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お揃いの記憶が照らしてくれる’今’と’未来’

BUMP OF CHICKENー宇宙飛行士への手紙ー

BUMP OF CHICKENの楽曲の中には時間の捉え方が複雑で、過去と現在、そして未来のいつからいつを見ているのか、よくわからなくなるものがある。いつまでたっても自分の中で咀嚼出来ずに、曖昧なまま聞いてしまっていたりもする。
ところが、ある時ふと、耳から入ってきたひとつのフレーズに、そうか!そういうことだったのか!と突然理解が追いついたり、急に胸に染み込んだりすることがある。



たまたまオススメに上がっていた’ray’のMVをYouTubeで観て以来、どっぷりとBUMP OF CHICKEN沼にはまり込んだ。2015年7月のことだ。

次から次へとMVを漁って観た翌日、近所のレンタル店で棚にあるBUMP OF CHICKENのアルバムを全部借りてきてパソコンに取り込んだ。経済的に余裕のない生活だったので、購入するのは厳しかったのだ。

”天体観測”はもちろんよく知っていたけれど、それ以外の楽曲には馴染みがなかった。曲に着想して作られた同名のドラマはリアルタイムで観ていて、劇中に流れる楽曲がBUMP OF CHICKENのものだと知ってはいたけれど、当時は掘り下げてバンドに興味を向けなかったのだ。

MVやライブ映像でみるBUMP OF CHICKENは、キラキラしてぴょんぴょん飛び跳ねて演奏していたりして、え?BUMP OF CHICKENってそうなの?そんなバンドになってるの?という印象だった。
ちょうど誕生日が近くなり、結婚を控えていた次男が誕生日プレゼントには何が欲しい?と聞いてくれたので「バンプのライブDVDがいい!」と即答した。
その次男は高校生の頃、BUMP OF CHICKENってエエで〜と言っていた。




 ”ジャンル分け出来ないドキドキ 幼い足 ただ走らせた”ー宇宙飛行士への手紙(以下引用は全てBUMP OF CHICKENの同曲より)

BUMP OF CHICKENに出会ってまだ時の浅かったわたしは、必死で追いかけた。
出会う前のバンドについて、過去の雑誌やインタビューなどで知ることはある程度は出来るけれど、全部を知ることはもちろん無理だ。それでもわたしは毎日ただひたすら彼らの音楽に浸り、情報を追いかけた。
そして、何よりもライブに行きたかった。
いつかツアーがあれば、と願った。

初めて参加したのは’BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 "BFLY"’だった。
当時はまだ誰も知り合いもなく、初日はひとりで、二日目と最終日は次男と共に夢のような時間を過ごした。

ツアーの記憶と余韻もまだ冷めやらぬ頃、次のツアーの開催がアナウンスされた。’BUMP OF CHICKEN TOUR 2017-2018 PATHFINDER’だ。
その頃にはTwitterで知り合ったリスナーとの繋がりも徐々に増え、連絡を取り合って会場でお話する機会も持てるようになっていた。
初めて参加した時とは違って、ライブ自体ももちろんだが、スマホやパソコンの画面でしか繋がっていなかったひとたちとリアルに会える、その体験もとても貴重なものとなっていた。

その後もさらに翌年には’BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark’が開催され、チケットの当落に一喜一憂しながら、それでもまた夢のようなあの空間で、同じ時間に目の前で音を鳴らす彼らに出会うことが出来る喜びを噛み締めていた。




”ひっくり返した砂時計 同じ砂が刻む違う2分
 全てはかけがえのないもの そんなの誰だって知っている”

同じ2分といっても、今からの2分と過去の2分、未来の2分、わたしの2分と家族、友人の2分は違う。
そんなこと知っている。知っているはずだ。でも、普段そういうことには想いは至らないし、考えてもいない。頭ではわかってはいても。ただ日々たんたんとそれぞれ自分の2分を生きている。
そんな中、同じ’好き’を間にして、それぞれにかけがえのない違う2分を過ごすバンドとリスナーに出会った。
ライブで、その前後で、二度とない楽しくて貴重な時間を共にする。
そんな少しずつ重ねてきたことが先日、ふと思い出されて、今の自分がここに居ることの支えになってくれているなあとしみじみとその記憶を噛み締めていた。
あの時の笑いあった時間が、あの時未来だった今を照らしてくれているなあと。あの時の記憶がわたしを今守ってくれているなあと、胸にすうっと染みたのだ。



”どこにだって一緒に行こう お揃いの記憶を集めよう
 何回だって話をしよう 忘れないように教え合おう”

”そしていつか星になって また一人になるから
 笑い合った 今はきっと 後ろから照らしてくれるから”

”そしていつか星になって また一人になるから
 笑い合った 過去がずっと 未来まで守ってくれるから”


かけがえのないバンドと、かけがえのないリスナーと出会った。同じ音楽を真ん中にして。
いつか、一人になる時は必ずやってくる。その時、笑い合った’過去’と’今’と’未来’の記憶がこのわたしとバンドを照らしてくれる。




BUMP OF CHICKENとの出会いがあったから今のわたしは今ここにこうしている。
かけがえのないそれぞれの時をバンドもわたしもリスナーも、一人ひとり生きている。
これからもそうやってお揃いの記憶を集めながら、また今日からの未来を生きていくのだ。
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