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2017年6月20日

ユウキ (20歳)

教科書

キュウソネコカミと冴えない自分と

私はこないだ20歳になった。大学2年生である。
ふと振り返った学生生活はどう考えても冴えないものだった。

中学生では心を許せる友達がなかなか出来ず、僅かな友達に日々の愚痴をこぼして過ごしていた。

部活動に勤しみ友達が出来た高校生では、周りに恋人ができ始め焦るが恋やオシャレに興味はなく、「青春」について行けず結局コンプレックスにまみれていた。
いつまでも自分の味方になれなくて、自分が嫌いで、息苦しかった。どこにぶつけて良いかも分からず本当に苦しかった。

そんな時に動画サイトでたまたまキュウソネコカミのメジャー1発目のMVを見た。パロディ満載の映像。歌詞でレーベルをイジるという斬新さ。「面白い」ただそんなシンプルな印象だったが気付けば私は漁るようにキュウソの楽曲を聴いていた。

滲み出る親近感。メンバーのバックグラウンドを追っていけば、就職率が物凄く高い私立大学なのにメンバーのほとんどが就職せずに音楽の道を選んだり(本人達は「負け組」と自称していたりする。)各々闇の時期があったりする。コミュニケーションが苦手。そのせいか、自分で自分が分からなかったり、大学生特有の浮き足立った雰囲気に馴染めない悔しさ、ヤンキーへの不満、大学の学費や生活費を親に払ってもらった上にお小遣いをもらってしまった自分の不甲斐なさを歌った曲など、数々の劣等感をぶつけた名曲がある。

そしてその殆どが私に当てはまる。的確に痛いところをピンポイントにつつかれてしまっている。耳が痛い。

しかし、それと同時に何故か気が楽になった。理由はすぐに分かった。キュウソの楽曲に今までの冴えなかった、好きになれなかった自分を肯定してくれた気がしたからだ。代わりに今までの私の気持ちに火をつけて爆発させてくれたような感覚だった。何かが吹っ切れた。

ただの面白い人達じゃない。ライブに通うようになってからより一層思う。とても繊細で謙虚で強い。パフォーマンスが一度たりとも同じではない。どれだけ売れたと周りに言われようと「売れたい」と言う。いつも斜め上をゆく。

キュウソネコカミは私の教科書である。

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