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僕の思春期ユニコーン

家族と僕を繋いだもの

僕がユニコーンに心を奪われたのは2010年の正月に遡る。
家族全員で元旦の夜に蘇える勤労のDVDを見たのがきっかけだ。

何故、正月にユニコーンのDVDを見ることになったのか。
何故、当時思春期真っ盛りの僕が親とDVDを見ることを良しとしたのか。
謎は多いがともかく正月に家族全員で見た。

なぜかはわからない。元旦にだ。

その当時僕はユニコーンについて、詳しくはないが知らないわけではなかった。
親がよく家で流していたし、「大迷惑」や「Maybe Blue」は幼心ながら、かっこいいなと思っていた。

でもそんなにハマることはなかった。
というかハマろうと思わなかった。

学校での話題の中心はオアシスとかグリーン・デイとか、SUM 41とかだったから。
“洋楽聴くこと”がカッコいい。という思春期にありがちな風潮が学校には満ち満ちていて、それ以外のものは許されない雰囲気があった。

「人と違う」
そのことが怖くて、僕はなんとなく言語のよくわからない音楽を聴いた。
そして周りに負けないように、合わせて話をしていた。

今思えば、その時は音楽を聞くことを楽しんでいなかったのだと思う。

思春期真っ只中の男子中学生が、スクールカーストの中で生きていくための“手段”として、“ファッション”として音楽を聴いていたような気がする。

そんな僕に大きく変わるきっかけをくれたのが、冒頭で触れた「蘇える勤労」のDVDだ。

そこで見たユニコーンはいわゆる中学生にウケるようなカッコよくて、オシャレというバンドではなかった。
むしろ真逆。ふざけてばっかりのおじさん五人組の姿がそこにはあった。

でも一つだけ確かなことは、彼らは決して背伸びはしていなかったこと。
自分たちの好きな音楽を好きなように演奏して、それをすごく楽しんでいた。
それがすごくカッコよかった。

日々背伸びをして、生きづらさを感じている僕とは真逆の存在。
それがユニコーンだった。

「こんな大人になりたい。」
これはユニコーンを評する時によく使う言葉だろう。
僕もベタにそう思った。

その日から僕は背伸びすることをやめた。
そして僕の思春期は終わった。

それから9年随分と長い月日が経った。
正直、10年弱。常にユニコーンがファーストチョイスじゃなかった時期もあった。
部活や勉強でライブに行けない日も多かった。

でも、2019年5月25日。10年越しに初めて生で見たおじさん達はやっぱり最高だった。
光り輝いていた。

今年で服部の発売から30年、再結成から10年経つそうだ。
僕は思う。
こんなに色褪せない30年があるのならば、この先また生きてみようと。

10年前の正月。思春期の僕を引っ張り出してDVDを見せてくれた両親に感謝したい。
 

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