2243 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

7月は二人のBirthday

フジファブリックと私立恵比寿中学へ

7月10日はフジファブリック・志村正彦、7月16日は私立恵比寿中学・松野莉奈の誕生日である。
 

私は約6年前にエビ中こと私立恵比寿中学のファミリー(ファンの呼称)になった。
エビ中を知ったきっかけは、ネットサーフィンをしている中で見つけたこの一文のおかげである。

【スタダの本当の飛び道具はエビ中だ】

この時はエビ中の姉貴分であるももクロの人気が伸びていた頃。
アイドルとは泥臭さと縁遠い存在と思っていた私にとって、ももクロはアイドル界でも異色な存在であった。

そんなももクロよりも突拍子のないエビ中というアイドルがいると知ったならば、俄然興味が湧いてくる。

YouTubeでエビ中と検索をする。
最初に観た動画は『ザ・ティッシュ〜とまらない青春〜』のMVである。
エビ中を初めて観た感想は「なんとまぁ、ふにゃんふにゃんとしてるなぁ」である。
エビ中は自分達のパフォーマンスを学芸会と呼び、当時はキレのないダンスと不安定な歌唱力をキャッチフレーズに掲げていた。
幼さ全開の可愛いらしいふにゃんふにゃんしたダンスに、ふにゃんふにゃんした歌声。
そして歌詞の内容は「花粉症の私にはティッシュ、あなたが必要なの」とひたすらティッシュティッシュ!!っと歌っているのである。

なるほど、学芸会とは上手いことを言ったもんだ。
そこに感心した。

それでも衝撃を受けたのは事実である。
私の中のアイドル像とはまた違った存在だったからだ。

エビ中に興味を持った私は次々とMVを観ていく。
やはりキレのないダンスと不安定な歌唱力。
セリフ部分に至っては棒読み。

ただね、それがものすごく可愛いと思った。

何かと完璧さを求められることが多い世の中。
これだけふにゃんふにゃんした癒しの存在がいても良いのでは?

そんなことを思いつつ、『大人はわかってくれない』のMV辺りから様子が変わってくる。

ふにゃんふにゃんとした彼女達が、雨の降る中を銃を持ち匍匐前進をしていた。

もちろん演出なのだが、銃も匍匐前進も似合わないはずの彼女達が、真剣な表情でまっすぐ前を見据え前進する姿が、とてもカッコよかったのだ。

この時にはもうファミリーになっていたのかもしれない。

そして当時の新曲『禁断のカルマ』や『手をつなごう』は、キレのないダンスと不安定な歌唱力から脱しつついた。
ダンスで魅せるところは魅せ、歌声に抑揚がついてきたのが分かる。

彼女達は成長し続けていたのだ。
今より知名度が低い時からずっと。

今のエビ中からはキレのなさと不安定な歌唱力が消え、メリハリのあるダンスと表現力豊かな歌声を聴かせてくれる。

彼女達が着実にアイドルとしての実力を積み重ね、その魅力に気づいたアーティストが数多くいる。
今年結成10周年を迎えるエビ中が、先月22日にフェスを主催で開催できるほどの人脈を築いていた。

永遠の中学生でありながら、彼女達よりも長く生きている私よりも沢山のものを吸収して自分達の糧にしている。
可愛くてカッコよくて、素直に尊敬してしまう。
 

そんな彼女達を応援しているファミリーにとって、永遠に忘れない大切な存在がいる。

それがりななんこと松野莉奈だ。

りななんは2017年2月8日、18歳の若さで旅立った。

私がこのことを知ったのは彼氏からの連絡だった。
初めは信じることができなかった。

当然だ。
ついこの前まで元気な姿を見ているのだから。

しかしテレビで報道されたことにより、事実なのだと思い知らされる。

何でこの若さで旅立たないといけないのだろうか。
まだまだやりたいこと、できることが沢山あるじゃないか。

寂しさとやり切れなさで、しばらく涙が止まることはなかった。

青い花束を持って、彼氏と一緒にパシフィコ横浜のりななんを送る会へ行った。

沢山のファンが集まっていた。
りななんの眩しい笑顔がそこにはあった。

花束を手向け、「ありがとう」と伝えた。

悲しくても日常に戻らなければならない。
いや、そうじゃない。
日常を全力で謳歌するのだ。

りななんが生まれてきたこの世界を。
エビ中が前に進むと決めたこの世界を。

今でもりななんの無邪気で愛くるしい笑顔を思い出しては頬がほころび、りななんのソロ曲『できるかな?』を大切に聴いています。
 

そして昨年の6月。私はフジファブリックのファンになった。

それまでは『若者のすべて』とエビ中への提供曲『お願いジーザス』しか楽曲を聴いたことがなかった。

しかし2009年にボーカル・ギターの志村正彦が旅立っていたことは知っていた。
それだけフジファブリックというバンドの存在感は大きかったのだ。

なのに何故今の今までフジファブリックを聴いてこなかったのか。

私の中でフジファブリックというバンドは、「今さら聴く」までもなく素晴らしい楽曲と演奏を披露する、邦ロック界では確固たる地位を築いているという「知識」を持っていたからだ。

この「知識」が時には邪魔になる。
「凄いことは知ってるから聴かなくてもいいや」となっていたから。

そして、私は高校生の頃からエレファントカシマシのファンでもある。
エレカシと言うと隠そうとしない泥臭さ、その男臭さがバンドの魅力の一つ。
私はそこに猛烈に惹かれた。

『若者のすべて』と『お願いジーザス』しか知らなかった私は、フジファブリックから泥臭さを感じなかった。
どこか澄ました、行儀のいい曲を作る王子様のようなイメージを持っていたのだ。

だけど昨年の夏、なんだか心に少しぽっかり穴が空いたような時間を過ごしてた。
その時にCMソングとして流れてきた、私が知ってる数少ない楽曲の『若者のすべて』。

ぽっかりと空いた穴にその曲が染み込んできて、

「あぁ、フジファブリックを聴いてみよう」

不思議と自然とそんな気分になった。

早速アルバムを借りる。
すると、すぐに私がフジファブリックに抱いていた王子様というイメージが見事に崩れ去る。

『Surfer King』や『Strawberry Shortcakes』を聴いて思ったこと。

「何だこの曲は」

『若者のすべて』とのギャップが物凄い。
破茶滅茶で面白い曲を作っていたのだ。

えっ、フジファブリックってどんな人達なの?と疑問と興味が次々と湧いてくる。

当人達のことを知る前にどんどん曲を聴いていく。
すると志村さんの作る歌には別れる寂しさや辛さを綴ったものが多いことに気づく。

何故志村さんはこんなに切ない歌を沢山作ったのだろう。
その切なさが、曲を作るためのものじゃなく、本物の感情であることが聴いているだけで伝わってくる。

『タイムマシン』を聴いて胸を締め付けられる痛みを感じたと思いきや、シャッフルで聴いているので感傷に浸りきる間もなく『Surfer King』が流れて陽気なムードに持っていかれる。
これ、同じ人が作ってるんだよなぁ。
そんな可笑しさが込み上げてくる。

そんなこんなでやっと私はフジファブリックというバンドについて調べ始めることになる。

現在のボーカル・ギター山内さん、キーボード金澤さん、ベース加藤さんの三人体制になるまで、何度かメンバー編成が変わっていたらしい。
これは調べるまで知らなかった。

志村さんが旅立った後、三人はフジファブリックを「やるかやらないか」の岐路に立たされた。
そんな中、「俺がボーカルやる」と言ったのが山内さん。
金澤さんと加藤さんは「勇気出して言ってくれたのが嬉しかった」とのこと。

私がこの話を知ったのはまだここ一年以内の話。
エビ中のことが頭を過ぎったのは言うまでもない。

大切な人を失う悲しさや寂しさなんて、乗り越えるにはかなりの時間や気力が必要だ。
それでもフジファブリックもエビ中も、志村さんやりななんがいたグループを残す選択をした。

正直、りななんが旅立った後、彼女達がエビ中を続けたくなかったら解散してもいいと思っていた。
どうしても辛いのなら無理しないでほしいと。

でも私は、私よりも遥かに若い彼女達を侮っていた。
りななんが旅立ったことをきっかけに、自分が今やりたいことをやらねばとエビ中を抜けソロで活躍している子もいる。

そんな子も含め、彼女達は強い意志を持っていた。
私の気づかない内に、守る力が彼女達に根付いていた。

そしてフジファブリックも、続けるという選択をするのはそんな簡単なことではなかったのではと、憶測だが思っている。

志村さんが作ったフジファブリックを残したい。
もっと沢山の人にフジファブリックの曲を聴いてほしい。

純粋なその思いが、今年でデビュー15周年を迎えた彼らから鮮やかに放たれる。

志村さんが旅立って今年で10年になる。
こんなに長い時間を、山内さん、金澤さん、加藤さんは、ここにはいない志村さんと共に過ごしている。

志村さんが残した沢山の名曲がある。
それと同時に、山内さん、金澤さん、加藤さんも名曲をずっと生み続けている。

私は志村さんがいた時のフジファブリックを殆ど知らない。
だけど、今のフジファブリックを見ていると不思議な感覚に陥ることがある。

三人のフジファブリックは三人にしかできないフジファブリックを歩んでいる。
志村さんを感じるようで、感じなかったりもするのが本当に不思議で。

それは彼らが変わらないものも変わっていくものも、どちらも同じように大事にしているから。
曲を一つ知っていく度に分かってきたことだ。
 

ここまで書いて気づいた方もいるだろう。

フジファブリックは物凄く泥臭いバンドなのだ。

ネットラジオやライブのMCはゆるーーーーいけれど。

根っこは太く、芯はまっすぐに。
そこには未だに悲しみがあれど、彼らは笑いながら志村さんの話をし、ライブを全力で楽しむ。

もちろん私は完全にフジファブリックのことを知っているわけではないので、語れるのはここまでのことでしかない。

『破顔』や『手紙』から伝わってくる「笑顔でいてほしい」という彼らのメッセージ。
私も彼らに同じことを思う。

何かと色んなことが起こる世の中だけど、疲れたりもするだろうけど、ずっと笑っていてほしい。
 

先ほども書いたが、エビ中は今年で結成10周年を迎える。
それを記念して先月エビ中主催のMUSiCフェスが開催された。

そこにフジファブリックも参加したのだ。

フジファブリックは彼らの楽曲と、エビ中へ提供した『お願いジーザス』を披露した。
山内さんの歌う『お願いジーザス』は、まっすぐに空へと届くようで。
雨が降っていたけれど、思わず空を見上げたくなった。

山内さんはエビ中に対し、
「大きな悲しみを乗り越えて、フェスを開催できるところまでやってこれて、エビ中ちゃんを尊敬します。カッコいいですよね」
と温かく優しく話してくれた。
(記憶が曖昧なので言い回しは違うかもしれません)

その場にいたエビ中ファミリーやフジファブリックファンはみんな思ったであろう。

エビ中もフジファブリックも最高にカッコいいって。

これも先ほど書いたが、フジファブリックも今年デビュー15周年を迎えた。
そして10月に、山内さんの夢でもありフジファブリックの夢でもあり、ファンの夢でもある大阪城ホールのライブが控えている。

まだ私はファンになって一年ほどなのに、もう私にとっての夢にもなっている。
盛大に心からお祝いするつもりだ。
 

冒頭にも書いたが、7月に志村さんとりななんは誕生日を迎える。

これは変な話かもしれないけれど、誕生日が近い二人のこともお祝いしたくなるのだ。

だって特別な夜が二回もやってくるんだもの。
素敵な夜になりそうなんだもの。

志村さんとりななんを愛する人達それぞれが、色んな思いを込めながら過ごす夜。

そしてフジファブリックとエビ中。
両者にとって特別な今年。
みんなが待ってる素敵な年。

2019年も後半になったが、もっともっと両者にとって楽しいことが起こる年になりますように。
 

私はここに書いた皆さんから音楽を通して、沢山の楽しさと悲しさと切なさと幸せを貰えました。

だから大きな大きなおめでとうと、大きな大きなありがとうを伝えたい。
 

誕生日おめでとう。
生まれてきてくれて、生きてくれてありがとう。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい