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風と共に巣立った息子と聴いたエレファントカシマシ

19歳になった君は舞台の上で輝いていた

約20年前、当時、エレファントカシマシのチケットをとるには、ひたすら電話をかけ続けなければならなかった。激烈Rock tour1999年。なんとか繋がってチケットがとれた!
やった!地元でエレファントカシマシが聞ける!あの宮本浩次の声が生で聞けるのだ!!

私と友達は楽しみに12月に行われるそのコンサートを待っていた。携帯の着うたというものが世の中に出始めたとき、初めて買って着うたにしたのが、名曲「悲しみの果て」携帯が鳴るたびに心が踊った。当時の携帯電話の音は今よりもノスタルジックなよいサウンドだった。私も友達も、エレファントカシマシ漬けの毎日が嬉しくてたまらなかった。

宮本浩次の書く詩には、魂がえぐられるような強烈なメッセージとともに、こんなところでたちどまってんじゃねーよ!まっすぐ歩いて行けよ!
といったような叱咤激励がこめられていると私は感じていた。当時、結婚して7年。なかなか子供を授からず、仕事も中途半端な私には耳が痛いと同時に、そんなに切なく歌わないでくれ!という思いでアルバムを聴き、時には泣き、それでもカレンダーに書き込んだコンサートの日を待った。。

ところが、チケットを手にした直後、私は妊娠した。
すごく嬉しかったし、泣いた。。
だが、予想以上に妊娠初期の状態がおもわしくなかった。。ギリギリまで迷って。。私の激烈Rocktour は幻に終わった。。行くことができなかったのだ。まさに悲しみの果てそのものだ。。

一緒にいくはずだったお友達も、どなたかにチケットを譲ったようだった。。
後からきいた。
宮本浩次の歌は気迫に満ちた素晴らしさ!良いコンサートだったと。。
行きたかった!でも行かないでよかった。そんな苦い思い出から約18年、私の生活は仕事と子育てでエレファントカシマシはテレビで見る、ラジオで聞く程度でコンサートに行くほどの余裕はなかった。。実際、知らない曲だらけだ。。
30周年のツアーで、全国を回ると知り、地元のコンサートにエントリーした。。

よし!当たった!今度こそ行くぞ!世の中は大型連休真っ只中。チケットは2枚。さて、誰を誘おうか。。

激烈Rock tourの時、お腹の中にいた息子に行く??と聞いてみた。彼は音楽は好きだがもっぱらクラシック。幼少期から習っているviolinと合唱部の練習づけの日々。。

「エレカシ?行かない。」悲しいことに即答。。しかし、そこをなんとか。最初で最後だからさー。一緒に行こうよ!!彼は半ばしぶしぶ付き合ってくれた。。
いかに音程通り美しく歌うか、ハーモニーを大切にするか。そればかりを叩き込まれている合唱ばたけの息子に感想など聞きはしなかったが。。コンサートが終わって彼はぽつりと言った。
「俺、初めて人に死ねって言われたわ」笑った笑った!そうきたか。それが感想か!たしかに強烈よね。。でもなんだか彼は楽しそうではあった。音楽ジャンルの好きずきは人それぞれ。押しつけるものでもない。しかし、彼は、、エレファントカシマシが好きな母親を、享受しているようだ。。
そんな彼もこの春から大学生。東京で一人暮らし。合唱からさらにジャンプアップしてミュージカルサークルに入ったようだ。ますます声量がいる。体力もいる。今年の7月6日のエレファントカシマシ日比谷野音の前日、息子のミュージカル公演を見てきた。堂々と演技をし、堂々と踊り、歌っていた。。涙が止まらなかった。。激烈Rock tourをやむなく断念した時に授かった命が舞台の上で輝いていた。。君は風と共に親元から離れていったけど、舞台の上で見事なシンフォニーをなしている。なんと誇らしい事だろうか。。18年間育った家を出る旅立ちの朝、彼はviolinではなく、guitarを肩に担いで出ていった。まさに孤独な旅人のようだった。。

ミュージカル公演の翌日はエレファントカシマシの日比谷野音。幸いひどい雨にもあわず。何年かぶりに日比谷の椅子に腰かけた。。新しくなった木の椅子がなんとなくこそばゆかった。エレファントカシマシのメンバーはもちろん、サポートメンバー、ファンの皆さん、そして近隣オフィスの方にも。一つ一つのたくさんの歴史が、人生が、そして誰かの面影が目に浮かぶステキなコンサートだった。。きっとそうに違いない。
約束せずとも落ち合うことができた仲間たち。
音楽には人を、人生を豊かにする素晴らしい力がある。そしてエレファントカシマシのサウンドには、緩く歩んでいる人生をピリッとしかってくれるエッセンスがある。彼らが30年以上強い絆で素晴らしいサウンドを作ってきてくれたおかげで、若い世代にも今を歌え!と諭してくれているのではないだろうか。。。

私はこれからもエレファントカシマシと共に日々つつがなく生きていくだろう。

息子にも、少々ズレてたっていい。でも都会で存分に戦う男でいてほしい!そして、やさしさを忘れないで人生を謳歌してほしい!

お互い!せーのでとびだそう!!

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