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わたしが感じた「宮本浩次縦横無尽」

天空の席から見下ろし見えた遠いおじさん

宮本さん、あなたは今も独歩なんですか?
すっごく追いかけていた
走っていた
ステージの右の端から左の端まで全速力で
あなたのこころも史上稀に見る全速力ではなかったの?
スーパーバンドメンバーが奏でる音に乗り、稽古をつけてもらってる

あのライブの瞬間も

そんなに生き急ぐこともなかろうに

けど、あなたには行かなきゃならねぇ定めを感じているのか
まだまだ出来るという高みを目指しているのか

彼らの音はそう、あらゆるライブで聴く音、エレファントカシマシとはひと味もふた味も違って聴こえた
裏を返せばエレファントカシマシの音がひと味もふた味も違うことだ
それはわたしにとって深みのある大好きな音

中高からの友達からスタートしたエレファントカシマシ
本人も言うお世辞にも超一流と言えない、いわば「我流」で、今日のし上がってきたエレファントカシマシ
宮本さん曰くグループの中で甘やかされ反面自分で曲を描き打ち込みし鬼の練習で仲間に厳しくダメ出ししていた「お山の大将」の中で

一歩外の世界へ赤裸の心で飛び出して「世間知らず」な部分を目の当たりにする
知らなかったわけではなく飛び込めなかった
臆病者宮本さんは手を広げて一歩を踏み出した

飛び込んでみて知る彼から見た現実
けれど、彼は拗ねたり腐ることなくそのままを受け入れる

「そして俺の始まりの場所」を
「エレファントカシマシで全然売れていなくても、俺が目指した場所」といい、「だから他人のせいにすんじゃねぇ」(JAPAN2021年7月号より)
宮本さんは常時何があってもと変わらなかったと、わたしは思い知らされる

「他人のせいにはしない」

この言葉が重くのしかかった



あの日、声の調子はいまいちだった
一曲目“夜明けのうた”で高音が出ない
ROMANCEの一部やソロで書いた曲たちにそれは多かった
特に最近の宮本さんの楽曲は挑戦に次ぐ挑戦、キーが高い!難曲ばかり!
“昇る太陽”の超高音ならなんとかなるかもしれないけれど、ソロ宮本浩次の曲たちのキーは高いだけでなく、その日の調子によってファルセットに持っていくことが歌っていても難しい微妙なキーが揃っているし、音域も広い
その音域の広い楽曲の高音は終始出しきれない状態であった

体力の限界だったかとも思った

が、いやいや、パワフルさは健在であるし、それこそ「縦横無尽」で、ギターを持ったのは“今宵の月のように”一曲あとは全てハンドマイクだし、

ある意味解き放たれていた

あちらこちらで体を折りたたみ突如いなくなるように見える後方アリーナ席を悩ませ、ちなみに天空の席のわたしの双眼鏡は常に宮本さん行方不明だし、まぁいいですそんなことは…

ご本人は手すりにぶら下がりながらでも、椅子に腰掛けてても片足だけで立ち上がりテーブルに座るとか、しゃがんでクルクル周りながら赤い花びらをかき回したり、凡人ではそう出来ないことを普通にしかも全力で歌いながらやってのける

けれど、その姿にはエレファントカシマシの宮本浩次と違い余裕は見られない
普段なら歌いながらリズム隊の音も確認して指示を出している余裕が見られるが(フロントマンとして全身全霊です)

あの日は自分自身に一所懸命、後ろのスーパーバンドマンには指示も要らないし、しかも「司令塔」が後ろに座っているので、自分自身に全集中向けていたのだろうか
スーパーバンドマンも皆全身全霊、音で会話をする、宮本さんは歌声で返す真剣勝負少しでも手を抜けぬそれがプロとプロのパフォーマンスだ


しかし、“shining”は皆、一瞬素になって心配したのではないだろうか

サビで表の声と裏の声を綺麗に使い分ける美しいメロディ“shining”
けれど、どうしたのだろう??集中力気力が途切れのだろうか?
歌詞も間違えたというより出てこなかった

そして、サビで歌うことをやめた
感極まったのかとか色々考えたけれど

ライブの前半、まだまだライブは続く宮本さんは歌わないことで最善の方法を選んだのだろうか

思うように声が出なかったり、歌うのををやめたことは本人も悔しかったかもしれないけれど
そう考えてみたら少し安心できた


でも、宮本浩次はいつだって声の調子云々関係なくて魂と全力で突き抜けている
「宮本浩次縦横無尽」でわたしは特にみっつ感じたことを記す

ひとつめ“きみに会いたい -Dance with you-”
VOCAL宮本浩次とPIANO小林武史の応酬
かつて「The Covers」宮本浩次ナイト!第2夜(2020年10月11日)で放送されたふたりの対峙の再来!
VOCALもPIANOも負けていない、映像の演出も相まってさらにパワーアップ!ふたりの掛け合いをテニスのラリーのように双方を見合いながら手に汗握りしめた
ソロ宮本浩次ならでは宮本さんと対等に競い合うような小林武史さん約20年振り「冬の花」で再会するまで宮本さんは時より小林さんの夢を見た言うほどのふたりのセッションは「宮本浩次縦横無尽」前半の見せ場であっただろう

ふたつめ「宮本浩次縦横無尽」今回の特徴のひとつに宮本さんの歌でない掛け声やコーラスがとにかく多かったこと
絶好調だったと言ってもよいだろう
宮本さん自身の最大の特徴でありエレファントカシマシでも見られるのだが、今回は伸び伸びと遊んでいるようでもあり、練習もしただろう
常に間奏時に絡み演奏に花を添えていた

その中で

“あなたのやさしさをオレは何に例えよう”の
バンドメンバー紹介のソロのパートに宮本さんの掛け声コーラスが実にエモーショナルだった
そして、彼らにこころからリスペクトを送っていたのではないだろうか
宮本さんからの心温まった誠意が詰まっていて彼らのソロを決して邪魔をしないし、彼らも宮本さんをたててくれていた。最強の信頼関係の証を見せてもらった

みっつめは残念ながら配信されなかった「アンコール」の新曲
元々MC少なめのみやじさんが思った以上に更にMC少なめで時間の許す限り歌うことに集中した本編から一転、小林さんとお話いただいて貴重なMCの時間だった

初披露の新曲は前日に小林さんと作ったという
左手には歌詞が書いてある「カンニングペーパー」普段見ることのない姿なので新鮮過ぎる

新曲は、例えば

“sha・la・la・la”はMVのようにステップしながら夜空を見上げ聴いてたい曲なら

新曲は満天の星空の下映画「タイタニック」のように船の先端で両手を広げ風を受けて聴きたい
ロマンティックな綺麗なメロディである

「日比谷野外大音楽堂 2020」のアンコール“待つ男”で2時間半歌い尽くしたとは思えないほどの周りのビル群にビンビン響き渡り「バケモノ」に度肝を抜かれたが、

「アンコール」の新曲は声も万全とは言えなかったはずの宮本さんがこことばかり伸びやかに美しく歌い上げたこの日いちばんの声だった

その声に一瞬にしてこころを持っていかれた

宮本さんの曲の真髄はデモテープにあり“ROMANCE”の半分もデモテープであったことを思い出す
覚えたて初見に近い歌唱の技術を吹き込むよりもピュアなこころが甘く包み込む

正にこの日聴いた新曲はデモテープそのものだろう思った

この新曲がどのようにアレンジを受け進化して生まれ変わるのかまた、敢えてのデモテープに近いものが仕上がるのかは今後のお楽しみである


わたしが観た「宮本浩次縦横無尽」は
「宮本、独歩。」ツアーの想いも引き継いだのか、シンプル剥き出しなエレファントカシマシからぼんやりと思い描き、また消し、修正し、世の中の情勢が目まぐるしく変わる中でのカバーアルバムが本人も予期せぬほどのスマッシュヒットに良くも悪しきも全て受け入れてる「歌手・宮本浩次」集大成を少々駆け足かと思うくらい走っていた
自分自身に100%以上を費やしている今現在を「徒手空拳」で魅せていた

まだまだやるべきことを残している55歳のおじさんはかつて体調が優れないといきなり革靴で10kmランニングした若き頃よりも、心身共に鍛えて万全の状態を造り、動ける限り走り続けるだろう
待て、すぐそこにエレファントカシマシ35周年が待っているよ(期待)
すぐそこに見えたりまだ見えぬ未来を「お前は今どのあたりなんだい??」「教えてくれ!!」と自問自答しながら…

本人はあまりお祝いされることを口にしないし、「アンコール」で先にお誕生日を迎えた小林武史さんと共に祝い合い、小林さんが「お誕生日おめでとう」の言葉に観客が一帯となり拍手で「おめでとう」を伝えられたので、もうそれは言わないことにする

それと、「宮本浩次縦横無尽」コンサートはまだ終了していないことをここに添えておく
(2週間未経過につき)

けど、これは言える

ロック歌手・宮本浩次
シンガーソングライター・宮本浩次

そして

歌手・宮本浩次

音楽って素晴らしい!!
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