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一瞬にして空気を変えた藤井 風

時代を担う若きカリスマ藤井 風のステージを体験して

コロナ禍になんとか開催されたVIVA LA ROCK 2021(以下、ビバラ)の3日目。

ULTRA STAGEの最後の出番の藤井風を見た。
自分にとって藤井 風のライブを会場で見るのは初めて。
この日最大の注目度で隣のGREAT STAGEのライブ終了後すぐに埋まっていた。

結論から言うと、藤井 風のスター性をまざまざと見せつけられた45分+αだった。
+αと書いたのは本番前のサウンドチェックの際に本番で披露しない曲を2曲も披露してくれたからだ。

そのサウンドチェックに鳥肌が立つほどの凄い体験をした。

この日の藤井 風のバンドメンバーはいつものメンバーであるFLOWER FLOWERのベースの真船勝博とドラムの佐治宣英に加えギターがなんとSuchmosのTAIKINGというスペシャルな布陣。
このスペシャルなバンドメンバーに期待ばかり上乗せされてしまう。

そんなスペシャルバンドがサウンドチェックする中、暗いステージから歌声が聞こえてきた。
スタンド席に座っていた自分の場所から姿までは見えない。

ただ間違いなく『もうええわ』を歌う藤井風の歌声。

歌声が聞こえた瞬間、ライブが始まるまでスマホをいじって時間をつぶしている人たちの手が止まりステージ一点を見つめる。
スタンド席にいた自分は一瞬にしてその場の空気を変えてしまう瞬間を、体験してしまった。
もちろん彼の端正なルックスもありその現象が起きたとは思うが、新しい時代に突入している感を目と肌で感じられた本番前。

ビバラ恒例のthe telephonesの甲高い叫び声と共にふらっとステージに現れた藤井 風。
ピアノの前に座り演奏し始めた『優しさ』。
イントロを弾いた瞬間大きな拍手。間違いなく他のステージに比べて音が良い。そしてスクリーンはモノクロ。これはyahyelのメンバーでもある山田健人による映像演出。
他のアーティストと違い映像演出、音質にもこだわりがみられフェスとは思えないステージ。
そんなことを思いながらこの曲の一番気持ち良い優しいエモーションが溢れるパートにいたく感動してしまった。

そこからの『キリがないから』。
この曲ではダンサーのHILOMUがMVにも出てくるロボットの姿で登場し藤井 風と一緒に踊っていた。
二人のキレのあるダンスにこちらも自然と体が動き徐々に会場全体が熱を帯びていった。

そしてMCでは英語で喋りだし喋った最後に「~言うてますけどMore」と持ちギャグのような喋りと岡山弁で緊張感のあるステージを和ませた。
歌っている時と喋っている時のギャップもまた彼の人気の理由の一つだろう。

和ませた後は本人も緊張すると言っていたその日リリースされた新曲『きらり』が地球初披露された。
藤井 風の曲で史上最高に踊れるグルーヴ感のあるポップソング。
リリース日にも関わらず定番曲のようにみんな踊っていてステージの緊張感とは裏腹に楽しい瞬間の連続だった。

そして最大のフックソング『何なんw』。
新曲の披露も終わり少しほっとしたのか表情は穏やか。
お客さんは歌えないが声にならない声で“何なん!”と歌う声が聞こえた。

そして『旅路』では客席を見渡しながらしっとり歌い上げ、スペシャルなバンドメンバーを紹介し『さよならべいべ』を披露。
本人がバンドっぽい曲を、と言うだけありこのステージで初めてギターが全面に出たパフォーマンスだった。
間奏ではギターのTAIKINGとベースの真船が向かい合って楽しそうに演奏している姿が良かった。

そして『帰ろう』ではどうしてもコロナ禍での響き方をしてしまった。

「ああ 全て忘れて帰ろう
ああ 全て流して帰ろう
あの傷は疼けど この渇き癒えねど
もうどうでもいいの 吹き飛ばそう」

本来の意味とは全く違うだろうが開催出来なくても仕方ないような状況で開催されたビバラ。
出演者、お客さん、運営側、ビバラに関わる人全ていろんな想いを持って複雑な気持ちで参加している人達に向けて、「この時間だけでも忘れよう。」と言うように歌ったあと温かい空気がステージを包み込んだ。

そして最後に「まだまだわしらは若い。まだまだわしらは生きている。まだまだわしらは青春病に侵されている」と言い、名曲『青春病』を披露。

MVでも披露されているダンス?をステージ上でも披露してみんな楽しそうにしているのも印象的だったが、何よりこの曲の最後に“青春の儚さを…”を藤井 風がロングトーンで歌うところがあるが、それに合わせるようにTAIKINGのギターソロが鳴る原曲には無いアレンジが最高だった。その日イチ痺れた瞬間で今でも思い出す。

あまりに濃密な45分+αだった。

空気を変えてしまったサウンドチェックから本番終了まで彼はお客さんの視線を独り占めして離さないスター性を体感してしまうと、より藤井 風を好きになっている自分がいた。
31歳の自分でもくらってしまったのだから今の10代、20代がこれを目の前で体験出来たら虜になるのは当然だ。

ただの現象で終わることなく、一つの時代を作ると確信するそんな力強くも優しいパフォーマンスだった。

風の時代に突入したのは間違いない。
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