2349 件掲載中 月間賞発表 毎月10日
この数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。

4作目以降のThe Strokes

2019年に振り返るThe Strokes

The Strokesが直近でアルバムをリリースしたのが2013年でもう6年も前のことになる。当時もレーベルとの契約を消化するためのアルバムだとか、「Angles」リリース前から不仲説の5thを最後に解散説など噂などが取り上げられたり、リリースの際に表立ったプロモーションなどを行わないという彼らなりのやり方が裏目にでてたり、ファンとしてはやきもきさせられることも多々あった。その3年後にEPをリリースしたり大きなフェスやライブなどを幾度か行うことはあったが、ソロとしてのそれぞれの活動が中心で、ジュリアンのインタビューなどでThe Strokesとしての活動というのに対して前向きでないようにも感じられていた。
 そんな彼らは今年2019年には「グローバルなカムバック」をするとしてフェスのヘッドライナーを務めることを発表したり、ライブで新曲を披露するなど再び活動を行っている。そして、Billie Eilishが彼らの4thに収録されている「Call Me Back」をカヴァーしたり、兄であるフィネアスが5thを影響を受けたアルバムの一つに挙げていたり、いまだに1stの「Is This It」の楽曲が取り上げられているのを目にするなかで、20代前後の今の若い世代に、ましてやBillie Eilishに公の場で触れてもらえるとなると、なおかつ4th以降の楽曲が認知されていて驚きを覚えた。
 改めて、彼らはガレージロック・リヴァイヴァルの中心的な存在として認識され、「Is This It」は世代を超えて評価される彼らの代表的な作品だといわれている。しかし、その後の彼らの活動を見るからに、決して彼らはガレージロック、その当時出てきた典型的なギターバンドと同じような音楽をやろうとしていたように思えない。どこかほかのバンドとは「変わった」とこから出てきたように思え、「Is This It」が優れた作品であることには変わりないが「偶然の産物」であると思ってしまうのだ。決して過大評価されているという意味ではなく、彼らはどの文脈であの音楽を作っていたのか正直いまだに謎というか、ガレージロックやギターロックを聴いて、やろうとしてできたものではないと思える。それが、4th以降の作品、そして、Julianのソロ活動などに表れてきているのではないかと思えるのだ。
 大きくなりすぎてしまった1stの評価や「ガレージロック・リヴァイヴァル」の一バンドとしてのイメージによって、3rdアルバムまでに彼らの(中心のジュリアン)と世間から求められる音楽の差に悩まされていたのではないかと思ってしまう。2ndはテイストは1stと似ている点はあるもの、スカスカな音作りで、シンセのようなギターが鳴ってたり、すこし変な感じがするギターロックでいいアルバムである。3rdではプロダクションがこれまでと違って他のメジャーアーティストのような音作りになってスカスカ感はなくいい曲も入っているが、勝手な印象ですが、アルバムとしては少し迷走している感があるという感じがします。そして、その後、6年間の空白、各自のソロ活動を経ての4thでは、「Under Cover~」はまさに彼ららしいソングライティングもファンを喜ばせつつレゲエ調、シンセであったり、これまでとは異なる音楽性を垣間見ることができ、5thで彼らのトライも花開いたような感じで(「All The Time」のような従来の彼ららしい曲もあるが)、新たな音楽性を提示したとか相対的な意味では優れているとはいえないかもしれないが、個人的には好きなアルバムで、彼らの歩みにおいて次のステップへ向かうための重要な作品のように今思える。若干の燃えつき感も感じるが・・・。
 その後は再び小活動を挟みつつ解散もせず、冬眠状態に入り、ソロ活動を行うメンバー。Julianに関しては、The Voidzが本当にやりたかった音楽のように思えてもならない。がらくたから何から何までごちゃまぜで、何というジャンルかと聞かれたらわからない音楽性をしているような作品を発表して、段々と洗練されているような感じもする。Albertはコンスタントに楽曲をリリースしてくれて、同じではないが唯一ストークス的ともいえるギターロックも含んだ彼らしいギターロック、ソロのバンドで行っている。メロディがいい曲も作れて、ギタリストとしても特徴的で、彼はもっと評価されてもいいと思わせてくれるアーティストである。
 ただの振り返りの文章になってしまったし、今彼らを振り返ることに意味があるかは正直ないようにも思えていた。しかし彼らの4th以降の作品が、若い世代のBillie Eilishといった今メジャーで面白い音楽をやっている彼らにも認知されて、作品のインスピレーションの一つに挙げられていたりすると、The Strokesに対する認識はこれからも変化していくのかもしれない。

  • 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
  • 利用規約を必ずご確認ください。
  • ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。
音楽について書きたい、読みたい