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ピアスと、ラジオと、ユーミンと。

オールナイトニッポンの思い出

乳幼児の育児と飲食店のパートに数年間明け暮れているうちに、
3個開けていたピアス穴のうちの一つが塞がってしまいました。
ピアッサーで自分でガシガシ穴を開けた挙げ句、
まち針のようなファーストピアスの形状が気に入らずにすぐに取り外し、
かわりに中華街の「志成」で購入した象の形をしたピアスを装着…
などという、
10代の頃のパンクスピリット溢れる行為(爆)は、
もう、できませんので…
大人は素直に皮膚科へ。



痛いわ、髪の毛絡まるわ、CD初回限定盤くらいの予算はかかるわ、
もう2ヶ月経つのに穴が不安定だわ、散々。



でも一点だけ良かった事がありました。
自分のピアスにまつわる悲喜こもごもとともに、
大昔のユーミンの事を思い出せた事です。
ユーミンはお耳に左右2個ずつ計4個、ピアスをつけている。
なぜこんな超絶どうでもいい事を知っているのかというと、
オールナイトニッポンの「普通のお便り」というコーナーで本人が話していたから。



「普通のお便り」、所謂「ふつおた」。
午前2時の時報の前後と、2時45分~番組のエンディング前に紹介される、
普通の内容を投稿するコーナー。
後者は恋愛とか人生に関する重めの内容、
2時の時報のほうは、



ちょっと!
いま!ここで!聞かなきゃならないのですか?!
それ!どうしても知りたいの?!全国ネットで?!


という、
リスナーからユーミンに宛てた
まるで私信かよ?!な内容でして(笑)。



たとえば…

「飼っているペットの名前は何ですか?」
「チャーチル(猫)、ヘッケル(犬)、ジャッケル(犬)です。」


「身長は?」
「164.5です」


「キャラメル・ママって誰ですか?」
「いい質問ですねっ!(以外略」


「ピアスいくつ開けていますか?」
「右に2個、左に2個、計4個よ。」



今ならググレカス!の一言で終わりそうな投稿の数々。
でも90年代初頭ってSNSはおろか、インターネット黎明期。
本人の口から語られる情報を聞くか、
もしくは雑誌等のインタビューを読むしかない。
ミュージシャン本人の人となりが、さっぱり見えてこないのです。



当時、私の手元にあったCDは「天国のドア」と「DAWN PURPLE」二枚のみ。
歌詞カードの写真は変な眼鏡をかけていたり横顔だったりで不鮮明。
唯一持っていた写真、
地元のYAMAHAで購入した譜面は、
自信に満ち溢れんばかりの笑顔と真っ赤なルージュ。
何だかキツそうな人だなぁ。。。と。




荒井由実=魔女の宅急便=ユーミン。
松任谷=ユーミン。
荒井=松任谷?え?本当に?
声ぜんぜん違うのに?同一人物だったの?って。




とにかく、「ユーミン」の全体像を理解するまでに10年かかりました(笑)
楽曲以外のこと全般、
パーソナルな部分は「普通のお便り」の断片的な情報をかき集めて、
何となく理解していた気がします。



せっかくですので、久しぶりにお便りを綴ってみたいと思います。
長くなりそうだから、葉書ではなく手紙にします。


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


〒100-87 ニッポン放送
松任谷由実のオールナイトニッポン
「普通のお便り」御中


埼玉県◯◯市
ラジオネーム マリマリ



ユーミンちゃん、こんばんは。
この書き出し、この呼び方、このラジオネームで手紙を出すのは何年ぶりでしょうか。
オールナイトニッポンが終わったのが99年。
その後のインターネットラジオ番組のほうは「ユーミン」呼称でメールを出しましたから、
約20年ぶりかな。


「ユーミンさんって呼ばれると老け込む気がする。
ユーミンちゃんって呼んで!」
そう貴女は私たちリスナーだけでなく遊びに来たゲストにも強要していましたね(笑)



私、初めてオールナイトニッポンを聞いた時のこと、いまだに鮮明に覚えています。



「この夏、最大のハルマゲドン」というコーナーがあったでしょう?
夏休み中に起きた、ショックな出来事を投稿するコーナー。
「両親が離婚した。」と書いてきたリスナーの女子高生に、ユーミンちゃん、こう答えたのよ。



「そうか…。
両親が揃っている私がこんな事を言っても何の説得力もないかもしれないけれど、
心のひだに悲しい気持ちをたくわえたあなたは、
大人になってから顔つきが変わると思うの。」
って。


おふざけ口調でもなく、
励まし口調でもなく、
静かな声でサラッと「大人になってから、あなたの顔つきが変わると思うの」って。
一体何なの?この人!
って思っちゃった。
手元にあるCDや譜面の写真からのギャップ萌えといったら!



変な声で、変な話をする、変わっている人。
音楽家としても性格的にも突き抜けてる。
でも、ちょっと信頼できそうな感じもするし…
来週、もう一回ラジオ聴いてみようかな。
って。
楽曲云々以前に、個人的な興味を掻き立てられたこと、
いまだに忘れられないんだよね。
そのうち、
一回葉書を出してみようかな、
に、なり。
一回コンサートへ行ってみようかな、
に、なり。
大きなギャップ萌え、
小さなギャップ萌えに身を任せていたら、
もう30年近い月日が流れていました。



ユーミンちゃんが人生の喜怒哀楽を歌い始めた頃から。
そして、
私の母親の享年に自分の年齢が近付いていくにつれて、
いずれおとずれるであろう貴女との別れの日を、
リアルに想像するようになっていきました。
私は、
自分の感情を濾過することなくSNSにぶつけたくはありません。
だからこうしてユーミンちゃんがお元気なうちに、今までの思いのたけを、
出さない手紙として、ここにしたためることにしました。




子どもの私がおばさんになったんだもの。
お姉さんだったユーミンちゃんがおばあさんになるのは、当たり前。
でも、ユーミンちゃんの変わらない部分…
耳元に光る可愛いピアスだったり、
すごく優しくて、気遣いやで、繊細なところ。
時々メディアを介して拝見すると、
とても嬉しくなります。




そうそう。
せっかくなのでリクエストもお願いします。



真珠のピアス?
いいえ。
そんな大人の歌は似合いません。
私には、せいぜい医療用のサージカルピアスがお似合いです。


荒井由実の「そのまま」を、
お願いします。



これが私の気持ち。
憧憬とも違う。思慕とも違う。
あの頃の、
そしていま現在の私の気持ち。



最後に。
あの時、電話の切り際に投げ掛けた言葉を綴って筆をおこうと思います。



「これからもお仕事頑張ってください。」
「コンサート、絶対行きます。」
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