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THE BOYS ARE BACK IN TOWN

ELLEGARDENと9年前の自分

 
9年前、中学1年のころELLEGARDENのSupernovaを初めて聞いた。
 
 

それまでの自分はアジカンとかBUMPとかRADとかを好んで聞くいわゆるロキノンキッズで、初めて聞いたパンキッシュな音楽は衝撃的だった。

ロックのカッコいい部分だけ詰め合わせたような無敵な音楽に聞こえた。
 
 

自分のプレーヤーを持っていなかった当時の自分は姉のiPodを勝手に使って盗み聴きし、YouTubeで違法アップされたライブ映像(今は消されている)を狂ったように見て聞いた。
 

初めて見るクラウドサーフや撒かれる水、大合唱で高揚し、自分はこうゆう音楽を求めていたんだなと感じた。初めて心から好きだと言える音楽に出会った気がしていた。
 

中学3年間をエルレに捧げて行くうちに、数年前に活動休止をしていることを知った。地方の田舎出身の自分からするとライブなんてハナから夢のような話で、音源がそこにあるならいいと思っていた。
 

それから中学高校大学といろんな音楽を聴いた。新しく自分が高揚する音楽を探して、伝説のバンドも、そのへんのライブハウスで燻ってるようなバンドも聴いた。「学校に1人はいる音楽詳しいやつ」になれそうなくらいには聴いた。
もちろんELLEGARDENは音源を買い揃えたが、聴く頻度は減っていった。
 
 

時は過ぎて2018年5月。
バイト終わりの携帯は通知でパンパン。
 

フォローしていたバンドマン達が騒いでいる。ELLEGARDENが復活するのだと。
 

もちろん嬉しかったが、リアルタイムのELLEGARDENを見ていない自分からするとなぜだか熱狂の中心には入れなかった。
それでもチケットは応募したが、全部外れ。
見れないことが当たり前だった自分はあんまりショックじゃなかったのを覚えている。
 
 

当時(と言っても昨年だけど)自分は高校から片思いしていた女性と付き合っていた。奥手な自分は片思いして5年目でやっと付き合えた。そして今年の3月、振られてしまった。
 

呆然とした。新学期が始まり虚ろな頭で日々を溶かした。ただ音楽を聴いている時間だけは「楽しい」という感情が湧いた。
 

そんな中YouTubeのあなたへのおすすめが1つの動画を表示した。それは1分37秒の短い動画だった。
 

見た瞬間涙がこぼれた。
時を経て少し老けた彼らは変わらずステージで輝いていた。
 

どんなにマセた音楽をたくさん聴いても絶対に生まれない感動を感じた。伝説のあのバンドも、初期衝動満載のあの若手バンドでも生まれない感動だ。
好きとか嫌いとかの次元じゃない自分のルーツを刺激する音楽。
 
 

“どんなに一生懸命になったって
空を飛べるだなんて思えない”
 

“そして今彼女は僕に背を向けたんだ”
 

“僕にできることはもう何もない”
“だけどいつでも彼女の夢を見てる”
 
 

“くそったれで馬鹿野郎な僕だから
彼女は行ってしまったんだ”
 
 

歌詞もダブルパンチだった。この歌で失恋してから初めて自分は泣いた。ELLEGARDENが失恋させてくれたのだと思う。この曲で強引に未練を断ち切られたような気分だった。
 

そして彼らに会いたくなった。
大切なものを失くした瞬間本当に自分が欲しているものが分かった。
9年前ずっと聴いていたELLEGARDENに画面やイヤホンを隔たず会ってありがとうと伝えたくなった。
 

ファッションミュージックとはよく言ったもので、いろんな音楽を聴き漁って、いろんなバンドに好きを言い散らかして、何重にも服を着飾ってしまった自分がELLEGARDENという服だけ着たあの頃に戻れた気がした。
 
 
 
 
 
 
 
 

“THE BOYS ARE BACK IN TOWN”
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

自分も9年前のただのELLEGARDENファンに戻って来れた。
 

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