TikTok と音楽業界
~ビジネスマンDrake~
2020年9月29日
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少し前の話だが、DrakeがToosie Slide という曲を出した。
今までももちろんバズり目的の曲だと思う曲は何個かあった。
しかし、Drakeがここまであからさまにやってくることにはさすがに驚いた。
Toosie Slideの歌詞には、
『It go right foot up, left foot,slide
Left foot up, right foot, slide』
という部分があり、おまけにミュージックビデオにはご丁寧にいかにもなダンスを踊る本人がいる。(後にTikTokでこのステップがブームを巻き起こした)そのうえ、振り付けは、今SNS上で若者から人気を得ている数人の若いダンサーたちにお願いしたのだという...
曲調はキャッチーでノリやすく、正直に言うと普段自分が聞いていてもおかしくないような曲かもしれない。
しかし、音楽の質について問われれば、自信を持って最高!とは言えないだろう。アーティストが、自分のパッションのままに作っている曲と比べて、バズりを狙った曲の方が劣って聞こえてしまうのは自分だけだろうか。
非営利インディーズバンドでもない限り、音楽の制作とプロモーションはれっきとしたビジネスであり、TikTokでもそれを展開することを完全否定している訳では無い。
Sueco the Child やDoja Cat(こちらはTikTokではないが)など、1度バズって知名度を集め、リスナーを確保してから、自分が本当にやりたい音楽を作るアーティストもいるし、K CAMPのように、TikTokを通して音楽業界で再注目を浴びたアーティストもいる。また、Yung Gravyやbbno$などTikTokを主なプラットフォームとして活動を続けているアーティストもいる。
ただ、それを、曲を出せばだいたいチャートにランクインするようなアーティストであるDrakeが今やることには、寂しさを感じてしまう。僕がまだおむつをはいていた頃の、少し可愛さが残るやんちゃなDrakeの音楽をまた聞いてみたくなるのだ。
10代の僕が何を知っているんだと思われるだろうが、Drakeがこんなにも長く音楽業界のトップを走り続けられているのは、彼のラッパーとしての才能だけではなく、ビジネスマンとしての才能のおかげでもあるのだと思う。毎年毎月プロモーションの仕方を変えたり、プロデュースする曲のビートをその時代にあった(もしくは先取りしている)ものにしたりと、努力を続けていたDrakeの姿を想像してしまうのは何故だろうか。
近年の、TikTokを使ったプロモーションもDrakeの賢い戦略なのだと思うが、今回のToosie Slideに関しては、狙いすぎたのかなというのが率直な感想だ。何しろ、曲の中のステップの名前が曲名になってしまっているのだから...
コロナ禍で、音楽の楽しみ方が変わってきていたり、アメリカではTikTokの禁止令が出たりと、確実に音楽業界は形を変えなければいけない状況に置かれている中、一児の父となったDrakeが可愛い息子のために、そして、世界中の音楽ラヴァーたちのために、何らかの形で活躍してくれることを個人的に願っている。
今までももちろんバズり目的の曲だと思う曲は何個かあった。
しかし、Drakeがここまであからさまにやってくることにはさすがに驚いた。
Toosie Slideの歌詞には、
『It go right foot up, left foot,slide
Left foot up, right foot, slide』
という部分があり、おまけにミュージックビデオにはご丁寧にいかにもなダンスを踊る本人がいる。(後にTikTokでこのステップがブームを巻き起こした)そのうえ、振り付けは、今SNS上で若者から人気を得ている数人の若いダンサーたちにお願いしたのだという...
曲調はキャッチーでノリやすく、正直に言うと普段自分が聞いていてもおかしくないような曲かもしれない。
しかし、音楽の質について問われれば、自信を持って最高!とは言えないだろう。アーティストが、自分のパッションのままに作っている曲と比べて、バズりを狙った曲の方が劣って聞こえてしまうのは自分だけだろうか。
非営利インディーズバンドでもない限り、音楽の制作とプロモーションはれっきとしたビジネスであり、TikTokでもそれを展開することを完全否定している訳では無い。
Sueco the Child やDoja Cat(こちらはTikTokではないが)など、1度バズって知名度を集め、リスナーを確保してから、自分が本当にやりたい音楽を作るアーティストもいるし、K CAMPのように、TikTokを通して音楽業界で再注目を浴びたアーティストもいる。また、Yung Gravyやbbno$などTikTokを主なプラットフォームとして活動を続けているアーティストもいる。
ただ、それを、曲を出せばだいたいチャートにランクインするようなアーティストであるDrakeが今やることには、寂しさを感じてしまう。僕がまだおむつをはいていた頃の、少し可愛さが残るやんちゃなDrakeの音楽をまた聞いてみたくなるのだ。
10代の僕が何を知っているんだと思われるだろうが、Drakeがこんなにも長く音楽業界のトップを走り続けられているのは、彼のラッパーとしての才能だけではなく、ビジネスマンとしての才能のおかげでもあるのだと思う。毎年毎月プロモーションの仕方を変えたり、プロデュースする曲のビートをその時代にあった(もしくは先取りしている)ものにしたりと、努力を続けていたDrakeの姿を想像してしまうのは何故だろうか。
近年の、TikTokを使ったプロモーションもDrakeの賢い戦略なのだと思うが、今回のToosie Slideに関しては、狙いすぎたのかなというのが率直な感想だ。何しろ、曲の中のステップの名前が曲名になってしまっているのだから...
コロナ禍で、音楽の楽しみ方が変わってきていたり、アメリカではTikTokの禁止令が出たりと、確実に音楽業界は形を変えなければいけない状況に置かれている中、一児の父となったDrakeが可愛い息子のために、そして、世界中の音楽ラヴァーたちのために、何らかの形で活躍してくれることを個人的に願っている。
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