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SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」を聴いて

「名前」がある「あなた」に向けたメッセージ

7月7日(水)七夕にSUPER BEAVERの新曲「名前を呼ぶよ」が発売された。この曲は映画「東京リベンジャーズ」の主題歌になってる。私自身アニメもマンガも読んでいて、好きだった作品の実写化、しかもそこにSUPER BEAVERの名前。喜んだ人は私だけではなかったはずだ。ただ彼らの曲は「主題歌」であっても「その作品のための曲」ではなく、ちゃんと「SUPER BEAVERの曲」である。想いがこめられ、今回もそのメッセージは確実に「あなた」に届く、それぞれの形で。


今回の曲「名前を呼ぶよ」、「名前」のある「あなた」に向けたメッセージ、私が受け取った形は背中を押してくれる「応援歌」だった。


「名前」はこの世にあるものに人間がつけたもの。ものの名前だって人間がつけたものである。そして私たちも親にもらった「名前」や友だちがつけてくれた「あだ名」がある。(この先はすべてひっくるめて「名前」と書く)
子どもの頃は名前で呼ばれることが多かったし、読んでくれる友達の事も名前で呼んでいた。自分の好きなものに名前を勝手につけたりもした。ちなみに私は幼稚園の時買ってもらったシャチのぬいぐるみに「シャッチー」という名前を付けていた。社会人になって10年、この年齢にもなると「〇〇さん」とさん付けの名字で呼ばれたり、役職名で呼ばれたりすることも多い。名前で呼んでくれる友だちも結婚や引っ越しなどで会う機会も減り、名前で呼ばれる事は少なくなった。実家にもさほど帰っておらず、名前で呼ばれたの最近いつだっけと思い出せないくらいだった。同時に社会人10年終えて今の自分を見返した時に「このままでいいのか」「何かを成し遂げているのか」「何ができるのか」そんなことを漠然と考えている時期。そんな時に「名前を呼ぶよ」を聴いた。

”今さら馬鹿みたいなこと言うけど 巡り合うことは やっぱり すごいね 知らないことがほとんどの世界で 互いに名前を呼び合っているなんて”

渋谷さんがまるで自分に語りかけてくるような優しい歌声。まるで二人で並んで話しているような気持ちになった。曲が進むにつれて、友達と話していると「あいつ今何してるのかね?」と話題が広がっていくように、いろんな友だちの顔が浮かぶ。子どもの頃はほとんどの友だちが名前で呼び合っていた事、そうではなくなった今は前よりも大人になっているのかなとも感じたし、同時にどこかさみしくもあった。それ以上に今も変わらずに名前で呼んでくれる人がいる事は本当にありがたい事なんだなと気づかされる。友だちの顔と一緒にその時に起こった出来事や思い出もひっぱりだされる。そんな懐古の時間を過ごす。

”名前を呼ぶよ 名前を呼ぶよ あなたの意味を 僕らの意味を 名前を呼んでよ 会いに行くよ 命の意味だ 僕らの意味だ”

このサビの瞬間、自分を肯定してくれる存在と、背中を押してくれるような力強さがぶわっと伝わってくる。それまでを全て包んでくれる。一貫して「あなた」を強烈に意識して、「あなた」に向けて歌い続けてきたSUPER BEAVERだからこそ伝えられる受け手である「わたし」のためのまぎれもない肯定。この曲のサビはほとんどがこの歌詞とリズム。何度だって「あなた」の背中を押す、何度だって「あなた」を肯定する、この曲にはそんな気持ちが入っているように感じる。その肯定は聴き手に取って間違いなくエネルギーになるし、活力になる。「名前」をもつ「あなた」1人1人に向けたメッセージ。それがこのサビにはつまっている。

1人1人の命があって、1人1人に名前があって、1人1人に意味がある。今の自分がここにいる事も意味がある。そう思える曲と歌詞、伝わるもの。もちろんこれは個人の見解である。今の私には確実にそう伝わる。この曲はこれまでの自分を肯定し、これからもがんばる事は必ず意味がある、何かにつながるという自信を持たせて背中を押してくれる楽曲であると思った。明日からまたがんばろうそう思える曲だった。


だから私にとって「名前を呼ぶよ」は自分を肯定し、エネルギーをくれる「応援歌」である。この応援を受け、明日からも日々目の前の事をがんばっていこうと思えた。



ここまで「名前を呼ぶよ」に関して書かせていただいたが、カップリングには2013年リリース「世界が目を覚ますのなら」に収録され、今やライブではおなじみの「東京流星群」の再録音源がある。これもまた素晴らしい。「東京リベンジャーズ」の主題歌のカップリングに「東京流星群」、「東京」というパワーワードもさることながら、なんとにくいチョイスだろうか。最初の「東京流星群」から8年間、単純な音質向上や使っている楽器の変化だけではない、それ以上に何かが違う。このCDで聴いた東京流星群が音源化されている東京流星群の中で私は一番好きだ。最初に車の中で聞いた時、涙が出た。伝わってくるもの、曲の持つエネルギー、おそらくそれら目には見えないものが彼らの持つ音楽の魅力であるのだと勝手に感じる。ぜひこちらも味わってほしい。


2曲ともシンガロングの部分がある。このご時世、ライブに行っても声は出せない。「名前を呼ぶよ」も「東京流星群」も本当の意味で真価を発揮するのは、全員がマスクを取って、大きな声で届けられる時が来た時であろう。できれば私はその場にいたい。心から願っているし、そう思う人達は私だけではないはず。皆さんの努力が報われ、そういう日が1日でも早くきますように。最後まで読んでいただきありがとうございます。
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