながら必死に伝えてくれている。

「日毎生意気になってやろう 大言壮語も吐いてやろう
最後に見事笑ってみせよう 主役を思い知らせてやろう
本当強がってんだ 強がって またウソついて」
(バトルクライ)

最初は見せかけの自信でもいいから持ってみろ。
ウソでも強がってると潜在意識ってやつによって本物の自信になるらしい。

彼らによって剥ぎ取られ素っ裸になった私の中に、
幼い頃に諦めた絵描きという夢を見つけた。
へなちょこな私だけど笑われても強がって、前に進んでいこうと思う。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい