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自分が自分であること

マカロニえんぴつの新曲「生きるをする」を聴いて

ひとつの曲を求めて、リリースされる時間、日付が変わった12時まで起きる。
そんな愛すべき時間と出会ったのはいつだっただろうか。

9月21日、マカロニえんぴつが新曲「生きるをする」を配信リリースした。
眠い目擦りながら迎えた午前12時。
興奮で寝られなくなった午前2時。
眠気が来るまで、この曲を聴いて思ったことを書いてみようと思う。

「生きるをする」
「生きる」でもなく、「息をする」でもなく、「生きるをする」だ。
曲名にもなったこの言葉にはどんな意味が込められているのか。

《逃げたり傷ついた数だけ居場所は増えたりする》
《かさぶたになる日々 美しくはないのサ》

はっとりの綴る歌詞は、いつも「生きること」を肯定してくれるから好きだ。
「誰もが生きる権利を持っている」
そう分かってはいる。
でも、自分が生きることに自信が持てなくなることがよくある。
そんなとき、マカロニえんぴつは生きることを肯定してくれるのだ。
絶望ばかりの、けして美しくは無い人生を肯定してくれるのだ。

この曲の魅力は歌詞だけではない。
既に聴いた方は分かると思うが、この曲を聴き終えた頃には3曲分聴いた気分になる。
前奏の鍵盤、途中のギター。
でも、芯のドラム、ベースの安定感は揺らがない。
さらに、疾走感のあるメロディーの中にある、長谷川の鍵盤の可愛らしいフレーズがいいアクセントになっている。
ロックという括りに収まらず、毎回「マカロニえんぴつ」としての音楽を確立させた彼らの演奏には毎回驚かされてばかりだ。

もうひとつ、いつも新曲が出る度に驚かされていることがある。
それは「歌詞の漢字」だ。
この文だけ聞いてもぱっとしないだろう。
そこで今回の新曲を聴いて、1番驚かされた一文を紹介したい。

《見ててくれるなら魅せてみせるのに》

この楽曲はラジオで先にオンエアされていたため、私はラジオで聴いて、先に歌詞起こしをしていた。
だがずっと、「見せてみせるのに」だと思っていたのだ。
「見せる」と「魅せる」
どちらも誰かに見せるということに変わりはないのだが、「魅せる」はその中に「魅了させる」という意味が生まれる。
美しくない人生にも人の心を惹き付ける力はある。
自分自身が自分を愛してもいい。
そう言われている気がした。

私は今まで「逃げずに前を向き続けられる人が強い人だ」と考えて生きてきた。
一体何に囚われて十数年間生きてきたのだろう。
一生見つからないかもしれない自分自身を見つける旅に出たい。
決して美しくはない生き方を愛せるように。

本楽曲は、アニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のオープニングに抜擢された。
きっと多くの人に届く曲となるはずだ。
でも、自信なんて持てない人生の中で、唯一自信を持って言えることがある。
マカロニえんぴつがずっと私の逃げ場所だということは変わらない。

《》内はマカロニえんぴつの楽曲「生きるをする」の歌詞より引用
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