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生きて、また、会いに行きます

amazarashi 未来になれなかった全ての夜に

突然会場の電気がパッと消えた。
そして瞬きをする暇もなく、突然目の前にamazarashiが現れた。
心の準備が出来ていないまま、急に音と映像が流れ込んできた。
その瞬間、完全に私の心はamazarashiに奪われてしまった。
目の前に、amazarashiが、秋田さんがいる。まだ信じられないまま、ただただ映像と、音楽と、歌声に釘付けになっていた。

ライブというものに参加したのは人生で初めてのことで、少し緊張していたが、演奏が始まった途端その緊張はどこかにいってしまった。

一曲目を歌い終え、“青森から来ました。amazarashiです”と秋田さんが言う。そして会場からは割れんばかりの拍手が送られる。私も精一杯拍手を送った。
演奏中は観客全員声一つ出さず、曲を噛みしめるようにじっと聴く。その空間は少し異様であったが、会場の観客全員のamazarashiへの想いがひしひしと伝わってきた。

辛いとき、死にたくなったとき、何度もamazarashiに救われた。毎日聴かないとやっていけないくらいに、私はamazarashiに救われている。その人生のバイブルとも言えるamazarashiが同じ空間にいる、生の演奏を聴いている、という状況に思わず感動して涙が零れた。

ライブでは、普段イヤホンから流れる音楽とは違い、五感全てで音楽を体感する。音楽が体の芯にドッドッドッ、と響いてくる感覚に気持ちが高揚し、動悸と鳥肌が収まらなかった。

ここ最近、また辛いことばかりで一日一日を生きるのに精一杯だった。そんな時に聞く曲だからこそ、生演奏は尚更詞が胸に刺さり、涙が止まらなかった。ああ、生きてこの日を迎えれてよかった、と。

秋田さんの書く詞は、直接的に励ますような曲ではない。敢えてネガティヴな部分にもスポットライトを当てて、受け入れて前に進もうと思えるような詞が多い。それを暗い曲だと言う人はいるが、ただ暗いだけの曲ではないのだ。弱い部分に目を向けて、それをなかったことにせず、一種の妥協のような形で自分を認める。この捉え方であっているかどうかはわからないが、私はそう思う。
無責任に頑張れとは言わない。そんな秋田さんの言葉にどれだけ救われたことか。

MCで秋田さんは言った。
“言いたい事は言うべきです”
その言葉が、また一つ私を救った。
今まで言いたい事も全て押し込んで生きてきた。そのせいでどれだけ辛い思いをしてきたか。
おそらく、そんな私が言ってほしかった言葉の一つが、“言ってもいい”という言葉だったのだろう。
秋田さんのその言葉に、また涙が溢れてきた。

秋田さんの魂を削って必死に私達へ伝えようとするような歌声、豊川さんなど、他のメンバーの方々も、一緒になって私達に訴えかけるような演奏。そしてライブを楽しもうとしている姿。その一体感に、ライブの演出に、amazarashiって本当に凄いなぁ、かっこいいなぁ、と思わされた。

最後に秋田さんは何度も何度も”ありがとう”という言葉を言ってくれた。”ありがとう”と言いたいのはこちらの方だった。だが、叫んでもいいのかわからず、ただただその感謝の想いを拍手にのせるしかなかった。

ありがとう、秋田さん。ありがとう、amazarashi。

私の未来になれなかった夜が、この夜、救われたように感じた。今までの夜を終わらせて、また新しい夜を迎える。今日も、明日も、明後日も。
会場を出ると、日が沈み、薄暗くなっていた。そして、私の中では“明日も生きよう”という前向きな気持ちで満ち溢れていた。

秋田さんは”生きて会いましょう”と言ってくれた。
だから、私は必ず生きて、また、amazarashiに会いに行く。

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