私だけの「とっておきの唄」
BUMP OF CHICKENとの青春と現在
2019年12月25日
27
迷惑メールの多さに耐えかねて、15年ぶりにメールアドレスを変えることになった。
15年前に登録したアドレスは、BUMP OF CHICKEN「とっておきの唄」から作られた文字列だった。
そんな経緯で、最近あまり聴いていなかったこの曲を聴きたくなった。
遡ること16年。
高3の春、いろいろと悩んでいた私に友達が勧めてくれたのは、BUMP OF CHICKENの曲だった。
渡されたのは「jupiter」「ハルジオン」「スノースマイル」の3枚。あの「天体観測」が中学生の時だったから、BUMP OF CHICKENを知らなかったわけじゃない。でも、ちゃんと聴いたのは、この時が初めてだった。
カタカナの曲名が多いってことと、情景が浮かぶ歌詞が印象に残った。
その夏に、「オンリーロンリーグローリー」と「ユグドラシル」がリリースされた。またカタカナだなあなんて思いながら、今度は自分で買った。
「ユグドラシル」が、とにかく衝撃的だったのは覚えている。衝撃的すぎて、なかなか飲み込めなかった。音楽を聴いて、こんなに泣く自分にも衝撃だった。
他の曲も聴いてみたいと思っていたら、ちょっと前にインディーズ時代のアルバムが再販されていたという情報を手に入れた。お小遣いをやりくりして「FLAME VEIN」「THE LIVING DEAD」の2枚を買った。
「ユグドラシル」よりも、すんなりと心に入ってきたのを覚えている。好き嫌いの問題ではなくて、10代の私には、20歳前後のBUMP OF CHICKENが作った曲の方が、分かりやすかったんだと思う。
こちらはこちらで、歌詞カードとか、曲の雰囲気とか、また別の衝撃だった。まっすぐな表現に、心が震えた。
そんな流れで出会った「とっておきの唄」。
今思えば、
『BUMP OF CHICKENちょっといいかも。』
から、
『BUMP OF CHICKENハマったかも。』
に変わったのは、メールアドレスに使うくらい好きだったこの曲がきっかけだった。
"誰でも見かけホド強くないし
自分で思うよりも泣き虫だから
「一人で大丈夫」なんて絶対言わせない"
"ゆっくりでいいから
君が本気で笑って泣けるような
地図にもない場所へ"
「とっておきの唄」
泣くことを肯定してくれる歌詞に、どれだけ救われただろう。BUMP OF CHICKENを聴いているときは、安心して泣くことができた。
そこから15年の時を経て、いろんな条件がととのって、aurora arkツアーで初めてBUMP OF CHICKENに会うことができた。
曲はいつでもそばにいると言ってくれた。「お前ら」ではなくて「お前」を見付けに来たと言ってくれた。
その言葉をもらったあとに聴く「とっておきの唄」は、自分でも図々しいと思うけど、「君」が自分に向けられているように聴こえる。
"不安のつのるヨルは忘れないで
君のタメのウタがあるコト"
「とっておきの唄」
この頃も今も、BUMP OF CHICKENが伝えてくれることは変わらないのだと改めて感じた。だから、ここまで信じてついてきたのかもしれない。
私が聴いているときは、私のそばに、私のために、曲がある。どの曲も全部、私だけのとっておきの唄になる。
結局、新しいメールアドレスもまた、BUMP OF CHICKENにまつわる文字列にしてしまったことは、言うまでもない。
15年前に登録したアドレスは、BUMP OF CHICKEN「とっておきの唄」から作られた文字列だった。
そんな経緯で、最近あまり聴いていなかったこの曲を聴きたくなった。
遡ること16年。
高3の春、いろいろと悩んでいた私に友達が勧めてくれたのは、BUMP OF CHICKENの曲だった。
渡されたのは「jupiter」「ハルジオン」「スノースマイル」の3枚。あの「天体観測」が中学生の時だったから、BUMP OF CHICKENを知らなかったわけじゃない。でも、ちゃんと聴いたのは、この時が初めてだった。
カタカナの曲名が多いってことと、情景が浮かぶ歌詞が印象に残った。
その夏に、「オンリーロンリーグローリー」と「ユグドラシル」がリリースされた。またカタカナだなあなんて思いながら、今度は自分で買った。
「ユグドラシル」が、とにかく衝撃的だったのは覚えている。衝撃的すぎて、なかなか飲み込めなかった。音楽を聴いて、こんなに泣く自分にも衝撃だった。
他の曲も聴いてみたいと思っていたら、ちょっと前にインディーズ時代のアルバムが再販されていたという情報を手に入れた。お小遣いをやりくりして「FLAME VEIN」「THE LIVING DEAD」の2枚を買った。
「ユグドラシル」よりも、すんなりと心に入ってきたのを覚えている。好き嫌いの問題ではなくて、10代の私には、20歳前後のBUMP OF CHICKENが作った曲の方が、分かりやすかったんだと思う。
こちらはこちらで、歌詞カードとか、曲の雰囲気とか、また別の衝撃だった。まっすぐな表現に、心が震えた。
そんな流れで出会った「とっておきの唄」。
今思えば、
『BUMP OF CHICKENちょっといいかも。』
から、
『BUMP OF CHICKENハマったかも。』
に変わったのは、メールアドレスに使うくらい好きだったこの曲がきっかけだった。
"誰でも見かけホド強くないし
自分で思うよりも泣き虫だから
「一人で大丈夫」なんて絶対言わせない"
"ゆっくりでいいから
君が本気で笑って泣けるような
地図にもない場所へ"
「とっておきの唄」
泣くことを肯定してくれる歌詞に、どれだけ救われただろう。BUMP OF CHICKENを聴いているときは、安心して泣くことができた。
そこから15年の時を経て、いろんな条件がととのって、aurora arkツアーで初めてBUMP OF CHICKENに会うことができた。
曲はいつでもそばにいると言ってくれた。「お前ら」ではなくて「お前」を見付けに来たと言ってくれた。
その言葉をもらったあとに聴く「とっておきの唄」は、自分でも図々しいと思うけど、「君」が自分に向けられているように聴こえる。
"不安のつのるヨルは忘れないで
君のタメのウタがあるコト"
「とっておきの唄」
この頃も今も、BUMP OF CHICKENが伝えてくれることは変わらないのだと改めて感じた。だから、ここまで信じてついてきたのかもしれない。
私が聴いているときは、私のそばに、私のために、曲がある。どの曲も全部、私だけのとっておきの唄になる。
結局、新しいメールアドレスもまた、BUMP OF CHICKENにまつわる文字列にしてしまったことは、言うまでもない。
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