飛んで火に入る夏の虫
シンガー あらきについて
2019年6月19日
15
私とあらきの出会いは2017年3月、実力派ネットシンガー達がオムニバス形式でパフォーマンスをするXYZ TOURというライブツアーの東京公演だった。
初めは存在も知らなくて、
「あらき、って聞いたことないしそもそも誰?」
ライブ直前までそう思っていた。
しかしそんなの序盤でその考えは吹き飛ばされた。
嫌味の一切ない良質な声
力強い、けれども繊細な歌声
深海にまで響き渡るような低音と
天に突き抜けるような高音
そして、丁寧な声の使い方。
ライブハウスいっぱいに彼のトレードカラーの赤い光と情熱的な歌が溢れた
その時、心臓から煮えたぎるような血が全身に送り出されるような感覚がして、ドクドクと全身が鳴った。
腹の底がビリビリとして、かつてない空腹を訴えた。
もっとこいつの歌を食わせろ!
そう訴えていた。
その場から駆け出したくなって、それを抑えるようにぐっと手を握った。
嗚呼、この興奮をなんと呼べばよいのだろう!
肝心のステージは全く見えなかったが、そんなのどうだって良かった。
まだ姿を見たことがない、けれどもきっとこれから私を突き動かすエンジンとなってくれよう人物から送り出されるガソリンを一滴も逃すまい、と必死に飲み込んだ。
終演後、空になったステージを唖然と見つめた。
わたしはあの興奮を知らずにのうのうと生きてきてしまったのだ。
その事実に、酷く絶望した。
ライブが終わったあと、私はもうあらきのことしか考えられなくなっていた。
_______________ぁあ、腹が減った!
興奮冷めやらぬまま帰宅し、ベットの中であらきの動画を漁った。
その全てがキラキラとしていて夢中で貪った。食事は明け方まで続いた。
そこからは早かった。
彼が出るライブには必ず足を運び、グッズを買い、毎日歌を聴いた。
新作投稿の通知を受け取ると何もかもほっぽり出してイヤホンを両の耳に差し込んだ。
あらきというアーティストは私を惹きつけて絶対に離さなかった。
疲れた時も、何か嬉しいことがあった時も、悲しい時も。
あらきはすぐ側で私を激励した。
私が抱いているのは恋愛感情とか、そんなインスタントなものでは無い。
そんな感情なんざ、奴の音楽を感じるのに必要ないさ。
彼の内側には人をあまりにも魅了させるモノがありすぎると思うのだ。
私が考えるに彼の強みは
"歌を自分のものにしてしまう"
ことだ。
ネットシンガーたちは主にボーカロイドの楽曲を自分の声でカヴァーし、リスナーたちに届ける。たくさんのネットシンガーが動画を、自分の声を届ける中であらきは異質だった。
原曲をそのまま歌う、のではなく、原曲を生かしたままハモリを効かせ、前奏、間奏までも聴かせる。とにかく、アレンジが尋常ではない。一つ一つへのこだわりが手に取るようにわかる。
いや、きっと私たちの無知な手に一つ一つあらきが確実に置きに行ってる。
そして、新作があがった後は決まって生配信で新作の解説。本当に徹底している。
そしてライブでは裏で音声を流してるんじゃないの?本当は?どうなの?といわんばかりの歌唱力。さらに動画を超えてきてアレンジまで加えてしまうからつい笑ってしまう。
彼は確実に人々を興奮の渦中に巻き込んでいった。
彼を何かに例えるとするならば、彗星だと思う。
無数の星々が光り輝き、惑星がどしんと構える中、それを切り裂くように尾をひらひらと瞬かせながら猛スピードで宇宙を駆け抜ける。
それは宇宙にとっては一瞬の出来事かもしれない。
だが、彗星はあまりにも美しく、一瞬で人類を虜にしてしまう。
そんな存在。
2018年8月、そんな彼の宇宙を見せつけられるようなワンマンライブが渋谷で行われた。
チケットはソールド
満員のフロアを沸かすは彗星ことあらき
いつも通り、いや、違う。
彼は進化を遂げていた。
いつも通り、普通じゃない歌を届けた。
燃えたぎる炎をを聴衆の心のロウソクに一つ一つ丁寧に、灯していった。
フロアに出来た赤い光の星々にその眩い光はよく映えた
今年の10月、あらきはAXIZという自分のバンドを動かし、初のワンマンツアーを東名阪、そして地元の青森で行う。
きっと、そのツアーでも私の心に光を灯し、収まらない空腹を収めてくれるに違いない。
初めは存在も知らなくて、
「あらき、って聞いたことないしそもそも誰?」
ライブ直前までそう思っていた。
しかしそんなの序盤でその考えは吹き飛ばされた。
嫌味の一切ない良質な声
力強い、けれども繊細な歌声
深海にまで響き渡るような低音と
天に突き抜けるような高音
そして、丁寧な声の使い方。
ライブハウスいっぱいに彼のトレードカラーの赤い光と情熱的な歌が溢れた
その時、心臓から煮えたぎるような血が全身に送り出されるような感覚がして、ドクドクと全身が鳴った。
腹の底がビリビリとして、かつてない空腹を訴えた。
もっとこいつの歌を食わせろ!
そう訴えていた。
その場から駆け出したくなって、それを抑えるようにぐっと手を握った。
嗚呼、この興奮をなんと呼べばよいのだろう!
肝心のステージは全く見えなかったが、そんなのどうだって良かった。
まだ姿を見たことがない、けれどもきっとこれから私を突き動かすエンジンとなってくれよう人物から送り出されるガソリンを一滴も逃すまい、と必死に飲み込んだ。
終演後、空になったステージを唖然と見つめた。
わたしはあの興奮を知らずにのうのうと生きてきてしまったのだ。
その事実に、酷く絶望した。
ライブが終わったあと、私はもうあらきのことしか考えられなくなっていた。
_______________ぁあ、腹が減った!
興奮冷めやらぬまま帰宅し、ベットの中であらきの動画を漁った。
その全てがキラキラとしていて夢中で貪った。食事は明け方まで続いた。
そこからは早かった。
彼が出るライブには必ず足を運び、グッズを買い、毎日歌を聴いた。
新作投稿の通知を受け取ると何もかもほっぽり出してイヤホンを両の耳に差し込んだ。
あらきというアーティストは私を惹きつけて絶対に離さなかった。
疲れた時も、何か嬉しいことがあった時も、悲しい時も。
あらきはすぐ側で私を激励した。
私が抱いているのは恋愛感情とか、そんなインスタントなものでは無い。
そんな感情なんざ、奴の音楽を感じるのに必要ないさ。
彼の内側には人をあまりにも魅了させるモノがありすぎると思うのだ。
私が考えるに彼の強みは
"歌を自分のものにしてしまう"
ことだ。
ネットシンガーたちは主にボーカロイドの楽曲を自分の声でカヴァーし、リスナーたちに届ける。たくさんのネットシンガーが動画を、自分の声を届ける中であらきは異質だった。
原曲をそのまま歌う、のではなく、原曲を生かしたままハモリを効かせ、前奏、間奏までも聴かせる。とにかく、アレンジが尋常ではない。一つ一つへのこだわりが手に取るようにわかる。
いや、きっと私たちの無知な手に一つ一つあらきが確実に置きに行ってる。
そして、新作があがった後は決まって生配信で新作の解説。本当に徹底している。
そしてライブでは裏で音声を流してるんじゃないの?本当は?どうなの?といわんばかりの歌唱力。さらに動画を超えてきてアレンジまで加えてしまうからつい笑ってしまう。
彼は確実に人々を興奮の渦中に巻き込んでいった。
彼を何かに例えるとするならば、彗星だと思う。
無数の星々が光り輝き、惑星がどしんと構える中、それを切り裂くように尾をひらひらと瞬かせながら猛スピードで宇宙を駆け抜ける。
それは宇宙にとっては一瞬の出来事かもしれない。
だが、彗星はあまりにも美しく、一瞬で人類を虜にしてしまう。
そんな存在。
2018年8月、そんな彼の宇宙を見せつけられるようなワンマンライブが渋谷で行われた。
チケットはソールド
満員のフロアを沸かすは彗星ことあらき
いつも通り、いや、違う。
彼は進化を遂げていた。
いつも通り、普通じゃない歌を届けた。
燃えたぎる炎をを聴衆の心のロウソクに一つ一つ丁寧に、灯していった。
フロアに出来た赤い光の星々にその眩い光はよく映えた
今年の10月、あらきはAXIZという自分のバンドを動かし、初のワンマンツアーを東名阪、そして地元の青森で行う。
きっと、そのツアーでも私の心に光を灯し、収まらない空腹を収めてくれるに違いない。
- 投稿作品の情報を、当該著作者の同意なくして転載する行為は著作権侵害にあたります。著作権侵害は犯罪です。
- 利用規約を必ずご確認ください。
- ハートの数字はTwitterやFacebookでのリツイート・いいねなどの反応数を合算して算出しています。