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P-FUNKは永遠に、

ジョージ・クリントン率いるP-FUNK集団をLAで観た。

ジョージ・クリントンがP-FUNK集団を引き連れて、ロサンジェルスのグリークシアターにやってきた。ラインナップはジョージ・クリントン率いるパーラメント、ファンカデリック、ダンプスタファンク、フィッシュボーン、ミスベルベット・アンド・ザ・ブルーウルフと言う名だたるメンツ。One Nation Under a Groove Tourのロサンジェルス公演だ。
 

言うまでもないが、上手いし、そして色濃い。しつこいくらいまで「これがファンクだ!」と主張するなんでもありのステージ。まず、フィッシュボーンに関してはドラムセットが、観客に対して背中を向けるよう配置されているし、出だしからジョン・フィッシャー(B)が放送禁止用語を観客に煽る。そして、ウォルター・キビーII(Tp)による毎曲ごとのトランペット放り投げパフォーマンスに、観客は湧くのであった。
 

しかしながら、Vo/Saxのアンジェロ・ムーアを中心とした踊って、吹いて、歌っての驚異的なエナジーが、その破天荒なステージパフォーマンスと交わり、一種の化学変化を生んでいるのである。Red Hot Chilli PeppersやThe Interruptersにしてもそうだが、ロサンジェルス出身のバンドは一体どこで、あの破壊的なパワーを培うのだろうか。
 

個人的な見解だが、これはロサンジェルスの強いラテン文化との関わりが関係しているとも思える。今年のCoachellaのライブ配信で、J Balvinのステージをご覧になった方には安易に想像できるかもしれないが、ラティーノの「お祭りモード」はそんじゃそこらのものじゃない。それに加え、彼らは黒人音楽にルーツを持つ。
むしろそのエナジェティックさがなければ「リアル」な黒人サウンドは出せないのであろう。それはロサンジェルスというダイヴァーシティに富んだ場所だからこそ、成しえてしまう事なのだ。
 

Fishboneの猛烈な演奏後、早技の楽器の入れ替え作業があった(グリーク・シアターは野外で住宅地の中にあるために、終演時間が決められており、今回の対バンのようなセットの場合はこの時間の短縮を余儀無くされる)。
 

突如、名ギタリストのブラックバード・マックナイトのうねるようなギターサウンドが会場に響き渡った。金色の衣装に身を包んだジョージ・クリントンがコーラス、ラッパーを引き連れ、登場する。初っ端からパワー全開であるが、引き出しの多さには観客も最後まで踊らされる。それもその引き出しのタイミングが、ギターソロやサックスソロを上気せるくらいまで浴びさせられた後に、これでもかと出してくるのだから困ったものだ。聞いてるこっちも「休む暇」はない。
 

ファンカデリックの10枚目のアルバム『One Nation Under the Groove』に、『Who Says a Funk Band Can’t Play Rock?!(ファンク・バンドがロックをできないなんて誰が言ったんだ?)』という曲が収録されている。
この題名通りのことなのだ。ファンクとロックの接点を追い詰める場には「休ませる暇」もないのである。
 

ステージ後方には裏方のスタッフやファンが上げられ、遠くで観ているこっちとしては何が何だかわからない。それに加え、盛り上がりと共に観客までステージに上げてしまうのだから、もうお手上げだ。そんなこんなであっという間の2時間。
 

清々しい気分で終わり、尚且つ、また聴きたいと思っている自分は「ファンクマジック」と言うやつにかかってしまっているのか。 客層は黒人白人が半々くらい、ファンクとロックの狭間を模索する姿は、まさにOne Nation Under a Groove(その溝の下の一味)であった。

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