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あなたをつれていく

ALL+ALIVE=lynch.

メンバーやファンにスタッフ、そして仲間。すべてのlynch.を愛する人にとって待ちに待った待望の晴れ舞台、日本武道館。その武道館ライブを2月3日に控えた昨年12月23日、デジタルシングル「ALLIVE」がリリースされた。
晁直のシンバルの音から始まるイントロ。
玲央と悠介のギターの音がどっちがどっちのパートを弾いているのか聴いただけで予想がつくくらいにしっかりとふたりのプレイに明確な性格差を感じられるようになってきたのが大きい。
葉月の歌もこれまでになく歌詞が聴き取りやすく感じられ、以前は「歌詞で言いたいことはない」そんな風に言っていたのが信じられないくらいメッセージ性が強く込められた歌詞に驚いた。
「あなたをつれていく」そんな強い決意表明を感じた。
またそこには志半ばで夢破れていった仲間たちも含まれているように思えてならない。
音をいくつも重ねて録られているはずなのにそれでも歌も音もクリアに聴こえるのはエンジニアのЯyo Trackmakerの手腕が大きいだろう。
進化したlynch.サウンドをがっしり支え、むしろこの人もいなければlynch.サウンドは成り立たないと思っている。私の推しメンならぬ推しエンジニア。

思えば昨年3月にリリースされたアルバム『ULTIMA』も前作のアルバム『XIII』もライブ映えを想像して作られた曲が多いという印象だった。
それは別に悪いことではないのかもしれないけれど、近年ライブそのものから足が遠のいている私からしてみると少しもの足りなさも感じていた。
しかし『ULTIMA』リリース後に予定されていたツアーは軒並み中止または延期となってしまい、lynch.はこれまでに出演したライブハウスを支援する目的でライブハウス支援シングル『OVERCOME THE VIRUS』をスピード制作しリリースした。
その1曲目「DON'T GIVE UP」は『ULTIMA』が変化球だとしたらこちらはド直球ストレートなlynch.サウンド。当初の予定通りツアーが行われていれば生まれることはなかったかもしれない曲が今のlynch.のポテンシャルを代表する一曲となったのは、メンバーがどう感じているかわからないけれど私にとってはうれしい誤算だった。まさに災い転じて福と成す。怪我の功名。転んでもただでは起きないlynch.。
そのド直球ストレートなlynch.サウンドをさらに進化させブラッシュアップさせたのがこの「ALLIVE」だと感じた。

メジャー3作目のアルバム『GALLOWS』のタイトルチューン「GALLOWS」で葉月はこう歌っていた。


“空はときに雨を寄越し
風は猛り 夢を奪っていく それでも”

“志半ば腐るために 生きてるんじゃないだろう
さぁ行こう 死の先へ”
  (――『GALLOWS』より引用)


アルバム『GALLOWS』がリリースされたのは今から7年近く前のこと。
当時の葉月の言葉を借りるなら「背水の陣という思いで作ったアルバム」。
きっと当時の葉月には、いやきっと他のメンバーにも、もっとCDセールスを伸ばしたい、もっとライブの動員を増やしたい。そうした思いがあったに違いない。
それが今作「ALLIVE」ではこう変化している。


“誰もが皆 夢を抱いて
叶えられないとしても 闘うのが
“生きる”って事なんじゃねえの?
君も 俺も”

“あなたに届け 生を越え 死の先まで”
  (――『ALLIVE』より引用)


「死の先」というフレーズを聴いてふと思った。そういえば「GALLOWS」でもこの「死の先」というフレーズが使われていたと。
『GALLOWS』がリリースされてから7年近くが経った。その間にlynch.の盟友とも呼べるバンドがいくつも解散、または活動休止していった。その中には私にとって今も好きなバンドも含まれている。
「誰もが皆 夢を抱いて 叶えられないとしても 闘うのが“生きる”って事なんじゃねえの? 君も 俺も」この言葉はそうした盟友たちやファンへのメッセージのように思えてならない。
この「ALLIVE」というタイトルの意味は英単語の「ALIVE」と「ARRIVE」を組み合わせた造語だということを『ALLIVE』のリリースが発表された12月4日に葉月が自身のTwitterで明かしていた。
lynch.が15年かけ生きてたどり着いた場所、日本武道館。
けれども私はこの「ALLIVE」というタイトルを初めて目にしたときこう解釈した。
ひとつは「ALIVE」にlynch.の頭文字の「l」を加えて「ALLIVE」。
もうひとつは「ALL」と「ALIVE」、このふたつの英単語を組み合わせて「ALLIVE」。
ファンや仲間すべての思いを引き連れてlynch.はこれからも生きていく。「ALLIVE」はその決意表明だ。
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