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垂直進化を魅せる! 4パターンライブ!

THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2019 GF SF

現在進行形のライブである。
4月27日(土)静岡エコパアリーナを皮切りに全国ツアーの真最中。
19年ぶりのアルバム「9999」を引っ提げてのツアー。
しかし、今回のツアーは今までとは大きく違った趣向があった。

ライブツアーの発表から、日にちの後ろに何気についていたトランプの4つのマーク。
ハート、ダイヤ、スペード、クラブ。
なんだろう? と思いながらも、まずは行けそうな場所と日にちを選んで申し込む。
何か違いがありそうなので、できるだけマークをばらけさせてはみたが、
5か所が精いっぱい。4種をコンプリはできたものの、あまり気にはしていなかった。
2,3曲、入れ替わるのかな。くらいに思っていた。

だが、彼らが行った怒涛のプロモーションで徐々に明らかになる、このマークの秘密!

「マークごとに、全く違うセトリ、楽曲を演奏する」

なんだと? 耳を疑うようなことを言う。
ライブを1つこなす、今回はアリーナだから、20曲~23曲くらいは演奏予定だろう。
それも今回はアルバム曲中心だから、初披露の曲も数曲あるなかで、4種類のライブを行うなど、前代未聞?!

勉強不足で申し訳ないが、このような毎回セトリを違えて行うライブツアーを実施しているバンドは聞いたことはなかった
(実際にはあるらしいとのことだが)。
しかも彼らは大御所のバンド。休んでいたとはいえ、楽曲の数も半端なく、ライブ披露のためには相当の練習が必要だろうに。
どの曲がくるかなど予想もつかない。少し背筋が寒くなるような冒険とも思えた。

彼らによると、マークによるライブのテーマは以下の通り。

・ダイヤ  きらびやかなもの、光輝くもの
・ハート  ずばり 愛 LOVE
・クラブ  ナチュナル
・スペード 攻撃

そのテーマに沿った楽曲を選んで披露するという。その中にもちろんアルバム曲も含まれている。驚いたことに、マークによって、演奏しないアルバム曲もあるとか!?
いや、それはやめてくれ。やっぱり新曲は聞きたい。

しかし、そんな杞憂より、ハートではあの曲をやるだろうか、ダイヤはこれか?と予想が始まり、否が応でも期待が高まる。もう彼ら(運営側?)の策略にまんまとはまりかけていた。

私の初日は静岡2日目。所謂「平成最後のライブ」だった。
マークはハートの日。
「掃いて捨てるほど愛の歌はある」
と歌われるくらい、イエローモンキーの楽曲には愛があふれている。どんな楽曲が選ばれどんな順番で演奏されるのか、興味津々。
そして、アルバム曲、LAで録音された新曲たちは?

結論から言おう。
圧倒された。ただただ圧巻のパフォーマンスに魂ごと持ってかれた。
選ばれた楽曲とアルバム曲の融合は違和感も何もなく、そのうえで新曲の成熟度が凄い。
再終結後発表した曲の存在感、破壊力、加えてまるでメンバーの魂が宿ったようなLAでの曲たち。
何が凄いって、50代のロッカー達がこれだけの成長を再集結からわずか3年でやり遂げた、まさに垂直進化!
そのすべてがこのライブに表現されて余りあった。

その数週間後、私は福井でクローバーのライブを観る。

結論から言おう。
衝撃だった。ここまでセトリが違うとは想像もしなかった。
演奏している曲はアルバム曲も含めて重なるものももちろんあったが、曲の順番が違うだけでも、ここまでライブの印象が違ってくるのだろうか?!
改めてこの4パターンライブの魔力に取りつかれていくのを感じる

彼らはいかほどに、このツアーに向けて努力し、精進したのだろうか。
ライブの真最中は、次から次へと繰り出される楽曲に狂喜乱舞し、歌い踊り、そして涙する。このパーフェクトなライブを作り上げる彼らの底力について考える余裕もないが、興奮が冷めるにつれて、このパワーはどこからくるのかと茫然としてしまう。
周到な準備と覚悟、時間と体力と持てる能力を集中し結実させたライブ。その全てに私は敬意を払う。

長身、細身、長い手足、美しい容姿、きらきら衣装(この衣装もマーク毎に4パターン用意されている)を見事に着こなすセンス、楽曲の完成度や演奏技術以外も一つも欠けることない理想的なロックンローラー。
日本に現存するロックバンドとして、孤高であり、唯一無二と言われるのになんの疑問もはさめない。まさにTHE YELLOW MONKEY というジャンルだ。

合間にロビンが入れる、少なめのMCにも愛と絆が詰め込まれる
「アルバム『9999』のタイトルには僕ら4人の苦労が詰まっています。でも、それは僕ら一人一人のマックスの数字でもあって、ここにみなさんがスプーン一杯分加えてくれればいっぱいになるっていうことです!」

次に私が目にしたのは 横浜のダイヤ。
これまた結論から言おう。
泣けた。これはセトリにも影響するが、今回のツアーで私の席が最も彼らに近づけたせいでもある。私のまっすぐ前で彼らのアンセムの一つを歌ってくれた5分間。それは私にとってのダイヤモンドだった。

ここまで3パターンのライブを観てきた。
ハートはオープニングの曲から「イケイケ」の破壊力を持って私たちを一気にヒートアップさせる。ハートらしく愛のあふれるセトリ。このマークの時だけは、ロビンとエマの絡みもちょっとだけ濃厚になる。(後に二人の絡みはさらに濃厚になっていく)

ダイヤは静かに始まる印象だが、重厚な代表曲に支えられる。そしてその中に新曲のアッパーな曲たちが彩り、私たちを釘づけにする
ダイヤは特にアルバム曲が映えるセトリとなっていると個人的には思っている

クラブは最初はややスローテンポで始まり、これぞナチュラル!という曲を聴かせてくれる。が、中盤突如として自然は豹変する!
怒涛のアッパー曲がアリーナを席巻し、まさにアリーナが揺れる!そうだ、自然も静かなだけではない!荒れ狂う嵐もまた自然なのだ。
自然の変異に翻弄されながらたどり着くラストの曲。
それは彼らの新しいアンセムとなるだろう。私達はただ、そこにたたずみ、涙する。

どのマークも、お馴染みのライブ曲は外されない。その絶妙な構成も、私たちを置いてきぼりにしない配慮を感じた。
これがなければ!と思う瞬間だ。名物場面のある老舗の曲、オーディエンスを巻き込む大合唱のあの曲、そしてワイパーからの「THE YELLOW MONKEY!」
全ていつも通り。これも必要不可欠、大切なコンテンツなのだ。

ハートの静岡ライブのところで少し書いたが、今回のライブでは、ロビンのMCもどんどん進化していったように感じた。
最初のころは、アルバム「9999」のこと、LAでのことが多かったが、そのうちにメンバーとの絆、イエローモンキーへの思い、未来への自信、希望、ファンへの感謝と伝えられていった。
SUCK OF LIFEの時には「THE YELLOW MONKEY IS MY LIFE」とつぶやき
あるMCでは、「解散してる時も、ずっとイエローモンキーのことを思っていました。お互いのことを観ていました。そしてもう一度一緒にバンドをやれることができました!」と誇らしげに言い、さらには
「イエローモンキーに支えられ、人生を捧げてきた。これから苦しいこともあるだろうけど、イエローモンキーがあれば乗り越えられる。みんなにもそういう存在であってほしい!」

何を今さら言っているのか。再集結してくれた時から、私にとってあなた達は間違いなくそういう存在。

またこのツアーの途中から、メンバー紹介で「吉井和哉には菊地英昭がいます!」シリーズが生まれた。「ミック・ジャガーにキース・リチャーズがいたように」から始まるフレーズ。その後、3人分同様なフレーズを入れることとなった。3人を愛してやまないロビンの気持ちを込めたメンバー紹介だ。

ファンには「イエローモンキーのファンだって言うのが恥ずかしいだろうから言わなくていいから。自分だけのものにすればいいから」
なんて溶けてしまいそうなことを言う!恥ずかしいなんて思ったことないのに!

「日本の貴重なロックバンドになるから、信じてついてきてください!」
そう宣言するロビン。こんな幸せな言葉を聞けるとは、何度でも言おう、生きていてよかった。

さあそして、ようやく披露されるスペードの直前、いきなりの告知がくる。
結成30周年記念ライブとして 東名阪ドームツアーの発表だ!

歓喜、歓喜!年末恒例のお誕生日会はあるとしても、来年はお休みかなと諦めていたので
これ以上ないプレゼントだ。
発表は彼らの生誕地「La.mama」で開催されたGIG(YouTubeで生中継もされた)で行われた。詰めかけた幸運なファンの前で初期のころの曲を披露する彼ら。自信と喜びに満ちたその表情からは、今の充実が読み取れた。

現在のライブでもこれだけの成長と成熟を魅せた彼らだ。このドームツアーでも更なる進化、高みを見せてくれるに違いない。ロビンからはすでにセトリは全て違うと宣言された。
これもまた楽しみすぎる。

スペードのライブをまだ見ぬ私だが、それはまた私を驚かせ、喜ばせるものに仕上がっていることだろう(実際、羨ましくも武道館で初スペードに参戦したファンからは衝撃と賞賛の声が後を絶たない。楽しいハプニングもあったようだが)。
彼らの、音楽に、イエローモンキーに、ファンに対する真摯で誠実な思いが結実したライブが繰り広げられるに違いないのだから。
今からそれが楽しみで仕方ない。

その先にあるドームライブに思いを馳せ、ここにTHE YELLOW MONKEYとともに生きていることを改めて幸せに思う。

今の運営には、次々とアイディアを生み出すスタッフがいるようである。その刺激をメンバーもうまく利用し、各々が楽しみながら、でも最大の努力をして私たちに挑んできてくれる。私達もそれを心して受け取る。だから感動する。だから涙する。だから狂う。魅せられる。最近の彼らのカッコよさは、時空や重力も曲げてしまうような力が備わっていると思えるほどだ。

ただ、一つ。
どうかまた「パンドラの箱」を開けることだけは決してしないでほしいと願う。

もうずっと、それ以上のものを私達に与え続けてくれているのだから。

THE YELLOW MONKEY is MY LIFE

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