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「宮本浩次 」重版出来

出逢えて分かったこと きっとこれから分かること

これは「音楽文」には程遠い。


「宮本浩次」重版が発売され暫く経った。
遡ること…3月。


「〇〇書店です。宮本浩次さんの本、入荷しました。」
ネットで何でも注文できる昨今、コロナ禍の中、近所の本屋が閉店した。残っている本屋を微力ながら応援したい気持ちで敢えて本屋で注文した。

二十歳前後の若い店員さんが「『こうじさん』ではなく、『ひろじさん』ですね?」「ハイ、『ひろじ』です。」
地方だからか、そうではないのか、3/10ではなく、
3/11入荷。それでも嬉しかった。

まずは本のサイズ感に驚いた。
勝手にハードカバーサイズの四六判だと思っていた。
それが、A4の変形。
この大きさでみやじのアップ、黒目の大きな彼がジッとこちらを見ている。
他にも「今にも」歌い出しそうな姿、彼の何度も歌を書き、何曲もギターを奏でた職人魂の「手」や笑顔も嬉しい。本当に素晴らしい写真ばかり。
写真もさることながら、ソロ活動前夜からのインタビュー11本。すごい!一気に読んだ、貪るように読んだ。


エレファントカシマシとの出逢いは「悲しみの果て」25年前だ。一心不乱に歌い演奏する彼らに心を奪われた。しかし、段々と日々の暮らしに追われいつの間にか音楽と言えば子供の聴く音楽が中心になり、エレファントカシマシは「時々聴く音楽」となっていた。
だから、と言うのは言い訳になるが、彼がソロになる、と言うインタビューは読んでいなかった。それまでのインタビューもかじる程度だ。ただ、楽曲だけを聞いてきた。漫然と聞いてきた。
…ん?「漫然」と言うようなカッコつけた言い方は正しくない。
「ボーッと」聞いてきたと言う方が正しい。そうだ、ボーッと聞いてきた。

嗚呼、何故、ちゃんと聴いてこなかったのか?心を傾けなかったのか?心を奪われたはずだったのに。


後悔先に立たず。


「宮本浩次 ソロになる」と知った時…

私が思う「ソロ」イコール解散、もしくは活動休止…そして、そのまま解散。
「そのままソロ?」
「あれ?メンバーは?」
何も知らない私は現金なことに心の中がザワザワしてドキドキしていた。
エレカシ、解散した訳でもないのに「夢のかけら」「月夜の散歩」「四月の風」「風に吹かれて」「ハナウタ~遠い昔からの物語~」それから、「花男」に「歴史」に「涙」等々。聴き直し、しんみりし、勝手に「エレカシお別れ会」の毎日だった。「私の生活の節目節目にエレファントカシマシいてくれてたんだなぁ」なんて…
ホントに現金なものである。

そんな中、宮本さんがソロになり、「東京スカパラダイスオーケストラ」や「椎名林檎」さんとのコラボ、ドラマやCMタイアップ、次から次だ。

テレビで観る彼は、変わらず妖精かのごとく軽やかにまたは激しく動きまわり、なのにブレることなく感情的に高らかに伸びやかに歌い上げる。
林檎さんとのパフォーマンス、もう、突き抜けていた。
歌う事が楽しくてしょうがない様子。
先程は「妖精」と言ったが、まるで「水を得た魚」のようだ。

そして、アルバム「宮本、独歩。」←あー、もう、独歩って…独り歩く…
それから、「ROMANCE」
もう、気になって気になって仕方がない。
ちゃっかり手に取り、何度も聴き案の定感動した。
(この時点で私はインタビューより楽曲を聴くということに夢中になっていた)
本当に素敵な曲ばかりだ。

天気雨の中、力強く彼自身を賛辞するかのような「ハレルヤ」

優しげに歌う元日の姿に涙した「夜明けのうた」

「きみに会いたい-Dance with you-」…これは、もう、何というか…素敵だ。

コロナ禍の中、自由にならない毎日、初めて聴いた時、なぐさめられている様で泣いてしまった「旅に出ようぜbaby」

何度聴いても泣けてしまう「昇る太陽」等々。
涙もろいオバサンは泣いてばっかり。

そして、「ROMANCE」彼が子供の頃、テレビで観たり、母が口ずさんでいた曲が原曲を愛してやまない彼の手にかかり、新しい歌謡曲として生まれ変わった。
カバーなのに「宮本浩次の歌」だ。
ああ、素晴らしい。だけどやはり、何か心に引っ掛かるものがあるのだ。歌を聴いているときは感動して、泣けてるのに。
彼のソロ活動がスゴすぎる故に。
「このままソロだけでいくのかな、何かスゴいことになってるもんな」と思い始めていた。

そんな気持ちのままこの「宮本浩次」という本を知り、「ソロまでの経緯を一気に知りたい」と思い、時系列で読み、よく分からなかった部分を何度も読み返し、考え、彼が発する「言葉」に付箋紙を貼ってまた、読み直す。まるで一時期流行った小学生の国語辞典の様になっていった。

読み進めながら、面白くて吹き出してしまったところもあった。段々と気持ちが落ち着いていったのだ。

今更ながら読み終えて合点がいった。
彼がソロを始めた理由が。
何故、「30周年のあとのソロ」なのか。

彼の小さな頃からの歌とのかかわりや彼の母が口ずさむ歌謡曲との出逢い、デビューしてからの色々な事、そして30周年、ソロまでの事~ソロになってからの事、そしてこれからの宮本浩次、これからのエレファントカシマシ。

彼のその時々の歌への想い、覚悟、悩み、戦い、「希望に溢れる混沌」の中のソロ活動。
ソロでの歌作りのエピソードも濃密である。
何だか本の宣伝の様になってしまったが、「宮本浩次」という本はある意味彼自身の今までの、そしてこれからの「音楽文」なのかもしれない。

彼の愛すべき怒濤の「大人の青春」の1頁を垣間見た気持ちになっている。
その後も「shining」「sha・la・la・la」「passion」と次々と名曲が生まれ、バースデーライブ「宮本浩次縦横無尽」開催決定と目白押しだ、イヤ、目まぐるしい…まさに縦横無尽…

ソロデビュー早や3年だ。
彼の言う「老人の青春」(同年代の私は大人の…と言って欲しいところだが)の冒険はこれからもっともっと「どーんと」続いていくに違いない。
きっと「まだまだエビバデ劣等生」の私は右往左往、はたまた行きつ戻りつしながら彼のこれからの「青春」をずっと追い続けていくに違いない。
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