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自分と向き合い、自分を愛する曲

BUMP OF CHICKENの新曲Flareを聴いて

2021年2月11日。BUMP OF CHICKENが結成25周年を迎えた。
同時に、新曲Flareが配信リリース、映像も公開された。

曲を聴くだけで、涙が出てきた。こんな経験は久しぶりだ。

最近の私は、特に落ち込んでいるわけではなく、精神的にも安定している方だった。
コロナ禍で狭苦しい生活を強いられているものの、仕事は充実しているし、おうち時間で夢中になれることもある。
それでも、この曲を聴くと泣けてきた。

見栄を張っていただけかもしれない。
上手くいかないこと。傷付いたこと。
本当は辛かった。
誰にも話せない、モヤモヤやイライラがたまっていたのだと思う。

<何が許せないの 何を許されたいの>

やっても無駄なんじゃないかという虚しさや、空回りする正義感。
その頑張りを認めてほしいという甘え。
今まさに、密かに抱いていた感情を、逃さず、くみ取ってくれた。
自分でも意識していなかった、心の奥底にいるもう一人の弱い自分に気付かせてくれた。

<もう一度起き上がるには やっぱり
 どうしたって少しは無理しなきゃいけないな>
<自分にしか出来ない事ってなんだろう>

歌詞がそのまま、誰に伝えるでもない呟きから始まり、自分自身に問いかける。
飾らず、それぞれのリスナーの耳に直接ささやくタッチで、近づいてくる。
一人の、私という存在を認めてくれた歌。
他の誰でも無い自分自身に向けて唄われた曲だと実感する。
だからこそ、比較的精神が安定している今の自分でも、曲を聴くだけで泣けてきたのだと思う。


曲名は、Flare。
火や炎という単語を置き換えるなら、FireやFlameでも良いのかもしれない。
その中でもFlareという名前が選ばれた。
ゆらゆらと燃える。ゆらめく炎。
強くはない。
弱くても、細くても、確かに存在している。歌詞にもある<小さな灯火>のように。
風に煽られ、消えそうになるけど、燃え続けている。
Flareからは、そんなニュアンスを感じる。


<どこにいたんだよ ここにいるんだよ>
<どこにいるんだよ ここにいたんだよ>

最初のサビと最後のサビで、このように歌詞が変わる。
他から見れば、自分の存在なんてほんの小さいものなのかもしれない。
それでも、ちゃんと見つけてくれる、見ていてくれる人がいる。
それは、自分の中にいるもう一人の自分、と言えるのではないだろうか。

どこからどこに向けて、誰が誰に向けて言っているのかはよく分からない。
そして、最初と最後にソロで奏でられる、ギターのアルペジオ。
間奏にあるメンバーのコーラス。
言葉にできない何から何まで、歌詞や音の細かい解釈は人それぞれなのだろうが、
私には少なくとも、自分と向き合い、自分を愛する曲だと受け取れた。



< >内はBUMP OF CHICKEN「Flare」より引用
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