1935 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

愛を売った男に寄せられた「愛」

syrup16g 全音源ダウンロード・サブスクリプション解禁

6/1、何の前触れもなくsyrup16gのオフィシャルサイトから全音源ダウンロード・サブスクリプション解禁の発表があった。
そして、それを記念すべくすべての作品にsyrup16gとゆかりのある人たちから1作品毎にレビューが寄せられていた。

syrup16gと親交のあるライターを始め、ART-SCHOOL 木下氏、ストレイテナー ホリエアツシ、THE NOVEMBERS小林氏、元plenty江沼氏らがその作品への愛、syrup16gへの尊敬の念、彼らとの出会いの日を語っている。2000年代を共に戦った盟友、彼らから音楽経験に影響を受けた者からの熱いメッセージだ。

そして驚きだったのはドラムの中畑大樹、ベースのキタダマキというメンバー自身がレビューを書いていることだった。
中畑氏はがっちゃん(=五十嵐の愛称)との「パープルムカデ」の頃の懐かしい思い出を語り、キタダ氏はプロの音楽家として「Hurt」の楽曲を分析し的確な評論をしている。
滅多に媒体に自身の言葉を発しない二人のメッセージは新鮮であり、同時に対極的な内容は彼ららしかった。

さらに泣けてくるのはメジャーデビューと同時に脱退した元ベースの佐藤氏までもがレビューを寄せていることだった。
文章自体は短いながらも脱退を経て現在抱える苦悩、そしてsyrup16gへの愛が綴られている。僕はこのレビューで泣けてしまった。

この特設サイトには閲覧者も自由に投稿できるようになっており、日に日に老若男女たくさんの人がsyrup16gの作品一つ一つに対する愛あるレビューを投稿している。
もう十何年も前に発表された作品を鮮明な記憶で語っており、皆、異口同音「救われた」と綴っている。

ある人は「明日を落としても」で、ある人は「翌日」で救われている。

僕だったらなんだろうか。
「不眠症」か「正常」か。大学生~社会人に成り立ての頃、あまりにも多くの場面でたくさんの曲に救われている。何度声をあげて泣いたか分からない。

そして、仕事を終えて疲れ果てて電車に揺られている今この瞬間も。今は「汚れたいだけ」が僕を苦しみから解き放してくれている。

syrup16gは2002年、「coup d’Etat」(クーデター)でメジャーデビューした。そのアルバムの一曲目「My Love’s Sold」で、五十嵐は「自分の愛する音楽で生きていく決意」を「オレは愛を売ったんだ」と表現し絶叫した。

そんな五十嵐が、こんなにも多くの人から愛されている。
もちろん僕自身もその一人だ。きっとばったり街中で会ってしまったら「あなたのおかげで自分は今生きています」と
号泣してしまうだろう。不器用で、危なっかしくて、ファンの間で常に生存確認がされているバンドマン。
誰からも好かれる男ではないかもしれない。でもその楽曲に魅了された人間は圧倒的な愛情を彼に注いでしまう。

最後に。
この特設サイトが開設され、全音源ダウンロード・サブスクリプション解禁された6/1は、五十嵐隆の誕生日だ。

スタッフの何と粋な計らいなのだろう。

この発表はファンへのプレゼントであり、五十嵐隆への誕生日プレゼントなのだ。

どうか今よりもっと多くの人にsyrup16の音楽が届きますように。
そして五十嵐隆がこのサイトを見て自分が愛されていると感じられますように。
きっとがっちゃんは恥ずかしくて見ないだろうかな。
 

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい