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おいしくるメロンパン「憧景」が描いているもの

彼らがダークである以前にさわやかであるということ

おいしくるメロンパンがバンド初となるデジタル配信シングルを発表した。2019年7月3日、「憧景」。カルピス100周年に合わせたタイアップ曲だ。数日前からラジオやMVなどで少々聞くことができていた新曲を、今度はゆっくりと、音と言葉を噛み締めるようにしながら聞いた。

おいしくるメロンパンはtwitterのプロフィール欄でも述べられているように、「ダークさわやかスリーピースギターロックバンド」として知られているが、今回のシングルを一言で表すなら、”さわやか”の部分をより強く前面に出していると言えるかもしれない。冒頭、ギターの小刻みに揺れるようなアルペジオが耳に入り込んでくると、微かに海風を感じる気がした。ボーカルナカシマの声が心地よいテンポで歌い始めると、おいしくるメロンパンの特徴とも言える完全スリーピースサウンドが後から追いかけてくる。曲に表情をつける上で大きなウエイトを占めるかもしれない”余計な”音を敢えて加えず、楽器から出る音そのものでこれほどの世界を一瞬で見せるメンバーの技術は、スリーピースだからこそできる大きな強みとなっているのだろう。そして彼らの曲に時々見られる変則的なメロディーがさらに色をつけていく。「しじまに咲いた点と点は 二人 同じ夢の最中」という言葉が来る頃には、メロディーが大きく上下する中でどこかしら切なさが漂い、甘くて淡すぎる一瞬の夏が鮮やかに、確かに映し出されていた。

バンドとして初となるタイアップ曲として、また大きな転換点ともなり得る新曲は、彼らへの注目をさらに集めるだろう。また同日に発表された新ミニアルバム、レコ発ワンマンツアーにも大きな期待が寄せられる。徐々に片鱗を見せ始めたおいしくるメロンパンにこれからも目が離せない。

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