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いつの間にか終わっていた世界のその先を、私は全力で進んでいる

アベフトシが居なくとも生きていけるこの世界の片隅で、アベフトシを想う

アベフトシのいない世界は、こんなにも虚しくて悲しいものだなんて知らなかった。

とっくに知って、気付いてたけれど、気付かないふりをして、いつだって強気に振る舞っているんだ。
寂しくないふり。
強いふり。

私が自我をしっかり持った頃、すでにアベフトシのいない世界だった。
だから自分の価値観や刺激は、アベフトシのいない世界から出来ている。

でも、同じ時間に14年は生きていたという幸せな、揺るがない事実もある。
いつかどこかですれ違っていたかも知れないという、あまりにも小さすぎる期待を捨てた日は無いよ。

アベさんが居なくても、私はアベさんを全力で感じている。
音楽や映像、書籍からアベさんを沢山浴びている。
楽器の弾き方だって生き方だって、アベさんに沢山影響を受けている。

それだけで幸せなのに。

アベさんの居ない世界で生きることしか出来ない私は、アベさんが居ない悲しさを背負いながらも、ひたすらに前を向いて進んでいくしか無い。
アベさんはどこかに留まったまま、私だけの時間軸が過ぎる不都合をこの先も感じながら、進んでいく。

アベさんが居なくても、時は過ぎるし、仕事もあるし、毎日何かしらある。
事実、アベさんが居なくたって世界は立派に成り立ってる。
あの背の高いアベさんよりもずっとずっとでかい地球は、アベさんが居なくても何事も無く回ってる。
良いことだって沢山あるし、世界はそんなに悪くないよ。

でも、アベフトシがいない世界は、物足りない。

生で音を聴きたいし、その姿を見たい。

まだまだ想いをうまく消化出来ない。
アベフトシを知って10年、私もまあまあ良い大人になった。
なのにアベフトシを想うと、あの頃の、いや、あの頃よりも純粋でどうしようもないガキに戻ってしまう。
だから「なんでアベさんこの世にいないの?」なんて無邪気で残酷な問答を繰り返しては、25歳、人目も憚らずワーワー泣く。

全然噛み千切れないすじすじのステーキ肉みたいに、一生この悲しさは消化出来ないし受け入れられないと思う。

私にとっての世界の終わりは、2009年7月22日だったのかも知れない。
私が知らぬ間に、そっと世界が終わっていた。
日食メガネを実家の近所のセブンイレブンで買って無邪気に日食を待つ間に、終わっていた。

春になりかけるこの街を見て、25歳、今日は静かに泣いた。
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