2374 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

IKIを感じて

Thank You wowaka@新木場Studio Coast

遠くのほうでヒトリエの曲が聞こえる。

そんな気がして目が覚めた。
「ヒトリエです、皆さん準備はできていますか?」
one-Me Tourのシャッタードールが始まった。
どうやら昨晩、イヤホンをして再生したまま寝てしまっていたようだ。

寝ても覚めてもヒトリエ。
最近はそんな生活をしている。
ヒトリエ、ヒトリエ、時々インストのループ。

4月の某日以降、ヒトリエ以外からのメッセージを拒絶するように、他のアーティストの曲を避けていた。ライブに行く回数もグンと少なくなった。

どこか無気力な日々の中、改めて自分の意思で音楽に向き合ったのは、6月1日の追悼会ではなくニコニコ動画再放送の日だった。

画面越し。
映像の中のリーダー、
6月1日のヒトリエメンバー。
私にはどちらもどうしようもなく「生きている」と感じた。

あの日、
東京に来てまでボロボロの顔になりたくないからというくだらない理由で、
「今日は絶対泣くまい」
と思っていた。
が、そんな中途半端な決意は、「青」のイントロが流れた瞬間に実際の涙とともに崩れ落ちた。
――余談だが、「青」を聴くたびに思うことがある。なぜ失恋ソングなのに失恋どころか恋もまともにしてない私が泣きそうになるんだろう、と。――

再放送の「青」を聴きながら、追悼会当日を思い出していた。
もう格好なんてどうでもいいや、とヤケになって溢れ出る涙を我慢することなく聴き入っていると、このところずっとあったある後悔の念が成仏した気がした。

リーダーの訃報を知ったあの日、自分の中で混乱を処理しきれず、あるアーティストにダイレクトメッセージを送った。
それは以前、ヒトリエとツーマンライブをしたバンドのメンバー。
リーダーの訃報が流れた旨を送ったその直後、自分はなんて余計なことをしたんだろうという自責の念でいっぱいになった。

ヒトリエのバンドスタッフが彼らのサポートをするように、私がダイレクトメッセージを送ったアーティストにも、その人を支えるスタッフがいたはず。スタッフに限らず、敢えて訃報を伝えないようにしていたかもしれない。彼らを守る為に。
メッセージを消そう。
と思ったが、時すでに遅し。「既読」の表示。
お詫びのメッセージを送るか?いや、そんなのは逆に気を遣わせるだけだし自己満足以外の何ものでもない。
リーダーの不在、自分のふがいなさ、感情のわけがわからなくなった。

追悼会から約一週間。
改めて画面の中の3人、否4人の「生」を目の当たりにすると、
そんなぐちゃぐちゃな感情を吹き飛ばしてくれた。

ヒトリエのファンになった日から実に4年の刻を経て、「ああ、やっぱりこのバンドが好きだな」というシンプルな結論に辿り着いた。そして多分数年後もそうなんだろうと、自然と思えた。

まだどこか、リーダーのいないヒトリエを寂しく思いながらヒトリエの曲をリピートする毎日。
でも今はもう、それが後ろ向きだとは思わない。うまく言えないけれど。

これは全くの妄想だが、追悼会のMCのとき、シノダさんが客席のほうを見ながら泣き笑いしたのは、リーダーがそこから手を振ったりしていたのでは、と考えた。

それもIKIだな、と、くどくど頭の中で考えながらまたHOWLSのループへ誘われる。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい