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DEEP BLUEの夜明け前

結成15周年の9mm Parabellum Bulletが今、最強な理由

子供の頃から学生時代にかけて、私はいくつかの将来の夢を抱いてきた。ある時はバンドが好きだから音楽に関わる仕事がしたいと思い、ある時は弱い人を守りたくて検察官になりたいと思った。
またある時は、文章を書くことを愛し、それを仕事にしたいと願ったこともあった。

しかし25歳になった私は、何者にもなれなかった。普通の企業の普通のOLとして、特に目標もなく、やりがいもなく働く、ただの大人になった。
 
 

9mm Parabellum Bulletの滝さんが病気でライブ活動を休止していたことを知ったのは、昨年の初夏のことだった。

しばらくロックから離れた生活をしていた私は、昨年初夏に行われたフェスで久しぶりに9mmに出会い、その演奏のかっこよさに猛烈に惹かれた。

しかしそのフェスに、滝さんの姿はなかった。何故だろうと思っていると、長年の9mmファンである連れが、滝さんは手の病気になってしまいライブを休んでいる、と教えてくれた。

私はそれを聞き、衝撃を受けた。

私が高校生で軽音楽部員だった2010年頃、滝さんといえば若いギタリストの中でずば抜けて上手いという印象があったからだ。作曲もでき、ミュージシャンとして素晴らしい才能を持った人なんだなという印象が強かった。

あんなにギターの上手い人が、病気に。
きっと想像を遥かに超えるような苦労があるだろうと思い、その話を聞いた直後、私はしばらく落ち込んでしまった。
 

けれども私が考えるよりもずっと、滝さんと9mm Parabellum Bulletは強かった。
 

滝さんは昨年の日比谷野音公演以降、ステージに登る回数がぐんと増えた。2019年の今となっては、9mm Parabellum Bulletのどのライブでも滝さんの演奏を見ることができる。

滝さんが復活を遂げる最中で、私もライブハウスに通う日々を取り戻した。高校時代、勉強で鬱屈の溜まっていた私が唯一心の底からはしゃげる場所がライブハウスだった。9mmが今、再び私にその場所を提供してくれている。
 

9mmのライブを見るたびに、思う。
どうして9mmはこんなにも私を勇気づけてくれるのだろう、と。

私は今の9mmの活動する姿を、常々美しいと感じている。
人は困難や逆境に立たされた時に、折れること、諦めることを選ぶのは簡単だ。
しかし9mmは活動を続けた。辞めなかった。諦めなかった。

諦めなかったどころか、彼らは今、努力により日々進化している。演奏技術は向上し、楽曲はより一層幅が広がりを見せ、歌詞も深みと説得力を増した。

熱意を持ってひたむきに活動し続けた今の9mm Parabellum Bulletは、まさに最強と言えるだろう。

そんな9mm Parabellum Bulletの美しい生き様そのものが、私を勇気づけてくれているのだ。
 

最近の9mmは「キャリーオン」や「名もなきヒーロー」のように、前に突き進むエネルギーをくれる楽曲を多く発表するようになった。そしてその歌詞は、今の彼らが歌うことで非常に説得力を持つものになっている。

結成15周年を迎えた2019年9月9日、それらの楽曲も収録された8thアルバム「DEEP BLUE」が発売される。きっとこのアルバムも、多くの人々の背中を押す存在となるだろう。
 

最後になるが、私は今25歳にして9mm Parabellum Bulletに背中を押され、拙いながらも夢を目指す決意をした。ひたむきな彼らの姿を見ていて、やってやれないことはないということを知ったからだ。
 

夜明け前の群青の空の下、私はまだ見ぬ朝日を待ちわびている。9mm Parabellum Bulletと共に。

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