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№1おめでとう

~宮本浩次のカバーアルバム『ROMANCE』はなぜ売れたのか~

カバーアルバムが売れる理由。

・馴染みある楽曲に対する信頼感
・楽曲とその背景への懐かしさ
・歌っている人物に対する興味
・CDが売れなくなった際に仕掛けられた罠にはまった団塊の世代がまたもや
 罠にはまってくれる
等々


得体の知れない感染症のせいで気軽に集まることも許されない、仕事も奪われていくような世知辛い現代社会。
音楽に好きなだけお金を使える人も多くはないだろう。
そして急速に進化したインターネット社会。
好みではない楽曲にお金を使って後悔したくないと動画で済ませる人もいるかもしれない。(後述するが素晴らしい動画に出会うこともある)
そんな中でCDを売るというのは大変なことだ。

今の音楽市場を支えているのはいわゆる「アイドル」というジャンルを応援している若い世代なのかもしれない。
ネットを使いこなし、驚く早さで情報を取得。すぐさま“イイネ”と
反応し、“推し”という存在に清く正しく惜しみなくお金を使い、
心からのエールを送る。そんな若者達のみなぎる力は素晴らしい。

自身も若かりし頃、仕事終わりの所謂「花金」には毎週のようにライブハウスに行くのが常であった。生の音楽(ついでにお酒)はいつも近くにあり、沢山お金も使った。心から楽しかった。それがあるから頑張れた。

時代は変わった。

マスクが当たり前の閉塞感漂う日常。
全くこんなのバカげているぜ。
一体誰がこんな未来を予想したであろうか。

ライブを開催したいアーティストそして生の音楽を浴びたいファン。
完璧両想いなのに思うように叶わない。
今の時代配信という手法があって良かったと思うが
現場での緊張感と高揚感には残念ながら及ばない。
それでもファンにとっては一筋の光となっている現状。
その日に備えて今は死ぬほどCDを聞いて予習するしかない。

さて今回、天才・宮本浩次のカバーアルバム『ROMANCE』が売れた理由。
上記の理由は全て当てはまるだろう。彼の場合、「若い世代」の部分を「マダム世代」に変えるとそれも一因となりうる。
さらに収録曲がほぼ昭和歌謡であるということ、名プロデューサー達が素晴らしいアレンジを行っているということに加え、魅力溢れる歌い手・宮本浩次という人物への興味と期待がかなり高いのだと思う。
これまでの努力や苦悩、必ず夢を叶えるという熱い思い、我が道を歩き続けるロックな生き方が多くの人を虜にする歌声となって届いたのだ。

ソロの楽曲『ハレルヤ』『冬の花』『夜明けのうた』で歌ってきたことを有言実行しているのだ。

男女問わず60代70代の先輩方が『冬の花』で宮本浩次なる天才を初めて知って応援しているという話も聞く。
団塊の世代が宮本浩次という存在に気付いてしまって、はまってしまって
・・・・これである。

凄いな天才。
デビュー当時の天才を『珍奇男』のように見ていた人たちが
同一人物とは気付かず、はまってしまった可能性もあるのでは?なんて
妄想も膨らんでしまう。

ROCKIN‘ON JAPAN 2020年12月号の別冊付録、山崎洋一郎氏のインタビューによる
“宮本浩次『ROMANCE』STORY”では
話の流れで「カバーアルバムはもう二度と出したくない。」と発言されていた。

その思いは理解できる。
だって天才は行かなきゃならないから。

 ああ 運命がおれを かりたててゐる。
 ああ まだまだ 行かなきゃ ならないんだ。
 行かなきゃあ、行かなきゃあならない。  
 『地元のダンナ』

宮本浩次は作詞家であり作曲家でもある訳だから、自身の歌をもっと世間に知らしめる宿命もあるのだ。
ファンも天才のメロディに乗って一緒に大きな旅に出たいのだ。

けれども、男女平等が叫ばれる昨今
果たして“「おんな」唄”だけで世間は許してくれるのか?

「カバーシリーズは続けられたほうがいいと思いますよ。」
「だめよやめちゃ!」
「あなたの歌詞への思い。歌への思いすごいよ」
岩崎宏美氏
(ラジオ LEGENDS岩崎宏美〜シアワセノカケラ〜2020.11.20より抜粋)

原曲の歌い手からこんなに愛され
1位という実績を残し、多くの人に求められてしまったら・・・。
これで終わることはできるのだろうか。

カバーは原曲を超えないと言われる(天才も随分思い悩んだようである)が、
そんなこともないし、超える必要などないと思う。

原曲を超えたかどうか感じ方は人それぞれであるが

『岸壁の母』(二葉百合子氏)
『圭子の夢は夜ひらく』(藤圭子氏)
『なごり雪』(イルカ氏)

ずっとどれも上記歌手が原曲の歌い手だと思い込んでいた。 
  
ネット動画で聴いた、藤圭子氏が歌う美空ひばり氏の『みだれ髪』が
ロックなブルースであることに衝撃を受け、すぐさま藤圭子氏のCDを買い求めたことも思い出した。

井上陽水氏・忌野清志郎氏・ギター高中正義氏・ベース細野晴臣氏という最高のメンバーで演った『傘がない』。これを動画で知った時、心が痺れて感動に打ちのめされてしまった。
動画がなかったら知ることができなかった世界。謝謝動画。
井上陽水の『傘がない』が、清志郎が歌うことにより清志郎のもの、清志郎そのものになっていた。しかも本人がすぐ隣にいるというのに。
これは間違いなく自分の中でカバー・コラボ№1!
・・・・であった。これまでは。

が、彼は更新してしまった。

宮本浩次が歌う『化粧』を聞いた時、不覚にも流す予定にない涙が流れ出た。
『化粧』という楽曲自体は知っていた。
様々な歌手が歌っているのも聴いた。
いい歌だなとは思ったが泣きはしなかった。
だが宮本浩次の歌唱に涙腺が負けてしまった。
登場人物の女性は泣くまいと堪えているというのに。
この歌にやられて涙腺いかれちまった・・・清志郎ごめんなさい。
自分の中のカバー・コラボ№1は宮本浩次になりました。

カバーは原曲を超えなくて良い。共存すれば良い。
宮本浩次が歌えば宮本浩次そのものになっているからそれで良い。

“おんな唄”では自粛期間中の思いを爆発させて「動」を魅せて皆を元気づけてくれた。
もしも今後“おとこ唄”を唄うことがあるのならば是非とも「静」を魅せて欲しい。

童謡・演歌・ブルース・ジャズ・ポップス・クラシック・ラップ・ロック
天才の全てをはき出して欲しい。

そして唐突だが1曲だけ、
天才が「弟子入りさせてくれ」と思ったという石川さゆり氏が師と仰いだ方、
三橋美智也氏の楽曲を何かひとつ。

旺盛すぎるサービス精神を抑えて抑えて
微動だにせず直立不動で歌う懐メロ歌謡
あんたどんだけ引き出し持ってんだ。
宮本どうした何があったと言わせてくれ。

今はそんな気分でないのならば、天才には絶対に長生きしてもらい、
さらに年を重ねてから“おとこ唄”のカバーを出してもらうのもいい。
これから生きる楽しみが増える。

そんなふうに宮本浩次のカバーアルバムを題材に、またしても限りなく妄想が膨らむ
今日この頃。


世間は例の感染症によって最近またざわつき始めている。

けれどもいろいろな事に打ち勝った暁には、
またコンサートで大暴れして欲しい。
ソロとしてもエレファントカシマシとしても爆発してほしい。
 
皺も白髪もかっこいいぜ。最高にいい顔してるぜ。
今は未だ直接見えないけれども。

天才からの次のコールを皆待っている。
こちら側もレスポンスを爆発させたいのだ。
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