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一番苦しいとき、私の後ろにはback numberがいた。

ノーマジックツアーで気づいた7年間

2012年の春、私は会社の営業車を運転していた。

2011年の春に社会人となり2年目の春である。しかしそれは突然やってきた。
「う、、なんか、、苦しいなあ」
冷や汗が出てきて呼吸がしづらい。すぐに着ている服を緩めるが今まで感じたことのない精神的な不快感は収まらない。そして強い不安。とりあえず車を止め横になりしばらく休んだ後会社の上司に助けに来てもらった。
ここまで読んでわかる人もいるかと思う。そう、私はパニック障害を発症したのである。
その2ヶ月後私は会社を辞め地元に戻った。
無職、精神疾患。こんな日が来るとは思わなかった。いわゆるどん底である。パニック障害は幸い軽い症状で済んだものの、自分の不安定な立場は自分を更に不安にさせる要因となり、自分の弱さと向き合う日々が始まった。
学生時代一人旅をしたり発展途上国にボランティアに行ったりと本来の私は怖いもの知らずでフットワークの軽い性格だった。
「人ってなんで自殺するんだろう」「うつってなんでなるんだろう」
精神疾患とは生涯無縁だと思っていた自分にやってきた精神疾患。泣いて落ち込んだ。
死んだ方がマシ、うつかもしれない。自分の人生なんてなくなればいいのに。今までそんなこと一ミリも思ったことなかった私がこの様である。
人生どうなるかなんて、本当に誰にもわからないのだ、と身にしみて感じた。
そしてなんとか定職には就いたものの、このうつうつとした時代はその後3年間続いたのである。

その2011,2012年時代に華々しくデビューしていたのがback numberである。
まだ私は彼らの存在を全く知らなかった。

2013年、テレビからひとつの歌が聞こえた。「会いたいんだ 今すぐその角から 飛び出してきてくれないか」
純粋に、いい曲だと思った。いい歌詞だと思ってその後何回か聞いた。でも何回か、だった。
その頃の私と言えば、仕事が軌道に乗るようになり、またパニック障害が寛解に向かい、結婚を考える男性も現れた。
少しずつ、本来の自分が戻ってきたような日々を過ごすようになってきていた。

2015年、またテレビから今度は季節ごとに歌が聞こえた。「雪が綺麗と笑うのは君がいい」「風の無い空に飛び出して 乾いた海を泳いで」「会いたいと思う回数が 会えないと痛いこの胸が」
今度はそれを繰り返し歌う私がいた。でも誰が歌ってるかなんて、どうでもよかった。
2016年、またしてもその声は聞こえてくる。しかし今度は少し違うところから。
失恋した妹が頻繁に聞いていたのが「ハッピーエンド」だった。それを聞くたび妹を思い出すようになるくらい聴いていた。
妹はその後も「瞬き」を聞いては過去の恋愛を思い返していた。
「誰の曲?」「back numberだよ」
そんなやりとりをして私はback numberを知った。
妹は気づいたらファンクラブに入るほどファンになっていた。きっと彼女の中でback numberは心の支えになってくれたんだろうと思う。

2017年。気づいたら体調を崩して5年の月日がたっていた。あれから不安感を引きずることはあるものの障害そのものは寛解していた。そしてその年、私は5年をともにしてくれた男性と結婚した。

2018年の冬。妹から連絡が入る。
「back numberのコンサートのチケット、取れたんだけどいく?」
「いきたい!」
2019年、5月。私は家族でコンサートに参戦した。
大規模なライブ自体初めてだし、back numberの曲もメジャーなものしか知らない。ついていけるかな、、、そんな不安を拭ってくれたのがボーカル清水依与史の絶唱と、MCである。心を込めて歌う姿勢、びっくりするくらい飾らず、気さくで、友達と話をするようなトーク。
私の心に深く残ったのはそんな歌に情熱をそそぐ姿と、彼の話の内容だった。
歌は、いい思い出でも悪い思い出でもその人の主題歌になる。誰がどんな場面でその曲を聴いたかなんて計り知れないんだけど、聴く人の心を包む深い言葉を私は初めて聞いた。
以降私はback numberに興味を持った。もっと、彼がどんな歌を作ってきたのか知りたい。CDを借りて片っ端から聞いた。インディーズからメジャーまで朝から晩まで聴いた。聴いた。聴いた。

気づいた。

おかしいことに知ってる曲が多すぎた。
聴くたび、聴いたことある。となるのだ。なんでだろう、、、。

つまり過去の色んな場面で流れていた、それがback numberだったんだろうと思う。きっと、自分は気づいてないだけで、彼に会いたいと思った時にはきっと高嶺の花子さんがいて、不安感を勇気に変えたい時にはSISTERが背中を押してくれたのかもしれない。辛いときには瞬きやハッピーエンドがきっといてくれた。

back numberがメジャーデビューして8年、私が苦しかった時代が7年。

きっと、おそらくback numberは私のうしろにいて、いつでも気づけるように、自意識過剰かもしれないが人生を支える歌をずっと、私の後ろで奏でていてくれたんだと思っている。

そしてこれからも私と同じように、誰かの人生のタイミングにback numberがいてほしい。
そしてこれからも私の人生をback numberが支えてくれますように。
 
 

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