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"6つの音色"が奏でるジャンルレスな音楽

SixTONES『1ST』発売に寄せて

2021年1月6日、SixTONESにとって初のフルアルバム『1ST』が発売された。
アルバムを手にしてからひたすら聴きまくっている。
「どの曲が好きなの?」って聞かれたら、「全部!」と答えたくなるくらい、どの曲も聴きごたえがある。

"ロック、ダンス、ポップス、アイドル、その全ての概念が変わる歴史的1枚が完成。"
公式サイトでこんな風に『1ST』について紹介されているが、まさにその通りのアルバムだった。

このアルバムのなかで、私が1番衝撃を受けたのは、CD発売までほぼ詳細が隠されていた『うやむや』だ。(通常盤にのみ収録。)
冒頭のジェシーのパートを聞いた瞬間から、「ん?もしかしてボカロ!?SixTONESが!?」と思った。




SixTONESのことは、デビュー曲の『Imitation Rain』を耳にしたときから気になり始め、2ndシングルの『NAVIGATOR』でさらに興味を持ち、3rdシングルの『NEW ERA』が発売される頃にはすっかりファンになっていた。

彼らは、全体的に感情をのせて歌う印象が強くて、メンバーのなかでも顕著なのがジェシーだと思っていた。
だから、『うやむや』の冒頭を聴いたとき、こんな機械的で単調な歌い方もするのか!と良い意味で裏切られた感覚だった。
しかも、その歌い方が楽曲にぴったりハマっていて、がっつりSixTONESと楽曲の世界観に引き込まれた。
今までボカロ曲をほとんどちゃんと聞いたことがなかったが、この曲は中毒性があって、アルバムのなかでも特に繰り返し聞いてしまっている。

また、こういうボカロ調の曲をSixTONESが歌うということに驚いたが、それ以上に6人の声がここまでハマることに驚いた。
曲の世界観に合った淡々とした歌い方を基盤としていて、サビを6人で歌い繋いでも違和感がない。それなのに、6人の異なる声の特徴が活きている。そこがこの曲の面白さになっているなと感じた。


『うやむや』に限った話ではなく、アルバム全体を通して改めて思ったのが、6人それぞれがほんとに素敵な声、歌い方をしているということ。

『Curtain Call』では、繊細な声で切なさや寂しさを表しているし、かと思えば、『Special Order』では、強くてワイルドな部分を全面に押し出すような歌い方をしている。本当に同じ人たちが歌っているのか!?と思うくらい、曲ごとに見せる声の表情が違うのだ。

SixTONESが歌うなら…。さらに細かく言うと、
SixTONESのジェシーが歌うなら。
SixTONESの京本大我が歌うなら。
SixTONESの松村北斗が歌うなら。
SixTONESの髙地優吾が歌うなら。
SixTONESの森本慎太郎が歌うなら。
SixTONESの田中樹が歌うなら。

そうして、6人それぞれが、自身の声の特性を活かしながら、その曲を表現したいように、歌いたいように歌う。それが、SixTONESの音楽として1つの形になる。
だから、ロック、ヒップホップ、バラードと、1曲1曲はバラバラで、一見まとまりがないように思えても、アルバム作品として通して聞いたときにはSixTONESの音楽として成立する。そんな風に思った。





数年前にロックにハマった時は、「こんな楽しい音楽があったのか!」と衝撃を受けたが、今回もまた別の衝撃を受けた。

ボカロ調でピアノの旋律が印象的な『うやむや』。
重低音が効いたヒップホップ調の『Mad Love』。
チル系要素が入った『Coffee & Cream』や『My Hometown』。
そういった曲は今まであまり聴いてこなかったが、どの曲も良いな、好きだなと思った。そういった楽曲に、まさかこんな形で出会うなんて思ってもみなかった…。そして、なんかもったいないことしてきたなと思った。

音楽はずっと好きで聴き続けてきた。でも、どうしても自分の知っているジャンル、好きなジャンルに偏った聴き方をしてしまう。
音楽の聴き方に良いも悪いも当然ない。けれど、まだ出会っていない、好きかもしれない音楽を知らずに過ごすのはもったいないなと、今回、SixTONESに改めて教えてもらった。

きっと同じような人がたくさんいるのではないだろうか。

アイドルソングが好きだったけど、ロックやヒップホップも良いなと思った人。
逆に、ロックが好きだったけど、『1ST』を手にしてみて、良いなと思った人。

6人の歌声を武器に、SixTONESの音楽に引きずり込み、さらに、今まで触れてこなかったジャンルに踏み込むきっかけをくれるアルバム。
それがSixTONESの『1ST』だと思う。




既に、来月17日に4thシングル『僕が僕じゃないみたいだ』をリリースすることが決まっているSixTONES。
配信ライブやラジオで聴いた印象では、原点に立ち返るかのようなキラキラソングである。
でも、ロックテイストも混ざっていたり、やはりただのキラキラソングではなさそうだ。
カップリングもアルバムとはまた違う曲調のものばかりらしい。

アイドルだという意識が根っこにはあるけれど、線引きせずに、どんなジャンルにも挑戦するという攻めの姿勢を持っている。それがSixTONESだと意思表示したのが今回のアルバムだと思うが、次のシングルとカップリングでさらに更新してくれそうだ。

また新たなSixTONESの一面がみられるのを心待ちにしつつ、今は『1ST』に込められた"6つの音色"を楽しみたいと思う。
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