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2017年6月19日

たみやさき (19歳)
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私の名曲との出会い

“ゆず”から教わる音楽の意味

名曲との出会いは、ふと流れてくるラジオや友人に誘われて、なんとなくついて来たライブなど自分が思いもしなかったタイミングで訪れる。

中学3年生の夏、私は何気ない学校生活をどこにでもいる平凡な中学生と同じように過ごしていた。
その時、好きだった人も居たし、仲の良い友人も少し気まずい友人も居た。
そして、唯一真面目に取り組んでいたものは、部活動だった。吹奏楽部でトロンボーンを担当し、私はトロンボーンパートをまとめる“パートリーダー”だった。
音楽とひたすら向き合う日々。とにかく音楽が好きだった。好きなもので自分を否定されたくも、したくもなかったので練習には欠かさず参加し、本当に沢山演奏をした。ただ上手くなりたかった。

だが、私のまとめるトロンボーンパートは合奏の度に、他のパートより多く注意を受けた。
悔しさや、悲しみ、怒り、他のパートに対する妬みなどでごちゃ混ぜになり、泣きそうになりながらもいつも一人で自転車を押して帰った。
その日は丁度、家に帰っても両親は共働きで居なかった。静かなのが嫌で直ぐにテレビをつける。
流れてきたのは、日本生命のCMだった。

《越えて 越えて 越えて
越えて 越えて 越えて
流した涙はいつしか
一筋の光に変わる》

たった15秒の出来事だ。
帰る途中、あんなに必死に堪えてきた泪が自然に流れる。あまりに突然で、衝撃的な出会い。
熱に浮かされたようにすぐさま、YouTubeで“ゆず 虹”と検索をかける。

《君の足に絡みつくのは何 劣等感?
それとも不調和な日々に芽生えた違和感?
空虚な空 気が付けばほらうつむいて
一人ぼっちになってたいつかの帰り道》

勇猛果敢に刻まれるヴァイオリンの音色から問い掛けるように始まる歌詞。
まるで自分のことを言われているような不思議な感覚に襲われる。

心拍数が上がる。
私は思わず音量をあげる。
今は私しかこの部屋には居ない。

《誰の心の中にも弱虫は存在していて
そいつとどう向き合うかにいつもかかってんだ》

《届け 届け 届け
暗闇の中で泣いてたんだね》

ギザギザとした、汚くて、惨めで決して誰にも見せられないそんな心の傷を見捨てずに馬鹿にしたり否定もしない。
そして、ゆずはその先を見据え、これからそんな感情とどう向き合っていくかに目を向け、道を示してくれたのだ。

まるで《雨上がりの空に そっと架かる虹の橋》のように。

曲を聴き終わり、しばらく放心状態だった。

そして私は、音楽とはまさにこういうものなのだということに気付かされる。
上手く演奏するということも重要だが、人の心を動かす音楽をすることの方が“大切”だということを。

これが私の名曲との出会いである。

私は今年で20歳になる。
そして音楽を教えてくれたゆずも20周年だ。

ゆずは今でも私の心を動かしてくれる、そんな存在。
 

これから先、どんな事が起きても“越えて”いける自信が
私にはある。

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